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日本のXbox 360市場をどこまで牽引することができるのか?「DEAD OR ALIVE 4」レビュー(2/2 ページ)

「DEAD OR ALIVE 4」(以下、DOA4)が2度の延期を経てついに発売となった。今後の「Xbox 360」の将来を担う、とも言われているビッグタイトルのレビューをお届けする。

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オンラインで対戦プレイを楽しもう

 本作は、Xbox 360の最大の特徴である「Xbox Live」に完全対応しており、(お互いの回線速度が許す限りではあるが)世界中のプレーヤーとオンラインプレイを楽しむことができる。

 ゲームロビーに入れるのは最大で16人までだが、ゲームを同時にプレイできるのは2人まで。待っているプレーヤーはその間チャットをしながら出番を待つことになる。用意されているチャットは、ロビー、対戦中にともに使用できるボイスチャット、ロビーでのみ使用できるテキストチャット(USBキーボード対応)の2種類。また、対戦時に得られるポイントを使ってロビー用のドールと呼ばれるアバターやハウスをカスタマイズすることが可能だ。

 テキストチャットの実装は「コミュニケーションはとりたいけど、ボイスチャットで声を出すのは(環境的、気分的に)ちょっと……」という人にはうれしい機能といえるだろう。ただ、個人的には環境が許すのであればぜひともボイスチャットの世界に入ってきて頂きたいと思うのだが……。

 オンラインで用意されているモードは「勝ち残り」、「負け残り」、「組み手」、「サバイバル」、「トーナメント」、「チームバトル」の6種類。マッチングはオンライン上の自分のランクにあわせて対戦相手を検索することができるので、XboxLiveフレンドが少ないうちはいろいろな部屋に入ってみるといいだろう。


ボイスチャット、キーボードチャットの両方に対応しているロビーの風景。写真の奥にあるテレビモニターでは、対戦中のプレイヤーの試合がほぼリアルタイムで表示されている

 筆者は「DOAU」や「ストリートファイターアニバーサリーエディション」を初代Xboxでプレイしていた頃「オンラインで対戦格闘ゲームなんてできるの?(タイム)ラグが多いんじゃない?」という質問を受けることが多かった。

 正直なところ、ラグは皆無ではない。正確に言うと「ほとんどラグを感じない対戦相手」と「全然ゲームにならないほどラグが発生する対戦相手」の2つに分かれる。3D格闘ゲームプレーヤーにわかりやすく言うとラグを感じない場合「相手の起きあがり蹴りを見てから返し技(ホールド)を仕込んで間に合う」程度で、ほとんどプレイに差し障りはない。ただし、海外や、ネットワークの相性が悪いプレーヤーと対戦する場合は、その限りではなく、ゲームが途中で止まってしまうこともしばしば。こういったケースに出会ってしまった場合は、自分のネットワーク環境を見直すか、残念ながらその人との対戦をあきらめるしかないだろう。

 ただ、個人的な体感の結果ではあるが、ADSLの10Mbps以上の人であればほとんどの人と快適に対戦プレイできると思われる。「対戦格闘ゲームはプレイしたいけど、ゲームセンターに行っても人がいないなぁ」という人にはぜひおすすめしたい。

 オンラインのプレイ料金はXbox Liveの基本料金(1カ月分819円〜年間5229円)のみと、かなり割安感がある。Xbox 360ユーザーで、まだオンラインにつないでいないという方は、この機会にぜひXbox Liveの世界に足を踏み入れてみてはいかがだろうか?


オンラインモードでは、キャラクターランキングや、勝率など、様々なデータが閲覧できる

やり込み要素満載、年末年始にたっぷり遊び倒せる良作

 2度の延期を経て発売されただけあって(というのも変な話かもしれないけれども)、ゲーム自体のクオリティは非常に高い。しつこく何度も繰り返すようだが「DOAシリーズは格闘ゲームとしてしっかり作ってある」ので、色眼鏡で判断せずにぜひ自分の目で一度しっかりと試してみてから評価を下してもらいたい。

 ストーリーについては、筆者は個人的に「格闘ゲームにはストーリーなんて必要ない、ゲームがおもしろければいいや」と思っているので、やや置いてけぼり感の強いムービーについても「まぁ、こんなもんなんだろうなぁ」と納得している。ただ、最初に見るエンディングムービーはボタンでスキップできないので「この風景、人に見られたら恥ずかしいなぁ(と思いながらも目は釘付け)」という状態だった。

 ちょっと気になった点としては、難易度ノーマルのコンピュータの反応が恐ろしいほど(というか、「これ、イカサマ!」というくらい)早く、ラスボスを倒すまでに数十回コンティニューなんていうのもざらにあった。格闘ゲームファン以外のプレーヤーも多く購入するタイトルであるが故に、イージーモードをつけるなどの配慮がもう少しあってもよかったのでは、と思われる。

 オンラインで若干気になる点として、キャラクター選択を毎回しなければいけないこと(連戦時は位置を記憶しておいてほしかった)、プレーヤーポイントが増減するランク戦しかできないこと(できれば、フレンド専用のランク対象外の練習モードがあるとうれしい。いろいろな技やコンボをお互いに見ながら練習できれば、もっとレベルが上がるのでは)などが挙げられる。パッチがあたるのであれば、オフラインモードの部分も含めて、実装してもらえればうれしいところ。

 DOA4はオフラインのモードをすべてのキャラクターでクリアしたとしても、オンラインにはまだ見ぬ強豪プレーヤーが数多く存在する。対戦プレイだけではなく、サバイバルモードやタイムアタックの世界ランキング上位を目指すのもアリ。そして、おそらく大きなトーナメントイベントも今後発表されると思われるので、それに向けて練習を重ねるのも対戦格闘ゲームの一つの楽しみといえるだろう。筆者も今後、ほぼ毎日プレイする予定なので、オンラインで見かけたら声をかけていただければ幸い。


「対戦相手のとのコミュニティー構築」もオンラインプレイが可能なDOA4ならではの遊び方といえる。本作をきっかけにしてやや下火になっている格闘ゲームに多くの人が触れる機会となれば、またこのジャンルも盛り上がっていくのかもしれない
DEAD OR ALIVE 4
対応機種Xbox 360
メーカーテクモ
ジャンル3D格闘
発売日2005年12月29日
価格8190円(税込)
(C)TECMO,LTD. Team NINJA 2005


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