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世界中のサムス・アランたちへ――集え! Wi-Fiの旗のもとに「メトロイドプライムハンターズ」レビュー(4/4 ページ)

ニンテンドーDSに「メトロイド」シリーズ最新作が登場した。本作はDSの持つ描画能力をフルに生かしきったFPSだ。充実の1人用、豊富な対戦モード、ボイスチャットも可能なWi-Fi対応という盛りだくさんの内容で、遊びごたえのあるものに仕上がっている。

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 また、友人を登録する際はお互いにフレンドコードを伝えあってフレンド登録をすればいい。フレンド&ライバルリストというメニューでフレンドやライバルの詳細データを自由に確認できるのが便利だ。

このように戦績やメインハンターなどの詳細データ(ハンターライセンス)を閲覧することができる。対戦結果をもとにしたランクと称号もあるので、誰がどれくらいの強さかという目安になるだろう

 フレンド&ライバルリストにいる人と待ち合わせたりすれば、フレンド&ライバル対戦が可能だ。この対戦での目玉機能は、ボイスチャット。なんと今作のWi-Fi対戦で会話ができてしまう、というのだ。知人を引きずりこんだ筆者は、さっそくこの機能を検証してみた。

Wi-Fi環境が整っていれば、ぜひぜひボイスチャットをお試しあれ

 まず、最初のイメージでは、対戦中も「おいおいおい」とか「こらー。卑怯だぞー」としゃべることができるのだとばかり思い込んでいたが、実際は対戦前と対戦後のルール設定画面でのチャットが可能。Xボタンを押している間だけ声が届くというもので、当初はトランシーバーみたいに使っていたが、やっていくうちに自分も相手もXボタンを押していれば電話みたいにリアルタイムで会話が可能だということが発覚した。これにはちょっと感動。音質はけしてよいとは言えず、大きな声は割れて聞こえたりもしていたが、普通にボイスチャットとして成立している。「勝ったー」、「くそー」、「次どのモードやるー」、「えーっとね、ちょっと待ってトイレ」、「ほいほい」という感じで会話が楽しめるというのは、携帯ゲーム機では今まで味わうことができなかったものだ。フレンド&ライバルのみというところも、インターネットの匿名性から心配される数々の問題をクリアしている。もしかしたら、今後ボイスチャットを活かしたさらに画期的なアイデアが誕生するのではないか、と期待させてくれる斬新な機能だった。

盛りだくさんのハードなアクションで世界中のハンターたちと勝負!

 いろんな要素が詰まっていて、1つのタイトルで2粒も3粒もおいしい感のある今作には、実はさらにプレイを楽しくする要素がある。DS振動カートリッジに対応しているのだ。DS振動カートリッジはメトロイドプライムピンボールに同梱されているほか、任天堂公式サイトで購入することもできる。ニンテンドーDS Lite用もリリースされたのでDS Liteを持っている人はそちらを購入することを勧める。筆者の場合は、すでに入手済みだったためさっそく試してみた。

 振動の設定が何段階になっているかは分からないが、かなり細かく振動しているという印象。小さなダメージではブルッと小さく震え、大きなダメージをくらうとブルルルルと大きく震えていた。プレイとの同期にも問題はなく、もちろん振動があることで臨場感が増すので、没入感が高くなる。据え置き型ゲーム機で振動機能といえば、今や当たり前なくらいなのだが、携帯ゲーム機での振動というのが、試みとして面白い。対応タイトルはあまり多くないが、今作をより楽しみたいのなら購入してみてもいいのではないだろうか。

 Wi-Fiも含めて、対戦プレイのかゆいところに手が届いた作りには文句がないが、アドベンチャーモードでは残念なところがあった。スターシップに戻らないとセーブができない点だ。これは後半になるにつれ痛感することになった。途中で「中断」を選んだ場合、そこまでの記録はセーブされない。ステージのかなり深いところを進んでいるときに、ゲームを中断せざるを得ない状況になると困ってしまう。スリープで持ちこたえることもできるだろうが、携帯ゲーム機なのだから「セーブつきの中断」を採用してほしかった。

 とはいえ、メトロイドシリーズ最新作としてメトロイドDNAを受け継いだアドベンチャーモードが楽しめるほか、多彩なマルチプレイ、快適なWiFi対戦、ボイスチャットという意欲的な新機能が盛り込まれた今作は、遊び甲斐のある作品に仕上がっている。アクション好き、FPS好きならぜひとも手にとってほしい一品だ。

 実際のところなかなか売れ行きは好調なようで、筆者が友人と対戦をしたくて何人かに購入を勧めてみたものの、発売数日後の大手家電量販店では軒並み初回出荷分が品切れという現象が起きていた。巨大なマーケットになったニンテンドーDS市場の底力を思い知らされた局面だった。そして単純に、プレイ人口が多ければ、それだけ無線LANを介したWi-Fi対戦も盛り上がっているだろうことは想像に難くない。外国人にも日本人にもボコボコに負けた筆者は、そのことがトラウマでここ数日つなげてみてなかったが、そろそろリベンジに出かけてみようかと思うのだった。しかし、実際はさらにうまくなったプレーヤーたちに返り討ちにあうような気もする。そんなドキドキをかかえながらニンテンドーDSのスイッチを入れる体験は、そうそうできるものじゃない。「メトロイド プライム ハンターズ」でしか味わえない緊張感が欲しくて、今日もまたニンテンドーDSを起動させる筆者であった。


メトロイドプライム ハンターズ
対応機種ニンテンドーDS
メーカー任天堂
ジャンルファースト・パーソン・シューティング
発売日2006年6月1日
価格4800円(税込)
(C)2004-2006 NINTENDO
DEVELOPED BY NINTENDO SOFTWARE TECHNOLOGY CORP.


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