今年度もゲームのことを学びましょう――CESA学生向け「ゲーム業界」学習講座
今年度はじめてとなる「学生・生徒向け『ゲーム業界』学習講座」がCESAで開かれ、2つの中学校が修学旅行を利用し参加。ゲーム業界について学んだ。
社団法人コンピュータエンタテインメント協会(CESA)による、「学生・生徒向け『ゲーム業界』学習講座」が今年度も開かれ、福島県郡山市立緑ヶ丘中学校の3年生6人と岩手県岩泉町立岩泉中学校の3年生7人が、ゲーム業界における現状とゲームソフトができるまでの仕組みを学んだ。
中学・高校の学生を対象にしたこの学習講座は、修学旅行の班別学習のひとつとして取り入れる学校も多く、昨年度は35校227人(うち教師2人)の参加者を集めていた。「物心ついた頃にはすでに家庭用ゲーム機があり、ゲームについて興味があったから」と今回の学習講座を選んだ理由を口にする生徒たちは、ゲームについての小テストをまず受ける。興味深かったのは一様に生徒たちが考えるゲーム産業の規模と、実情とに差があること。生徒たちにとってゲームは、それほど大きな産業と捉えられていないようだ。とはいえ、市場規模などを気にする年頃でもないから想像できなかった、というのが本当の理由らしい。今回の学習講座でゲーム市場の大きさを知る機会を得て、「自分が買ったゲームひとつひとつが、こうして積み重なって経済を動かしていることが分かった」と、勉強になったと参加した生徒は答えてくれた。
小テストでゲーム市場を学んだあとは、昨年9月に行われた東京ゲームショウ2005の様子と、「ドラゴンクエストVIII」が最優秀賞に選ばれた「第9回 CESA GAME AWARDS」をビデオで鑑賞。講師の町谷氏の体験談を交えながら、ゲームソフトができるまでとゲーム流通の仕組みを説明、質疑応答となった。普段ならば講師との質疑応答となるところだが、今日は取材も入っているということで、記者への質問も飛び出す。生徒たちは将来を視野に入れてのことか、「記者になるためには何が必要か」や「記事ができるまでどれくらい取材をするのか」などの質問を我々に投げかけ、逆取材といった状況に。
今回参加した学生たちは修学旅行中。班別学習としてさまざまな場所へ訪ねる予定とのこと。時間に追われての学習活動のようだが、なにかひとつでも心に残り、彼らの誰かがゲーム業界に関わるようになれば幸いだ。
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