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“点”と“線”など「シンプルな見た目と操作」による、ゲームの本質を追求した新機軸が登場「bit Generations 」レビュー(2/3 ページ)

7月13日と7月27の2回に分けて発売される「bit Generations」シリーズ。「ゲームの原点」を見つめ直す任天堂の意欲作、「dotstream」、「BOUNDISH」、「DIALHEX」の3本をレビューする。

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BOUNDISH(バウンディッシュ):ボールや箱を打ち返すだけの単純明快なゲーム性に+αが

「POOL FLOWER」では、相手の色の泡に入ってしまうと、プレイヤーキャラ自体の移動速度が遅くなる事に気をつけよう。逆に言えば、フィールド上の泡の量を、より多く自分の色してしまえば、得点しやすい状況になるはずだ

 レビュー2本目となるのは、テニスのようにボール(や箱)を打ち返して遊ぶ「BOUNDISH」だ。このソフトには「POOL FLOWER」、「BOX JUGGLING」、「POWER SLIDER」、「HUMAN LEAGUE」、「WILD GO ROUND」と5種類のゲームが入っているが、そのどれもがルールと操作が単純明快な物ばかり。「BOX JUGGLING」以外のゲームは、“SET UP”で設定が変更可能なので、タイム制なのかポイント制なのか、敵(COM)の強さはどれぐらいなのかなど、自分なりのルールで遊んでみよう。また、ゲームボーイアドバンス専用ワイヤレスアダプタを使えば対戦ができるようになっている(通信ケーブル、DSのワイヤレス通信は非対応)。その環境がある人はぜひ試してみてもらいたい。ソフトがなくても「DOWN LOAD」でデータを送ってあげれば、「BOX JUGGLING」以外の4つのうち1つで対戦できる。ほかのゲームで遊びたい場合は、再度DOWN LOADすればOKだ。

 各モードを簡単に触れていくと、「POOL FLOWER」は画面上に出てくる泡を上手く使って、敵の背後にボールを通せばポイントとなる。画面上下はボールが跳ね返り、泡の色によってはスピードアップしたり、跳ね返されたりする。いかに泡を自分の有利な状況に持って行くかで、戦局が変わると言えるだろう。

「BOX JUGGLING」は唯一の1人用ゲームなので、ストイックにハイスコアを目指して遊ぶ事ができる。ゲーム中Aボタンを押すと、箱をより高く打ち上げられるのだが、これは2個以上の箱が出てきた時に有効

 「BOX JUGGLING」は、「BOUNDISH」の中で唯一1人用のゲームだ。上から落ちてくる箱を地面に落とさないように、右手と左手で上に打ち上げるだけだ。途中アイテムが落ちてきたり、高得点の箱が落ちてきたりするので、それらも落とさないようにするのが大事。また、画面を見てもらえればわかるように、スコア表示はかなり特殊な部類に入る。画面背景を浮遊するかのように行ったり来たりしながら、数字の大きさも大きくなったり小さくなったり、どんどん変わっていく。

 次に「POWER SLIDER」は、ライン上しか動けないキャラを操作して、ボールを打ち合うゲームとなる。キャラを動かしながらボールを打ち返すと、微妙な回転が掛かったり、Aボタンを押しっぱなしにして打ち返すことでスマッシュが打てたりと、小手先のテクニックも使えたりする。そして「HUMAN LEAGUE」は、上下左右に動ける前衛と上下にしか動けない後衛を操って、ボールを打ち返すゲームだ。本来の遊び方とは少しずれるかもしれないが、余裕があったら後衛に打たせてみよう。「HO!」や「YEEEE!」など、さまざまなリアクションを見せてくれる。

 最後に「WILD GO ROUND」だが、ターンテーブル上のコートの上で順番にボールを打ち合うモードだ。ターンテーブルの回転も操作できるので、急に逆回転にしたりして、相手を撹乱しよう。うまく行けば、ありえないぐらいのカーブを描いたボールが転がるはずだ。

