ド派手なアクションで、決めろ、スペシャルショット!:「マリオバスケ3on3」レビュー(2/3 ページ)
7月27日に発売されたニンテンドーDSソフト「マリオバスケ3on3」は、任天堂とスクウェア・エニックスのコラボレーションによるスポーツゲーム。マリオがやるからには、ただのバスケでは終わらない。マリオらしい、ゲームならではの面白さが詰め込まれたタイトルだ。
ただのバスケゲームじゃない。これは「マリオバスケ」だ!
前項でリアルなバスケの面白さがよく現されている、と述べたが、リアルと対極に位置するマリオならではのシュートも用意されている。プレイ中にスクリーン上をある一定の順番でつんつんとつついてドリブルしコマンド入力をすることで、各キャラごとのスペシャルショットを放つことができるのだ。
このスペシャルショットを放つためのコマンドはキャラによって異なる。そんなに複雑ではないが「チャレンジゲーム」内の「スペシャルショット」という項目で確認しておくといい。また、コマンド入力には多少の時間がかかるので、入力しているあいだにボールを奪われてしまうこともある。決まれば強力だがスキが多いので、使いどころをよく考えてマークされていないガラあきのときにすかさず狙っていきたい。
さらに、本作がリアルなバスケゲームと違う点は、その得点ルールだ。コート内にちらばる「?」マークの上でドリブルをするとボールをついた分だけコインがもらえる。また、ダンクシュートのジャンプ中に可能な回転や、スペシャルショットなどでももらえるコインが加算される。それらのたまったコインはシュートが決まった時点で自チームの得点になるわけだ。
標準的な敵陣でのシュートだと20点が入るが、例えばコート内のコインを12個集めたうえでスペシャルショット(40点)が決まれば52点入ることになる。シュートが入ったあとは敵キャラがボールを持った状態で始まり、得点の入れあいになりがちなバスケにおいては、なるべく1回のシュートで多くのコインを稼ぎ高い得点を得たほうが有利になる。速攻で攻めて20点台のシュートを多く決めるか、あの手この手でコインを稼いで1発で高い得点を狙っていくか、というマリオバスケならではの戦略が要求される。
そのほかに、アイテムという概念もマリオバスケならではだ。マリオカートなどでもおなじみの敵を追尾する「アカこうら」や直線的に動く「ミドリこうら」、敵をすべらせる「バナナ」や、自分以外の全選手を転倒させる「サンダー」など、多種多様なアイテムを駆使することで敵の攻撃を妨害することができる。一発逆転的な要素もはらんではいるが、よかれと思ってやったことで逆にピンチになることもあったりして、まったくもって油断ならない。ドタバタした展開や派手なエフェクトが、いかにもマリオのスポーツゲーム、という感じがして、マリオゴルフやマリオテニスのファンである筆者としてはたまらないものがあった。
なお、プレイ画面はニンテンドーDSとしてはかなりきれいなポリゴンで表示されており、奥行きのあるコート内に愛すべきキャラクターたちがところ狭しと暴れまわる、見た目にも楽しいものになっている。
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