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初代「Harpoon」のヒゲ親父にキュン勝手に連載!「レトロ“PC”ゲームが好きじゃー」(5/5 ページ)

本能のままに突撃するこの連載。その最初に登場するのはもちろんHarpoonである。PCウォーゲームといえばこのタイトルは外せない。登場から十余年経ち、膨大なパッチとシナリオが出現し、そして、関わったメーカーはすべて消滅した「伝説のウォーゲーム」が、いま、よみがえる。

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いまだ現役たる「Harpoon」

 と、Virtual PCを導入して苦労の末に動作させた初代Harpoon。が、しかし。実はWindows XPでもHarpoonは動作する。初代Harpoon系列の最終進化形「Harpoon Classic 97」が出版され、これがWindows XP上でも動作することが確認されているのだ。

 初代Harpoonが登場したとき、ゲームの進行は遅々として進まなかった。ゲームに登場するユニットの数が増えるにつれゲームの1秒が実際の5〜数十秒かかるなど、「これじゃ、別な意味でリアルタイムじゃないね」とぼやいていたユーザーも少なくなかった。当時のPCのパフォーマンスが低かったこともあって、「将来高速のPCが出現すればこの問題も解決する、と思われていたのだが……。

 初代Harpoonは高速のPCが登場してもたいして速くならなかった。プログラムの構造に問題があったためで、Harpoon Classic 97では内部のブラッシュアップも進み、ゲームの処理はずいぶんと高速化され、動作も安定している。

 詳しくは先に紹介した大塚好古氏のWebページでも説明されているが、これまでに登場した膨大なシナリオや、データベースの修正などもHarpoon Classic 97には反映されている。日本の中古市場(ショップやオークションなどで)でも見かける機会が意外と多いので、購入できる可能性も高い。

 さらに、ベースプログラムが登場して十余年が過ぎ、開発元、出版元がことごとく消滅した現在においても、当時の一部デザイナーとユーザーによって、新しいパッチとシナリオがWebサイトで供給され続けている。Fleet Command、Dangerous Watersと新タイトルが登場するなか、いまだに現役の現代海戦ウォーゲームとして存在し続けているのは驚愕!でもある。

 ただし、長い時間をかけて改良されてきたHarpoonは、なぜか、かたくなに「太平洋」をBattleSetに加えてこなかった(それはトム・クランシーとラリー・ボンドが極度の日本嫌いだから、という説も語り継がれているが)。

 「海上自衛隊はどうなのよ」といった疑問から、Harpoonではサポートされていない、より細かなオペレーションの再現などなど、ユーザーからの要求を反映するべく登場したのが「Harpoon II」である。次回はこの「大バク喰いのメモリ喰い」ゲームをVirtual PCで動かしてみよう。


初代Hapoonの最終進化形「Harpoon Classic 97」はDOSバージョンでは固定だった各ウィンドウのサイズが可変になり、ツールバーも設けられるなどインタフェースが改善された。これまでに発表された膨大なシナリオが収録されているのもゲーマーにとってポイントが高い


予告代わりに「Harpoon II Admiral's Edition」のCD-ROM。知る人ぞ知る「幻のHarpoon II最終版」である
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