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物理演算を駆使して作られるPS3ゲームの世界――PS3のプレイアブルソフトを触ってきました(その3)E3 2006「SCEブース」(1/2 ページ)

PS3タイトルのプレイアブルリポートはこれにて最後。明らかに従来の3Dゲームとは異なるプレイ感覚が味わえ、プレイアビリティのさらなる向上を目指すPS3の今後を読み解く。

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 ひと通り遊んでみて感じたのは、きちんと作り込まれた作品は「明らかに従来の3Dゲームとは異なるプレイ感覚が味わえる」と言うことだ。グラフィックなどの“見栄え”の部分でその凄さが語られることが多い次世代機タイトルだが、次世代ゲームの方向性として、「プレイアビリティのさらなる向上」が今後カギとなるのではないだろうか。

オフロードシミュレータとしての完成度の高さに驚愕――「motor storm」

 E3会場では2日目から登場した、プレイアブルのオフロードレーシングゲーム。サンフランシスコで開催された今年のGDCでもテックデモとして「PS3が可能にするビークルの物理シミュレーション」として公開されていたタイトルだ。画面だけではわかりにくいが、グラベルの路面やバギーやバイクの挙動に物理演算のパワーを注ぎ込まれており、とにかく挙動がリアルなことに驚かされる。

 このゲームでは、1周目は普通に走れた場所も数周走るとタイヤの跡がついてコーナーがぬかるみはじめ、グリップ力を失ったタイヤが空転し始める。レース展開によって路面状況が刻一刻と変わっていくのをゲームプレイで感じられる、というゲーム体験は今までになかったものだ。コントローラを触ってすぐに「路面上の泥の跳ね方、また泥はねでボディが次第に汚れていく感じ、クラッシュシーンでパーツが壊れていく様がいやにリアルだな……」という印象を受けたのだが、それも当然。パーツごとの物理シミュレーションが使われていると言う。今後はシミュレータ部分だけでなく、ゲーム的な要素や演出(例えばE3版ではターボブーストなどが入っていたが、今回のゲームプレイではあまり必要性を感じなかった)も作り込んでほしい……と思わせる期待の一本である。開発度は50%。

本物のF1と同じく22台がフル参戦! フォーミュラ界の頂上決戦――「Formura One 06」

 FIA唯一の公認F1レースゲームである「Formura One」の最新作が、プレイステーション3へとプラットフォームを移すこととなった。F1ゲームの場合、グラフィックやドライビング部分の造り込みもさることながら「毎年変更される新レギュレーションに対応する」ことも重要なポイントだ。特に今のF1は、今年から予選がノックアウト(勝ち抜き)方式に改められ、本戦でもタイヤ交換が復活。トラブル発生時のセーフティーカー導入で差が一気に詰まると言った予測不可能な要素が頻繁に起こる緊迫感あるレース展開となっている。ミッドランド、トロ・ロッソ、スーパーアグリF1といった新興チームが収録されているのはもちろんだが、こうした新レギュレーションをはじめ「タイヤが温まるとグリップが回復する」といった要素も反映するとのこと。F1好きにとっては楽しみにしたい一作である。なおE3版では6台のオンライン対戦をサポートしていたが、製品版では(レギュレーション通り)22台のオンライン対戦をサポートするとのこと。

 なおE3版では右アナログスティックにアクセル/ブレーキを配した独特の操作系が受け継がれていたが、製品版ではPS3ワイヤレスコントローラのL2/R2ボタン(アナログ入力のしやすいストロークがあるタイプに変更されている)もサポートしてほしいところだ。製品版ではPSP版「Formura One 07」との連動も予定されている。

現状の完成度は60%とのこと。


ハイスピード3Dアクションの真打ち! 新キャラシルバーも登場――「SONIC THE HEDGEHOG」

 セガの次世代ソニックもXbox 360版と同様にプレイステーション 3版がプレイアブル出展されていた。ゲームシステム自体は従来の3Dソニックのものを踏襲しているが、ハードの描画パワーが格段に上がりスピンダッシュをはじめとした素早い動きがきちんと描かれたのは素直にうれしい。また今回のE3版で注目すべきは、ソニックよりもサイコキネシス(超能力)を使う新キャラクター“SILVER the Hedgehog(シルバー)”が登場したことだ。体当たり攻撃がメインのソニックと違い、シルバーは周囲のオブジェクトを(超能力で浮かせて)敵に投げつけて攻撃、または鉄橋を曲げてルートを切り開くといった新しいアドベンチャー的要素も加えられている。今までにない新しい次世代ソニックの感触を得ることができた。開発度は40%。



より派手になった合戦シーンが早くもPS3に――「Genji2」

 昨年PS2版で発売された「GENJI」の続編で、二刀流の義経、巨柱を振り回す弁慶(十字ボタンの上下でキャラクターを切り替えることができる)の2キャラクターを操作できた。E3版では炎で燃えさかる朱雀門を舞台に、必殺攻撃の“カムイ”(コマンド入力方式)などを使って周囲の敵兵を殲滅し、ラスボスの荒武者を倒す……というプレイアブルを出展。ゲーム性は今のところPS2版を踏襲したものだが、グラフィックが一新されて次世代仕様となっている。開発度は60%。



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