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アニフリの開発チーム、Actoz Soft「Studio Stone」は取捨選択を間違わない「アニス&フリッキー」韓国メディアツアー(その5)(2/3 ページ)

メディアツアー最後を飾るのは本作の開発チームでもあるActoz Soft Studio Stoneのメンバーへのインタビューをお届けしよう。設定資料なども合わせて魅力を紹介する。

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―― アニフリを開発するのになにか苦慮したことはありますか?

ダニエル・チェ プログラムとしては企画をどうゲームにしていくのかで悩みました。お互いに意見を譲り合いながら、残すべきところは残し、諦めるところは諦めるという思い切りが難しかったですね。

チェ・ウォンスン マップが3Dで作られていることもあり、それをサーバーで管理するのはこれまでの技術では厳しいものがありました。でもチームメイトと頭を悩まし、我ながらいいシステムが作れたと思っています。

キム・シンソク 私は元々中世ファンタジーの世界観を中心としたイラストを担当していたので、アニフリは難しかったんです。資料も見つけるにしても苦労する次第で。仮想現実の世界だから何でもありなわけですが、何もないところからは厳しいので、映画やパッケージのゲームの参考に、アイディアを絞るのが苦労しましたね。



キム・サンユン 今は過ぎてしまったことなので、それほど苦労とは思っていませんが、企画長としてひとつに決めていくのが難しかったかな。アイディアがそれこそ数百個と出るのですが、どれを取捨選択すべきかで……。解決方法は合理的に“酒”でした(笑)。なんといっても他のチームで吟味に吟味を重ねたものを選ぶのですから、酒がないと。

イ・セミン 内部的には難しい部分がなかったが、外部への反応が当初芳しくなかった。アニフリのようなゲームを見たことない人には「そんなことができるの?」と。そんな懐疑的な人たちにどう説明するかが難しかったですね。企画の段階ですから、例えるべきものもないし、頭の中でイメージしてもらうのが大変でした。

―― 韓国ではオープンβテストが行われていますが。

チェ・ウォンスン テストは人数など限定せずに行いました。それは日本でも同様です。実際は、チャンネルごとに3000人から5000人が同時接続しています。自分としては最適人数は3000人以下だと考えています。

―― 実際、オープンβテストで遊んでいるユーザーからはどんな声があがっていますか?

キム・サンユン 難しすぎるという声がやはりありました。ユーザーの皆さんの中にはやはり既存のRPGと同じ感覚でプレイされており、戸惑ったんでしょうね。基本的に移動にはアクションは不可欠ですので、慣れてないというか。そのためにチュートリアルやNPCによる案内をこれでもかと配置し、さらにアクションの苦手の人でも対処できるよう技術を補えるアイテムをそろえています。また、デモプレイでもあったように、パーティー同士が助け合わないとクリアできないようになっています。なるべく会話がなされるように仕組んでいるので、コミュニティへの誘導も促しています。上がってきたユーザーからの声はなるべく反映できればと考えています。すでに移動速度やジャンプについてなど、いくつかの改善がされていますよ。

―― ユーザー参加型のイベントについてはどうですか?

イ・セミン オープンβテストになった際、チャンネルが多くなったので、クローズドβテストの時のように頻繁にユーザー参加型イベントができなくなりました。今後改善されていくと思うが、イベント自体は反応がよかった。例えば○×クイズ。他のタイトルでもこの手のクイズはありますが、アニフリはクイズに間違うと床が消えて振り落とされていく。あとはそれを見学することもできるが、悔しいでしょうし、残った人は殊更うれしいはずです。掲示板などでその感想を書き連ねるなど評判がよかったんです。

―― 今までとは異なるプレイスタイルなどは生まれましたか?

イ・セミン そうですね。現段階では「死の道」が2つあるのですが、最初は難しすぎて諦める人が多かったんです。それに備えて脱落しそうな仲間を自分のいる位置まで引き上げるストレッチャーというスキルがあるのですが、1カ月くらいしてくると使いこなせるようになり、死の道をやすやす通過するユーザーが増えてきた。短かったら1時間ほどでです。仲間とともにクリアするのは達成感もある。パーティを組んでボス戦に挑むようなことはあっても、こうして移動からトラップ解除などをともに行うというスタイルはアニフリならではです。また、死の道を見事クリアするとチャンネルにいる全ユーザーに「誰それがクリアした」とメッセージが表示されるのですが、そうすると“ささやき”で「おめでとう」とメッセージが寄せられる。なんとも牧歌的で、そういう雰囲気が独自なプレイスタイルといえるのではないでしょうか。

―― 日本でのテストに関しては現状公表されているものに変更はないのですか?

イ・セミン 特に問題なければ。もちろん日本独自の要素は調整している段階ですが。韓国では装備のエンチャントであったり、新しいコースであったりと追加されています。アイテムの種類にしろ数にしろ、日本版はクライアントで切っているのもあり、6ランクくらいのものであったりと、まるで同じものとは行きませんが、なるべくいいものは早い段階で導入していきます。日本オリジナルの表情や髪型などもネットクルーと協議中です。このゲームでどういうものが好まれるのか分からないので、そのへんは徐々に精査していこうかと。ただ、すでに要請があるゲームパッドへの対応は、技術的には難しくないので、あとはどういう規格で、いつ頃になるのかを詰めているところです。なるべく早い時期にはいい発表ができると思いますよ?

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