ニンテンドーDS本体は500万台を突破――ソフトは4本がミリオンセラー:ニンテンドーDS Touch! Generations新作ソフト記者発表会(1/2 ページ)
任天堂は12月26日に発表会を開催し、ニンテンドーDS本体が500万台を達成するとともに、「nintendogs」、「脳を鍛える大人のDSトレーニング」、「やわらかあたま塾」、「おいでよ どうぶつの森」の4本がともに100万本を越えたと発表した。
任天堂は12月26日、都内の会場で「ニンテンドーDS Touch! Generations新作ソフト記者発表会」を開催。ニンテンドーDS本体の販売台数が500万台を突破するとともに、「nintendogs」、「東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング」(以下、脳を鍛える大人のDSトレーニング)、「やわらかあたま塾」、「おいでよ どうぶつの森」の4本がともに100万本を越える販売本数となったことを明らかにした。
席上、任天堂の岩田聡社長は「ニンテンドーDSを開発したきっかけは、『最近のゲームは難しすぎる』、『ゲームに時間とエネルギーが割けない』といったゲーム離れ現象が表面化するとともに、日本のゲーム市場が縮小している。任天堂としては、年齢・性別・ゲーム経験の有無を問わずに、だれにも楽しめるよう、ゲーム人口を拡大していくのが戦略」と話す。
「ゲームといえば、両手でボタンを器用に操作するものと決まっていたインタフェースを全面的に考え直すことから始めた。2画面、タッチスクリーン、マイク入力、ワイヤレス機能など、人とゲームの関係を大きく変える仕掛けを満載して、全くのゲーム初心者も含めて、だれでも直感的に、新しい遊びができることを目指して、ニンテンドーDSは開発された」(岩田氏)
ニンテンドーDSは、ゲーム熟練者も初心者も、同じスタートラインから楽しめるようにすることが目的だったそうだが、先週末までの出荷台数は544万台に達したとのこと。「14カ月を待たずして実売500万台を達成したのは、いままで登場したあらゆるゲーム機の中で最速」(岩田氏)となる。ちなみに、これまでの最速はゲームボーイアドバンスの14カ月強。プレイステーション 2は17カ月だそうだ。
このように急速的な普及を達成するためには、これまでゲームを楽しんでいたユーザーだけでなく、ゲームから離れていた人を呼び戻すとともに、新規のユーザーを取り込むことが大事だった、と岩田氏。そのための戦略として投入したのが「Touch! Generations」と呼ばれたソフト群だ。中でも大きな役割を果たしたのが、「nintendogs」、「脳を鍛える大人のDSトレーニング」、「やわらかあたま塾」だったという。「これらのソフトはゲームの定義を広げ、ゲームの熟練者も初心者も、同じスタートラインから楽しめる全く新しいソフトだった」(岩田氏)。
クラブニンテンドーの会員データ。この3本のソフトは女性比率が高く、また脳を鍛える大人のDSトレーニングでは35歳以上のユーザー層が多いことが分かる。「脳を鍛える大人のDSトレーニングややわらかあたま塾では、これまでよりもシニア層に浸透し、ゲーム人口の拡大を達成した手応えを感じる」(岩田氏)
そして、これらのTouch! Generationsソフトによって、女性のユーザーが増えるとともに、年齢別では25歳以上のユーザー、中でも45歳以上の割合が倍増しているとのこと。また、先ほど挙げた3本のソフトは、ニンテンドーDS本体と同時に購入される割合が、通常よりかなり高いのが特徴となっている。
また、ソフトウェアの販売本数も、通常のソフトでは発売日以降3カ月たつとほとんど動きがなくなるのに対し、Touch! Generationsソフトは、発売日以降も順調な推移を見せるのが特徴のようだ。「脳を鍛える大人のDSトレーニングに至っては、発売後18週、19週目の9月中旬に“敬老の日需要”を起こしたという、驚くべき値が出た」(岩田氏)。そして年末にいたってまた、発売週以上に販売本数を伸ばしているという。
「あとになればなるほどハードウェア牽引率が上がるのは、これらのソフトがどんどん新しい人を呼び込んでいる証明だ」(岩田氏)
そして現在、nintendogsは国内だけで108万本(北米でもミリオンセラー)、脳を鍛える大人のDSトレーニングは138万本、やわらかあたま塾も108万本となった。また、Touch! Generationsには含まれないが、「おいでよ どうぶつの森」も127万本を達成したとのことだ。「おいでよ どうぶつの森はニンテンドーDSソフトで最速の100万本突破となった。想定以上の爆発的な売れ方のため、多くの店舗で品切れを出してしまったことをお詫びしたい」(岩田氏)。
このように、これまでのゲーム機史上で最速の500万台達成となっただけでなく、発売1年以内で4本のミリオンセラーを出したことに対して岩田氏は、「これまで、売れていたソフトの続編以外ではヒットが生まれにくいと言われていた環境の中で、4本のうち3本が新作ソフトだということに価値がある。このほかにも100万本達成まであとわずか、というタイトルも複数控えており、まさにミリオンセラー連発と言える状況」と自信を見せた。
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