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テーマパークのようなポータルサイトを――ガンホー森下社長

3月30日に、ガンホー・オンライン・エンターテイメントの事業戦略説明会が開催され、本日発表されたゲームポータル「ガンホーゲームズ」を含めた今後の事業計画について、株主向けのプレゼンテーションが行われた。

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画像 ガンホー・オンライン・エンターテイメント代表取締役社長 森下一喜氏

 本日のガンホー・オンライン・エンターテイメントの事業戦略説明会は、第9期定時株主総会後に開催されたこともあり、同社の株主向けの説明色が強いものとなったが、2006年に展開する同社のゲームタイトルのほか、新たに発表されたゲームポータル「ガンホーゲームズ」についてなど、約1時間に渡って今後の戦略が説明された。

 2005年、同社は大阪証券取引所・ヘラクレスへの上場を果たしたほか、携帯電話向けゲームコンテンツ企業であるジーモードやブロッコリーへの出資、ゲームアーツの子会社化など積極的なM&Aを展開し、2005年12月期には売上高56億4561万円、経常利益9億7427万円と成長してきた。ゲームコンテンツでも、2005年9月に開催された東京ゲームショウ2005において「グランディアオンライン」、「北斗の拳オンライン(仮)」を発表し、その後同社初のオリジナルタイトルとして「エミル・クロニクル・オンライン」の運営を開始するなど、コンテンツの増加を図っている。

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 森下氏は、2005年は安定的収益拡大の1年であったが、2006年のテーマは成長的収益拡大基盤を構築する1年であるとし、ポータル事業展開、オリジナルタイトル展開、ワンソースマルチユース展開の3つを柱とした事業展開を行っていくと語る。

画像 「家庭用ゲーム機で200万本のセールスを記録したタイトルである『グランディア』。ユーザーからの期待も高く、海外ライセンシーの注目も集めている。」(森下氏)

 森下氏は「『ラグナロクオンライン』のようなライセンス契約に基づくタイトルよりも、オリジナルコンテンツならば逆に海外にライセンス提供できる。実際、エミル・クロニクル・オンラインは、グローバルライセンスを許諾する韓国Gravityを通して、シンガポールのInfocomm Asia Holdings Pte Ltdと、東南アジア8カ国でのサービス契約に向けた検討が始まっている」とのこと。オリジナルタイトルを提供することは、開発費がかかったり、完成するためのリスク、製品評価のリスクはあるものの、これまでのネットワークゲームコンテンツで培われたマーケティングデータによりカバーできる。収益率の向上にもつながるため、収益拡大のためにもオリジナルタイトルの充実を図る、とした。

 また次々と登場する家庭用次世代ゲーム機についても「すべてのあらゆるデバイスからガンホーのコンテンツにアクセスさせる“オープンマルチデバイス構想”に基づき、次世代機への研究開発も進めている」とのことだ。

ポータルサイト「ガンホーゲームズ」で“ステイ・タイム”の拡大を目指す

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 また森下氏は、ブログなどのコミュニティ市場は、2004年では数億円だった規模が、2006年には130億円を超える市場規模へと成長しつつあると語り、同社のポータル事業戦略として、ジーモードと共同出資して設立したガンホー・モードによる「ガンホーゲームズ」運営の開始を発表した。ガンホーゲームズでは、ゲームコンテンツやアバター機能だけでなく映画やアニメ、音楽の配信やオークション機能、エデュテイメントコンテンツの掲載といった多方面の展開を予定しているとのこと。

 森下氏は「これからはページビューよりも、サイトの中にどれくらいの時間滞在したのかという“ステイ・タイム”が重要になる。ガンホーが持つコンテンツを展開して、ステイ・タイムを向上させるとともに、PCだけでなく携帯電話からのアクセスを可能にするなど、ゲームユーザーだけでなく、幅広いユーザーを獲得したい。ガンホーの130万を超える会員数と、ジーモードの102万人以上の会員数(NTTドコモ)を生かし、数千万人規模の会員数を目指す」と語った。

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事業戦略説明会には同社の代表取締役会長 孫泰蔵氏も出席。株主からの質問に答えていた

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