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がっこうってむねキュン?――よく学び、よく遊び、よくコトバを覚えましょう「-どこでもいっしょ-レッツ学校!」レビュー(3/3 ページ)

ソニー・コンピュータエンタテインメントの人気シリーズ「どこでもいっしょ」の最新作「-どこでもいっしょ-レッツ学校!」がPSPで登場した。その名の通り、今回の舞台は学校。5人のポケピの先生となってコトバあそびを存分に楽しみつつ、雑学などを身につけることもできるユニークなゲームだ。

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学生の醍醐味は交流にあり――特別授業と視聴覚室の楽しみ

 PSPで真に「どこでも」いっしょな環境を手に入れたのだから、友人たちのポケピと交流したい! と思うのは当然だろう。初代「どこでもいっしょ」のポケットステーションにおいても赤外線通信でしりとり合戦ができたが(今思えば無線対戦の先取りだった)、PSPでももちろんアドホックモードによる通信プレイが可能だ。

 特別教室で可能なのが、「コトバを教える」授業、自主トレーニング、しりとり対戦、「1日先生体験」を送る、の4つ。「コトバを教える」授業と自主トレーニングは、しりとりの弱点補強や部活の練習に利用しよう。しりとり対戦はアドホックモードで他のPSPと対戦できるモード。今まで教えこんだコトバの数々とコスプレを最大限に使って友人としりとり対戦をやってみよう。実際にやってみると、これがやはりシンプルだけど奥が深く、友人がポケピに覚えさせているコトバもわかったりするので、お互いに笑いながらプレイしてしまうこと請け合いだ。さらに面白いのは、お互いの☆を賭けることができる点。勝ったほうは負けたほうの☆を奪うことができるので、思わず熱くなってしまうだろう。

 「1日先生体験」を送る、を選ぶと、アドホックモードで他のPSPに「1日先生体験」のデータを送ることができる。本作を買おうかどうか迷っている友人へのプレゼンテーションとしては非常に有効なので、友人にどんどん送ってしりとり対戦相手を増やすというのもいいだろう。

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 また、PSPならではの機能として、インフラストラクチャーモードによるデータのダウンロードがある。視聴覚室で授業のダウンロードを選択すると専用サイトにアクセスして号外授業やニュース授業用のカテゴリをダウンロードできる。現時点では「アジサイの花のしくみ」と「熱血!ワールドカップ」という授業がダウンロードできた。その時その時のタイムリーなネタを扱えるというのは、こういった更新型コンテンツのよいところ。ちなみに号外授業は毎月第2第4金曜日に配信される、とのことなので、今後の更なるタイムリーネタが待ち遠しい。

 ニュース授業は、Infoseekと提携したサービスを利用して、政治・社会、スポーツ、ビジネスなどのカテゴリをダウンロードすることでプレイできる。こちらは時事ネタをからめたコトバをポケピに連続的に覚えさせることができるもの。ニュース授業の更新をしていけば、常に新しい単語が追加されていくので、無限に遊びの可能性が広がっていくと言える。しりとり用にコトバを打ち込んでいくのは楽しい作業でもあるが、時に面倒だったりもするので、ニュース授業でてっとり早くコトバを教えこませる、というのもありだし、気が向いた時にニュース授業を更新して、何となくその日の新鮮なコトバを少しずつ覚えさせるというのも面白い。無線LAN環境があれば、ぜひとも積極的に遊んでほしいモードだ。

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学生の魅力は、いや、「どこいつ」の魅力は……コトバのやりとりにあり!

 学校にはそのほかに職員室と校長室がある。職員室はデータ倉庫のような役割を持っており、今まで教えたコトバメモや、各ミニゲームの成績を記すスコアブック、毎日1枚だけもらえる記念写真を閲覧できるアルバムなどがある。

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 校長室ではゲームのセーブと、ケータイアプリとの連動が可能。ケータイアプリとの連動は、「-どこでもいっしょ- トロのお話しアプリ」でパスワードを得て本作で入力するとアイテムが手に入るというもの。熱心なプレーヤーならぜひとも試しておきたい機能だが、2006年6月現在はEZweb(au)用しか提供されていない様子。対応キャリアは今後拡大していく、とのことなので、au以外の携帯電話を持っている人は今しばらく待ってみよう。かくいう筆者もau持ちではないので検証できなかったが、どんなレアアイテムがもらえるのか気になるところだ。

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 総じて、非常に楽しくもためになる、何ともカテゴライズの難しいゲームであるなあ、というのが素直な感想だ。いい意味でノンジャンルでごった煮、プレーヤー側が積極的に参加し感情移入をしていけば、ちゃんとそれに答えてくれるだけの懐の深さはあるタイトルだといえる。前述したように時折しりとり用にコトバを覚えさせるのが面倒なときもあるが、文字入力のインタフェースはなかなか優れていて、○ボタンと□ボタンを駆使してあいうえお表の上をあまり移動せずに文字を打てるように工夫されたシステムが採用されている。これはけっこう感心した。慣れればけっこうな速さで文字を入力することができる。

 また、ポケットステーションで遊んでいたころとくらべれば、漢字が入力できる時点で驚きものだが、そのかな漢字変換もちゃんと変換してくれないへっぽこシステムであればストレスが溜まる一方だ。その点、漢字を入力していても、そこそこの精度で変換してくれる本作は、コトバを扱うゲームとしては及第点と言っていいだろう。その読みをポケピが聞いてくるのだが、この読みの正確性もなかなか高いので、どんどん覚えさせようという気になる。

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 見た目のかわいさとは裏腹に、雑学、常識力、反射神経、記憶力など、いろんな力を要求される本作だが、究極的にはやはり「コトバあそび」のゲームである。覚えたコトバをポケピがどう使うのか、コトバの組み合わせでどんな愉快な表現が生まれるのか、そのあたりの魅力の根底は初代「どこでもいっしょ」から変わっていない。そしてその魅力を伝える力は、グラフィック、サウンド、ボリュームなどの全てにおいてPSPという携帯ゲーム機を得たことで何倍にも強くなっている。

 覚えるコトバに制限はないので、人によってはとんでもないコトバやブラックなコトバを覚えさせたりもするだろう。友人とのしりとり対戦で、そういう思いがけないコトバの応戦が展開して笑えたりするのも本作の魅力だ。欲を言えば、インフラストラクチャーモードによる無線LANを介したしりとり対戦ができたりしたら、さぞかし楽しいだろうに、などと夢想したりもするのだが、その点は未来の次回作に期待するとして、今はこの先生としての職務をまっとうすることに集中しようと思う。

 ちなみに筆者は本作をプレイしだしてからリッキーのファンになってしまった。格闘バカの天然ボケのカエル。うーん、たまらなくかわいいですね。もちろんスズキも好きですけども。

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