ITmedia ガジェット 過去記事一覧
検索
レビュー

熱血でノリノリ。されど中身は“純粋に知識の量を競う”本格派クイズゲームなり「このクイズ野郎っ!!」レビュー(2/2 ページ)

ナムコが贈る、最近では珍しいコンシューマーオリジナルのクイズゲーム「このクイズ野郎っ!!」。クイズといえば静かなる頭脳の戦い、かと思いきや、なぜか熱血でギャグ満載のシナリオが待っていた!

PC用表示 関連情報
advertisement
前のページへ |       

大会の流れをリポート

 では、具体的にゲームの流れに沿って全世界最強クイズ王座決定ウルトラトーナメントの形式を説明しよう。

・一次予選(スタジアム):○×クイズ/ノルマ 5問

 最初は定番とも言える、スタジアムでの○×クイズが待っている。5問連続で正解しなければゲームオーバーだ。「ビートルズは4人だったがツービートは2人である」、「人毛や化学繊維でできた付け毛のことを『エクステンション』という」など、多彩なジャンルから出題される。ちなみに間違えるとスタジアムの床が開き、奈落の底に落とされるという恐怖の罰ゲームが待っている。

・二次予選(スタジアム):4択クイズ/ノルマ 3問/3問不正解で失格

 続いては本作のメインともいえる4択クイズ。上画面に表示された問題文の答えを、下画面の4枚のパネルから選んで、タッチして答える。「710年、唐の長安にならって今の奈良に建てられた都は何?」、「アルファベットの大文字のAの上に小さな丸を書く記号で表される、長さの単位といえば何?」と真面目な学問系の問題がよく出題される。

・二次予選(空港):ミニゲーム「まわして発電」

 ここでは、問題の前にCPUとミニゲームで1対1の対決をする。下画面の滑車に沿ってペンで円をグルグルと描き、ランプを上まで光らせると解答権を得る。クイズは4択。こうしたパターンで、クイズ前にミニゲームをプレイすることが多い。

・三次予選(機内):「途中下車の旅」クイズ

 ここで先ほど書いたスペシャルゲームのどれかが登場する。上位16位までに入らないと脱落。飛行機から落とされてしまう!

・最終予選(機内):4択クイズ/ノルマ 3問正解/3問不正解で失格

・本戦 第1戦(死神島):早押し・早抜けクイズ/ノルマ 4問

 15人のCPUと早押しクイズをし、先にノルマを達成した14人がステージクリアとなる。負けたら人間大砲の刑。

・本戦 第2戦(死神島):順位決定4択クイズ/ノルマ 5問中3問

 正解率で順位が決まるルール。たとえノルマをクリアしていても、順位が13位以下なら失格になるので気をつけたい。

本戦 第3戦(死神島):ミニゲーム「ぶっとび人間大砲コンテスト」/ノルマ 3問

 「ぶっとび人間大砲コンテスト」は、キャラをパチンコのように引っ張って撃ち、海を越えて向こう岸への着地を目指すミニゲーム。飛ばすタイミングが悪く、途中で雷や鳥に当たると海に落ちてしまう。勝ったほうが4択クイズの解答権を得る。

photo 一次予選「○×クイズ」
photo 二次予選(スタジアム)「4択クイズ」
photo 本戦 第3戦「ぶっとび人間大砲コンテスト」

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***


 この後も大会はまだまだ続く。シナリオを飛ばさず遊べばクリアまでは1時間強(スキップすればクイズのみを遊ぶこともできる)。クイズに答えられなければ、もちろんステージを抜けられないが、それ以前で各地で行われる特色のあるミニゲームが立ちはだかる。ライバルに勝たないと解答権が得られず、ゲームオーバーの危機が一気に近づく。こうしたクイズの前のミニゲームは、往年のクイズゲームではよくあるパターンだった。昔のクイズゲームの経験者なら、なんとも懐かしさを感じるだろう。

 ミニゲームやシナリオなしでクイズだけを純粋に遊びたい人には、1周クリアで出現する、エンドレスモードがオススメだ。その名の通り、3問間違うまで、7000問以上あるという問題をひたすら解いていくモードで、記録もしっかり残るので、自分の限界に挑戦するのもいいかもしれない。ちなみに筆者の記録は63問。まだまだだ。

photophoto ひたすらクイズを解くエンドレスモード。10問ごとにジャンルやキャラクターが変更される。苦手なジャンルのクリアが記録を伸ばすカギだ

通信対戦の進化を次回作に期待

 もうひとつの楽しみとして、本作はソフト1本で2〜8人まで、クイズのダウンロード対戦を遊べるモードがついている。クイズ形式は4択のみで、ポイントを競う「早押し対戦」と、参加者全員で高得点に挑戦する「協力プレイ」の2種類が選べる。

 早押し対戦では「10問」、「25問」、「50問」、「勉強20」、「趣味20」、「雑学20」、「難問10」、「難問20」、「難問30」と、ジャンルや難度をある程度セレクト可能だ。ソフト1本でちょっとしたクイズ大会が開けるのはうれしいところだろう。ただ、気になったのは細かいルールのアレンジができない点。問題数やお手つきの数、クリア得点など、自分たちで設定できればもっと良かったように思う。また、間違い探しやジグソーパズルなどのスペシャルゲームも対戦に対応していれば、盛り上がりは増したに違いない。欲張るならWi-Fi通信対応で、世界中のプレーヤーとクイズ対戦できれば最高だったのだが……。次回作では、このあたりを充実させてもらいたい。

 本作の評価はシナリオのノリが気に入るか、気に入らないかに大きく左右されると思う。クイズというとちょっと小難しいイメージがあるが、本作は重苦しくなくゲームに入りやすい。その割にはクイズゲームとしてもしっかりしているのが長所だ。オリジナルのクイズゲームを出す、というその姿勢も高く評価したい部分である。最近では、コンシューマのクイズゲームはあまり見かけなくなってしまったが、クイズファンとしては本作のように意欲的な作品がもっと出てくれることを願うばかりだ。

このクイズ野郎っ!!
対応機種ニンテンドーDS
メーカーナムコ
ジャンルクイズ
発売日発売中
価格5040円(税込)
前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る