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奇想天外な忍たちがシノギを削る、ヘビメタチックな戦国絵巻「忍道 戒」レビュー(3/4 ページ)

時代劇物のアクションでは定評のあるアクワイアが、硬派なタイトルを多くリリースしているスパイクと組んで作り上げた忍者活劇。凝ったアクションと、大名家同士の権力争いを再現するシミュレート性を一体化したことで生まれた、新趣向の面白さに注目だ。

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鬼を相手に罠を仕掛ける楽しみを堪能しよう

 ゲームは依頼を果たし、魂の欠片を集めていくことで進行していくが、そのための拠点となるのが「隠れ家」だ。ゴウが仮の宿と定めた、森の中のあばら屋なのだが、設備は充実している。

 まず、すべての依頼や情報源となる手紙の類は、すべてこのあばら屋に送られてくる。誰が作っているのか、宇高多の最新情報を集めた瓦版もあり、それもここで読むことができる。依頼は複数(それも2、3個ではなく5個以上)あるので、その中から、報酬や内容を見て好みにあった仕事を選ぶことになる。

 ただし、依頼主の状況によって依頼が消滅したり、攻撃と防御というように対抗していてどちらか一方しか選べない依頼があったりするので、1度のプレイですべてにチャレンジすることはできない。

 また、隠れ家には「隠し棚」と呼ばれる、便利な収納ロッカーが付いている。アイテムの購入や装備を行うコマンドなので、仕事を始めてからあたふたしないためには、ここできっちりと準備しておく必要があるだろう。

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隠し棚では、アイテムの購入と売却ができる。リストは進行にともなって更新されていくが、手裏剣やまきびしなどの消耗品武器、各種の薬、敵の目をくらます各種のからくり道具など、さまざまなアイテムを扱っている。中盤以降、セットされる敵の数が多くなってくると、装備が充実しているかどうかは死活問題となる
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隠し棚のもうひとつの機能に「調合」がある。忍者が薬草学にも長じていた、というのは良く聞く話だが、このゲームでもキノコ、野草、ヤモリなどを素材に使うことで、いろいろなアイテムが作り出せる。調合システムはかなり作り込まれているので、勝手が分かってくると、仕事のかたわら、素材を集めるのも面白くなってくる

 ほかにも、各種の設定を変更する「床下」、各アクションの練習ができる「裏庭」、セーブを行う「記録帖」などの機能もある。なお、もうひとりのプレーヤーキャラクターであるキヌが使用可能になった場合には、「交代」のコマンドが追加される。このように、いろいろな機能を持つ隠れ家だが、実は、安全と思われるこの場所が襲撃を受けることがある。

 忍道 戒には、蛮族と呼ばれる鬼のような種族が存在する。彼らはどの人間とも手を組まない、完全な独立勢力で、独自のリーダーに率いられている。通常の仕事の中にも蛮族のリーダーを討て、といった形で登場することもあるが、それとは別に隠れ家に略奪を仕掛けてくることがあるのだ。

 そして、普段は雇い主のはずの大名家や、ライバルの忍者軍団なども、蛮族同様、襲撃をかけてくる。いずれの場合も、主人公が死亡すると敗北となるが、この場合はゲームオーバーにはならず、蓄えておいたアイテムや所持金を奪われてしまう。

 ゲームオーバーにならないならいいじゃないかと思った人、それはまったくの勘違いだ。このダメージはボディブローのようにジワジワと効いてくる。なぜなら、受けられる依頼には限りがある=入ってくる報酬にも上限があるから。それを奪われては……たまったもんじゃない!

 従って、襲撃はなんとしてでもはねのけねばならないのだが、本作にはそのための専用アイテムが用意されている。襲撃が起こると、普段はアクションの練習をしている裏庭が戦場になるが、そこにあらかじめ罠を仕掛けておくことができるのだ。蛮族などは主人公目がけて一気に突っ込んでくるので、上手く罠に誘導すれば、まったく戦わずに撃退することも可能となっている。

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襲撃者は、裏庭を囲む森から出現する。隠れ家もマップ上に存在しており、蛮族にここへの侵入を許してしまうと、アイテムの一部を盗まれてしまう。アイテムを盗んだ蛮族は、緑の包みを抱えているので、逃げ切る前に捕まえて倒せば、奪還が可能だ。なお、強奪に成功した蛮族は、ご丁寧にも後で手紙を送ってきて、何を盗んだのか、詳細に教えてくれる

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