ケータイ向けカジュアルゲームサービスからLive Anywhereの詳細が判明――JavaやBREWも対象に:E3 2006「マイクロソフトブース」(2/2 ページ)
マイクロソフトのプレスブリーフィングで語られた「Live Anywhere」構想。この構想はWindows Mobile端末が必須であるかのようなイメージがあったが、マイクロソフトのケータイ向けカジュアルゲームサービスの詳細をうかがう中で、驚くべき事実が判明した。
Windows Mobile端末だけでなくJavaやBREWも対象
今回話をうかがったEarly氏は、Xbox 360やWindows PC、MSN Gamesなどで利用できるカジュアルゲームを担当している。そして、そのカジュアルゲームのサービス対象として新たに示されたのが、Windows Mobile端末をはじめとするケータイだ。ケータイでカジュアルゲームをダウンロードして楽しむという、良くあるケータイ向けのゲーム配信サービスだが、これまでのサービスと違う部分は、Live Anywhere構想をベースとしている点だ。
Mobile Gamecenterでは、Xbox 360で利用しているゲーマータグやゲーマースコアなどがそのまま利用される。そして、フレンドリストの表示やフレンドへのメッセージ送信、フレンドとの実績比較などが可能となるようだ。
また、ゲームのダウンロードは、Xbox Liveマーケットプレイスが利用される。その時の有料コンテンツに対する課金は、当初は一般の通貨で行われ、ケータイ会社から通話料に含まれる形で請求されることになるそうだ。しかし、最終的には、Xbox 360で利用されている「マイクロソフトポイント」がケータイからも利用できるように、システムを構築していくそうである。
そして重要なポイントは、このMobile Gamecenterは、Windows Mobile端末だけをターゲットとしたサービスではない、という点だ。「特定の端末、特定のキャリアだけをターゲットとしてしまうと、あまりにも多くの顧客を失ってしまうことになります」と語るEarly氏。実際にMobile Gamecenterは、Windows Mobile端末だけでなく、JavaやBREWでも展開されることになるそうだ。Java対応ケータイ上で動作しているMobil Gamecenterのデモも示され、動作するゲーム本体はWindows Mobile版とJava版で異なるが、用意されている機能は双方でほとんど同じとなっていた。
また、サービスは北米市場のみではなく、当初からワールドワイドで展開しようと考えているという。すでに、北米やヨーロッパなどではさまざまなケータイメーカー・キャリアとの話し合いが始まっており、日本でも今後話し合いを進めていくことになっているそうである。
Windows Mobile端末だけでなく、Java端末やBREW端末でもMobile Gamecenterの提供が考慮されている。そして、Mobile Gamecenterでは、Xbox Liveのサービスであるゲーマータグやゲーマースコア、メッセージ送受信、Xbox Liveマーケットプレイスなどが利用できる。そう、Live Anywhereは、Windows Mobile端末が必須ではなく、Java対応ケータイやBREW対応ケータイでも実現できるものだったのだ。
もちろん、ケータイ会社との話し合い、端末ごとの仕様の違いなど、実現にはさまざまな障壁を乗り越えていく必要があるだろう。しかしEarly氏は、「来年E3に来る頃には、あなたのケータイでも、今回お話しした構想のいくつかは実際に利用できるようになっているでしょう」と語り、これらサービスの実現に自信を示していた。
今回話を聞くことで、Live Anywhereに対し、日本ですでに普及しているケータイでも十分に実現可能ということが分かったことも含めて、さらに期待せざるを得なくなってしまった。今回聞いた構想が実現されれば、ゲームの楽しみ方やゲームへの関わり方が大きく変わるのは間違いないだろう。それだけに、1日でも早く実現されることを望みたいところだ。
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