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戦う乙女は美しい?──メカ+美少女の王道を貫く戦術シミュレーション「ガジェット トライアル」レビュー(1/2 ページ)

「ブルーフロウ」、「蒼い空のネオスフィア」などなど、機械+美少女を扱った名作を数多く世に出してきた工画堂スタジオが放つ「ガジェット トライアル」は、登場する15種のユニットすべてが美少女型の外見という、戦術シミュレーションゲームだ。

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 「AEW(Advanced Extirpate Weapon)次期主力多方面殲滅兵器」開発計画、プロジェクト“ネクストE”によって生み出された、まったく新しい人間型兵器。正式名は「加速生体状況コンピューター」で、通称は“Eシリーズ”だ。彼女たちは、少女のような外見の本体に、さまざまな強化ユニットを付けることで、世界最小かつ最強の潜水艦や戦車、自走砲に姿を変える。

 このEシリーズとして生産された彼女たちには、2つのまったく異なる調整を施された「タイプ・ブラック」と「タイプ・ホワイト」が存在する。命令に従い任務遂行だけを行う「タイプ・ブラック」に対し、感情豊かな人間味溢れる(?)「タイプ・ホワイト」はいまだ思索段階という設定。プレーヤーはタイプ・ホワイトを操作し、軍への制式採用をかけ、ライバルのタイプ・ブラックを打ち破るのがゲームの目的となっている。

 ゲームシステムの説明に入る前に、まずは彼女たちを一通り紹介せねばなるまい。プレーヤーが面倒を見るのは、次の5人の少女たちである。

アイゼン

画像 体力バカと称されるアイゼンだが、歩兵ユニットは戦略上なくてはならない大切な存在だ。かわいい顔してサラっと「ドミノ理論」なんて単語を口にするところが兵器らしい

 「歩兵」「重装歩兵」「衛生兵」などの歩兵系強化ユニットを装備する。工場や都市、空港の占拠は彼女なしには行えないため、必須ユニットと言える。ただし、強化ユニットを取り替えても所詮歩兵は歩兵。間違っても偵察車や戦車と戦わせてはいけない。逆に他のユニットを守るため、あえて捨て駒としてぶつけるシーンは多々ある。性格は能天気な天然タイプ。



ネイ

画像 お姉さんタイプのネイは他のキャラに比べると、おとなしめの性格であまり目立たない。しかし地上戦では最も頼れる戦車と偵察車として活躍してくれる

 「戦車」、「輸送車」、「偵察車」といった、車両系強化ユニットを装備する重装甲地上戦闘型。抜群の機動力をもつ偵察車、圧倒的破壊力の戦車など、地上戦において彼女の右にでるものはいないが、当然飛行ユニットに対しては無力である。性格は5人の中では一番まとも。



ユーリ

画像 5人中もっとも幼くか弱い外見だが、無邪気に殺戮を口にする恐ろしい子なのだ。基本的に地上ユニットは飛行ユニットに対して無力なので、彼女をフル活用しよう

 「自走砲」、「ロケット砲」、「対空砲」の砲撃系強化ユニットを装備する遠距離射撃タイプ。背中に砲身を担いだお座りポーズは、誰よりも愛らしくけなげなグラフィックスだ。自走砲はその性能上、隣接するマップの敵は一切攻撃・反撃できないが、攻撃可能エリアはその分広い。性格は天真爛漫を装っているが、かなり生意気な小悪魔風。



ソウカ

画像 エリート意識むきだしの勝気な少女だが、無差別殺戮平気と呼ばれ傷つくナイーブな一面も持つ。戦闘時のモーションが他の子に比べて地味なのが少し寂しい

 「戦闘機」、「輸送ヘリ」、「爆撃機」となる航空機系強化ユニットを装備する空中戦闘型。2つめのキャンペーンマップをクリアすると、ようやく彼女が登場する。戦闘機となった彼女は機動力・攻撃力ともに非常に優秀だが、エネルギー切れに注意。HPが残っていてもエネルギーが切れると墜落してしまう。性格は勝気なおてんば娘。



ヒソカ

画像 無口なわりにたまに、口を開けばブラックな内容が炸裂するヒソカ。明朗快活な性格が多い「タイプ・ホワイト」軍団の中では、ひときわ目立つ存在だ。

「戦艦」「潜水艦」「輸送艇」など艦船系強化ユニットを装備するタイプ。キャンペーンモードでは、一番最後にプレイ可能となる子だ。戦艦ユニットは攻撃範囲が広く、岸辺から地上ユニットへの攻撃も可能と強力なサポートができる分、1回の移動範囲はとにかく狭い。なお、潜水艦ユニットを装着した彼女は、アクティブソナーの一撃でイルカを殺すほどのパワーの持ち主らしい。性格は無口で一匹狼タイプ。


 さて肝心のゲーム内容だが、これには「CHALLENGE MAP」と「CAMPAIGN MAP」の2つが用意されている。

 CAMPAIGN MAPは、シナリオに沿って順次ステージを攻略していくモードだ。最初な小さなマップ上で陸上戦ユニットだけを操作する「始動ネクストE」からスタートし、クリアするごとに次のシナリオをプレイ可能に。徐々に戦闘機や輸送ヘリといった飛行ユニット、潜水艦や戦艦などの海上ユニット、工場による生産機能などが登場し、プレーヤーが少しずつにゲームシステムになじめる工夫がされている。

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 ステージ開始前には必ず、個性溢れるEシリーズたちの会話が繰り広げられ、個々の性格を強調するようなきわどい会話をたっぷり楽しめるのだが、これがちょっと長い気がする。せっかく美少女キャラが登場するのだし、初めてプレイするステージでは一応全会話を読みたくなってしまうのがプレーヤーというものだが、もうすこし短くてもよかったのではないだろうか。

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 一方のCHALLENGE MAPは1つ1つが独立したマップでストーリーなどの連続性はなく、「森を越えて」〜「海を隔てた攻防」までの全20マップを順不同でプレイ可能。どれもタイトルから想像できる、特徴が際立つマップ構成なので、その地形を最大限に生かした戦い方、ユニットの投入が毎回求められる。

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