「POWER SLIDER」の画面中央に見えるの黒い点は、ボールがバウンドした箇所を表している。キャラを動かしながら打ち返す微妙な回転と、Aボタンでのスマッシュを合わせて使えばより強力な球を返す事ができる
「HUMAN LEAGUE」の紹介にも書いたが、後衛のキャラ(人?)に注目してしまいがち。しかも、Aボタンを使った高速移動をすると、壁にぶつかってしまい暫く動けなくなってしまうのだ。たったこれだけの要素なのに、なんだか3枚目なキャラに思えて仕方がない(笑)
「WILD GO ROUND」で使える急激な変化球は、慣れてくるとおもしろいように出せるはずだ(なんとなく昔の野○盤を思い出させるような感じ)。ただ、相手も慣れてくると、変化球の打ち合いになり、相当熱い試合になるのは間違いない

DIALHEX(ダイアルヘックス):とにもかくにも、回して回して、6角形を作りまくる

 最後はタイトルそのまま“DIAL”と“HEX”をモチーフにした「DIALHEX」。金庫のダイアルのようにカーソルをグルグル回して、HEX=6角形を作り上げていくゲームとなっている(HEXの正確な意味は“6”を表す)。三角形のパネルを組み合わせて、同じ色の6枚で6角形を作ればそこが消滅するという単純なルールだ。ボタンもカーソル移動のための方向キーと、A(かR)の右回転とB(かL)の左回転しか使わないので、今回レビューする3本の中でもっともシンプルなゲームとも言える。いわゆるパズルものなので、かなり没頭して遊ぶ感じのタイトルと位置づけられるかもしれない。最初のうちは6角形の作り方に戸惑うかもしれないが、作り方のコツをつかんでしまえば、おもしろいようにゲームを長く遊べるはずだ。その慣れ自体もほかのパズルゲームと違い、割りとすぐにつかめるようになるだろう。例えばカーソル内にあるパネルは下に落ちないので、必要と思ったパネルをどんどんずらしていく事もできたりする。そのような小手先のテクニックもゲームをプレイしていれば、自然と身に付くのも「DIALHEX」の魅力と言えるだろう。

 ゲームモードは「SOLO」、「ENDLESS」、「VS」の3種類がある。「SOLO」はお題となる色が画面の両側に順番に表示されるので、その色の6角形を6個作ろう。すると新しいお題の色が追加されていく。最初は2色でスタートするのだが、1色1色増えて行くので、徐々に難度が上がっていく。たまに出てくる白く光るパネルと黒く光るパネルを駆使すれば、局面を打開できるのでパネルが埋まってきたら、惜しまず使っていくようにしよう。「ENDLESS」はただひたすらパネルを消して行くモード。ただし、パネルの落ちてくるスピードが加速していくため、「SOLO」とは別の難しさを味わう事ができるだろう。「VS」は、「BOUNDISH」と同じように、ゲームボーイアドバンス専用ワイヤレスアダプタを使えば対戦ができるモードだ(通信ケーブル、DSのワイヤレス通信は非対応)。ただし、対戦するにはワイヤレスアダプタとソフトが2つずつ必要なので注意。

2枚の同色パネルを一度に組み合わせられる方法がわかれば、格段にゲームの展開が楽になるはずだ。このテクニックさえ身に付ければ、手順を減らす事ができたり、2枚くっ付いているパネルを意識的に探すようになるだろう。そうすれば、どんどん時間と手数が短縮できる
色数が増えてくると、6角形を作るのもなかなか難しくなってくる。ヘタに考えるよりは、グルグル回してみたり、光っているパネルを惜しまず使っていくのも1つの手だ。また、パネルが少なすぎて6角形が作れない時は、A+B(もしくはL+R)の同時押しで、パネルを通常よりも早く落としてしまおう
「ENDLESS」では、左下の色をなるべく揃えるようにすれば、展開が楽にはなるはずだ。ただし、そこにばかり捉われていると確実にハマってしまうので、4枚ぐらいで同色がくっ付いているようなパネルを見つけたら、臨機応変にそちらも消すようにしていこう。コツとしてはカーソルを遠くへ動かすよりは、近い位置で回して行く方が素早く展開できる

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