静岡県静岡市に2006年3月より稼働を開始した、バンダイホビー事業部の新生産拠点「バンダイホビーセンター」。このプレスプレビューが3月15日に開催された。
ここは1980年7月に生産・販売を開始した初代「1/144 ガンダム」以来、およそ25年で累計約3億7000万個のガンプラを生産してきた「静岡ワークス」の後継施設になる。
バンダイホビーセンターの概要をざっと紹介しておくと、敷地面積は1万2260.86平方メートル。東京ドームの面積は、公式サイトによると4万6755平方メートルで、グラウンドの広さが1万3000平方メートルと言うから、ちょうどそれくらいの大きさと考えてもらえばよいだろう。ちなみにこの施設は、年間1500万個のプラモデルを生産する能力を持つ。
工場の壁面には、年間5万6000キロワットの太陽光発電が可能なソーラーパネルが設置されているほか、雨水や地下水を年間2000トン再利用できる浄化システムを備えている。これと、現在も行われているプラスチック原料のリサイクルを推進することで「ゼロエミッション」(排出ゼロを実現するための産業・セクター間における廃棄物相互利用を根底におく、統合型産業システム構想)を達成し、将来的には玩具業界初のグリーンファクトリー認証を目指すという。
正面の入り口から入ると、バンダイが販売してきた歴代のプラモデルが、年代別にずらっと展示されている。軍艦や戦闘機、自動車をはじめ、宇宙戦艦ヤマト、そしてガンプラが勢ぞろいだ。中央にはバクシードのサーキットや、2005年度の「スーパーGTシリーズ」に参戦したレーシングチーム「KRAFT」の車である「BANDAIスープラ」が展示されている。
2階には、ガンプラやバクシードといった、現在販売されているプラモデルを購入できるショップと、これまでの歴史が展示されたコーナーがある。1969年に旧今井科学より工場を取得して始まったプラモデル生産だが、当初のドラフターを使用した手作業での設計、そして木型制作による試作から、現在では3D CADによる設計、オートメーションでの制作へと変遷している。
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