「いまから5年後にはすごいことが起きそう」――久夛良木氏:PS Business Briefing 2006 March(5/5 ページ)
「PS Business Briefing 2006 March」では久夛良木健氏より、PS2、PSPそしてPS3についての数多くの発表が行われた。進化するPSP、そしてPS3プラットフォームの方向性とは?
PS3と同時に無料でスタートする「PlayStation Network Platform」
「PS2では体力的な面も含めて、ネットワークについてはほとんどできなかった」と久夛良木氏。現在ではユーザーはネットワーク接続されているし、環境は整っているので、いよいよきちんとやっていこうと考えている、とも。
「共通のネットワークプラットフォームがないと、多くのユーザーが遊べないことは学習している。我々が一番やらなければならないのは、きちんとしたプレイステーションのネットワークプラットフォーム構築。それが発売日にはちゃんと導入できることが大事だ」(久夛良木氏)
新しいネットワークプラットフォームは無料でスタート。Sony Online Entertainment(SOE)との共同プロジェクトで構築するという。オンラインゲームに必要なサービス、インフラは提供されるほか、現状のシステムとの連携も考えられるという。
PS3のコンセプトは“Live”
久夛良木氏は最後に、Cellコンピューティングの展望についてコメント。「何がPS3のキーなのかと考えたとき、たとえばTVが高解像度になったとか、ディスクの容量が上がりましたということではなく、もっと根幹的な変化がPS3で起きると思う」と久夛良木氏。
「インターネットで検索した米国ソニーのビルの衛星写真を見て、止まっているタクシーがなんで動かないのかと思った。ただそれは静止画だから。ゲームや映画の世界では、当然“動いている“と思うはず。なぜ動かないのかといえば、インターネットはまだ“Live”ではないから。もし車が動いて、人が動いていたらすごい世界。これを次にねらいたい」(久夛良木氏)
また、第1世代は平面だったが、PS、PS2の第2世代では“空間”を持ち込むのが我々のモチベーションだった、と久夛良木氏。また、3次元のゲームは不可能だと言われたが、結局は空間の概念を手に入れルことができたが、第3世代に欠けているのは“リアルタイム性”であり時間軸であると述べる。
「Liveの世界をネットワーク越しに実現する、というのは、言い換えれば“4次元“の世界。過去にもいければ、いろいろな場所にも行ける。いまのインターネットでは、少ない表現の中でもそれがはやっている。是非これをPS3のキーにしていくのが夢」(久夛良木氏)
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