世界中のサムス・アランたちへ――集え! Wi-Fiの旗のもとに:「メトロイドプライムハンターズ」レビュー(2/4 ページ)
ニンテンドーDSに「メトロイド」シリーズ最新作が登場した。本作はDSの持つ描画能力をフルに生かしきったFPSだ。充実の1人用、豊富な対戦モード、ボイスチャットも可能なWi-Fi対応という盛りだくさんの内容で、遊びごたえのあるものに仕上がっている。
歯応えのある謎解きが売りのメトロイドシリーズなわけだが、本作でもその要素は健在だ。孤独な宇宙空間で途中で何をしたらよいのか分からなくなり、詰まってしまうこともあるかもしれない。しかし必ずどこかにヒントがあるはず。ヒントを探すためには通常時(コンバットバイザー)とは異なるスキャンバイザーで周囲をスキャンしてみるといい。スキャンバイザーにするには下画面の中央下部にあるバイザーアイコンをタッチし続ける必要がある。なお、スキャンバイザー中はウェポンは使えないので要注意。スキャン対象カーソルが表示されたら、Lボタンを長押しして調査することができる。調査内容から状況打破の糸口が見つかることがあるので、積極的に利用したい機能だ。
また、時にはモーフボールとなって通常状態では入れない狭い通路を通らなくてはならないこともある。初代「メトロイド」からお馴染みの「モーフボール」状態になるには下画面の右下にあるトランスフォームアイコンをタッチする。モーフボール時は視点が一人称から三人称(モーフボールを少し後ろから見ている状態)に切り替わる。場合によっては2D的な横スクロール表示になる通路や、奥行きのあるパイプをぐるりと移動する通路もあり、多彩な演出を楽しむことができるだろう。もちろんモーフボール時にファイアボタンを押して発動するボムも健在。自分のボムにあたってもダメージはくらわないうえに、爆発で少しだけジャンプできるので、うまく活用したい。
メトロイドといえば、新たな武器を得ることで行動範囲が広くなっていく、という成長の要素も欠かせない。本作でもそのあたりはしっかり踏襲されており、さまざまな武器がサムスをサポートしてくれる。初期段階ではパワービーム(無制限に発射可能、ボタン長押しでチャージ可能)、ミサイル(弾数に制限あり。攻撃力が高い)の2つしか選べないが、プレイが進行していくと、バトルハンマー、ジュディケイター、ボルトドライバーなどの強力なサブウェポンが手に入る。それぞれの弾で撃たないとロックを解除できないゲートが存在するので、ウェポンが増えるたびにサムスの行動範囲が広くなるわけだ。
その他にもエネルギータンクや最大弾数の増えるミサイルタンク、アモタンクなどを得ることでパワーアップしていくサムスなのだが、最終的に肝心なのは、やはりプレーヤーの腕前かもしれない。FPSとして、アクションとして、かなりやり応えのある内容になっており、要所要所で繰り広げられるボス戦では特にそのハードさを思い知らされる。敵の弱点や行動パターンが読めれば勝利は近いのだが、そこにいたるまでに時間がかかると何度も死ぬはめになるし、こうすれば倒せるとわかっているのにぃ! と思いながらも敵の圧倒的な攻撃力の前に死んでしまうこともしばしば。アクションが苦手な人は、心してかかってほしい。
なお、今作のアドベンチャーモードでは3つのデータファイルを作成することが可能。それぞれのデータアイコンには達成率とオクトリスの取得率が表示されるので、自分が今どれだけ進んでいるかが分かって便利だ。
7人のハンターを操り勝利を目指せ――マルチプレイヤーモード
今作のタイトルに冠せられている「ハンターズ」という言葉の真髄を知るには、マルチプレイヤーモードによる対戦プレイの体験が必須だ。アドベンチャーモードではサムスしか操作できなかったが、対戦プレイではサムス以外のサイラックス、ウィーヴェル、トレース、カンデン、ノクサス、スパイアも操作可能。ただし最初から全員が使えるわけではないのでご注意。使えるハンターはアドベンチャーモードの進行度などによって増えていく。
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