ソニー・コンピュータエンタテインメントの欧州/PAL地域を統括するソニー・コンピュータエンタテインメント・ヨーロッパ(SCEE)は、アムステルダムに本拠地があるソフトウェア開発Guerrilla B.V.を、12月7日に買収したと発表した。
今回の買収は、同社が進める日米欧のソフトウェア制作部門を統合するSCE ワールドワイド・スタジオ(SCE WWS)のソフトウェア開発力をさらに強化、拡大するためと同社は報じており、SCE WWS社長のフィル・ハリソン氏は「ソフトウェア開発における優れた制作力、技術、才能を兼ね備えているGuerrilla B.V.は、『プレイステーション』のスタッフとともに長年に渡り魅力的なゲーム制作に携わっており、今回『プレイステーション』ファミリーの一員となったことを心よりうれしく思っています。このような強力な開発スタジオを得たSCE WWSは、来年発売を予定しているPS3に向けて準備を行うべく、より一層のソフトウェアラインアップ強化を図るとともに、PS3、PSPがもたらすコンピュータエンタテインメントの可能性を最大限に引き出してまいります」とコメントを寄せている。
SCE WWSが、フィル・ハリソン氏を中心としたSCEグループ全体のソフトウェア戦略の強化を図り、各地スタジオの人的交流や融合、再配置などを効果的に行なうことを目的に今年9月に新設されたのは既報のとおり。今回のGuerrilla B.V.買収は、長期戦略の一環としている。
Guerrilla B.V.は、プレイステーション2用ソフト「Killzone」を200万本出荷したソフトウェア開発会社で、現在はプレイステーション 3用「Killzone」最新作や、PSP用での新タイトル開発に注力している。その技術力は「Game Critics Awards」のグラフィックス部門特別賞を受賞するほど高く評価されており、今年5月に行われたE3においてもPS3用として実機映像をいち早く公開していた。
今回の買収についてGuerrilla B.V.のマネージングディレクター Hermen Hulst氏は、「エンタテインメントの世界に革新をもたらし続け、世界的にプラットフォームを牽引しているソニー・コンピュータエンタテインメントは、Guerrilla B.V.の理想のパートナーと言えます。Guerrilla B.V.は、ソニー・コンピュータエンタテインメントとエキサイティングな関係を持てることを大変うれしく思っています」と、さらなる連帯を強調した。
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