5人が集えば演奏曲は無限になる――金管五重奏によるドラクエコンサート(1/2 ページ)
2月22日、紀尾井ホールにてCD「金管五重奏による『ドラゴンクエスト』」発売記念コンサートが開かれた。今回、演奏者である東京メトロポリタン・ブラス・クインテットに話を聞くことができた。
2月22日、東京・紀尾井ホールにおいて「金管五重奏による『ドラゴンクエスト』コンサート」が開催された。この公演は同タイトルCDの発売記念として発売当日に行なわれた。
演奏者は、東京都交響楽団のメンバー5人で結成された東京メトロポリタン・ブラス・クインテット。本番前にメンバー全員と、作曲、案内役を担当するすぎやまこういち氏がインタビューに応えてくれた。
まず、すぎやま氏が発売されたCDを「すばらしいサウンド」と絶賛した後、「ぼくは主役じゃないからね」といってさりげなく5人に話を振った。トランペット奏者であり、アレンジャーでもある高橋敦氏は、「壮大な響きのある曲の本質はなくならないようにアレンジした」と編曲のポイント語る。またオリジナルのゲームサウンドではなくオーケストラの曲をアレンジしたと説明した。
同じく編曲を担当したトロンボーンの小田桐寛之氏は「5人での演奏となると吹きっぱなしで辛いもの。自分で書いたのに(演奏が大変で)失敗したと思う時がある。でもここまでアレンジしても金管でできるもんなんだと実感でき、編曲することが楽しい」とコメント。すぎやま氏も小田桐氏に共感し「指揮が難しくなるような譜面を書いて墓穴を掘る」と話すが、バイオリンのパートなどもを見事に調節する彼らに「こんなこともできるんだと感心する。今度自分が(難しい曲を)書いてやろう」といって、取材陣を笑わせる場面もあった。
演奏者の立場でのドラクエ音楽の魅力を聞かれると、全員が口をそろえて「題名と曲のイメージが一致し、想像しやすい。しかし単純なだけではない。どの曲も品がよく、スッと体の中に入ってきて、聴いていて絶対嫌になる人はいない」と述べ、20年間愛され続ける音楽に敬意を表していた。
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