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痛快アクション「ゴッドハンド」はギャグへの情念から生まれた――先行体験&トークショーイベント

カプコンから9月14日に発売予定のPS2用ソフト「ゴッドハンド」の先行体験イベントが行われた。イベントでは、本作のディレクター三上真司氏にまつわるトークショーも実施され、同氏に関する驚きのエピソードの数々が披露された。

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 2006年9月2日、カプコンから9月14日に発売予定のプレイステーション 2用ソフト「ゴッドハンド」の先行体験イベント「GOD HAND TRIAL PARTY」が開催された。

 「ゴッドハンド」は、神にも悪魔にもなることができるのだと伝えられている“伝説のゴッドハンド”を手にした主人公「ジーン」が織り成す、痛快なアクションゲーム。

 会場となった東京・六本木の「Vanilla」には、事前応募に当選した約60人が来場し、「ゴッドハンド」の体験プレイと、制限時間内に敵を倒す「闘技場アトラクション」を楽しんだ。


photophoto 体験プレイ用の試遊台は15台以上用意され、時間を区切りながら行われた
photo 体験プレイを行い、操作に慣れた人から闘技場アトラクションに挑戦した

photo 稲葉敦志氏

 また、イベントにはクローバースタジオ代表取締役社長で、本作のプロデューサーを務める稲葉敦志氏も来場。「いろいろなイメージがあると思いますが、やりごたえのある、ものすごいハードな、ハードルの高いアクションゲームです。アクションゲームとしてはかなり真面目に作っていますので、今の日本ではなかなか出てこないんじゃないかというくらいやり応えがあります。それが良いことなのか、悪いことなのかはさておきですが……。三上(三上真司氏)という一流のディレクターが作っていますので、内容に関しては太鼓判を押せます」と、まずは本作をアピールした。

 ディレクターの三上氏と言えば、「バイオハザード」の生みの親として有名だが、「本人はこういうの(『ゴッドハンド』のようなゲーム)がやりたかったみたいです。シリアスなゲーム作りはもう嫌だと言っていました。その情念が全部ハジけたのが『ゴッドハンド』ですね」(稲葉氏)とのこと。

 ここで三上氏にまつわるエピソードを語るべく(暴露すべく?)、グラスホッパー・マニファクチュア代表取締役の須田剛一氏と、同じくグラスホッパー・マニファクチュアの高田雅史氏、クローバースタジオのディレクターである神谷英樹氏の3人が登場。

photo 須田剛一氏
photo 高田雅史氏
photo 神谷英樹氏

 まずは神谷氏が「ギャグの100回に99回は笑えないんです。あまりにもつまらないので、愛想笑いで顔が筋肉痛になったくらい。それほど面白くないのに、何で『ゴッドハンド』は面白いんですかね」と、三上氏のギャグセンスに疑問を投げかけつつ、「ゴッドハンド」を絶賛する。

 これには稲葉氏もひと言あったようで、「最初にギャグの入るゲームにしたいと言われた時はすごく不安で、プロデューサーとして“それは多分面白くないんじゃ”と言わなくてはいけないんですけど、言えない。どうしようって(笑)」と、企画が上がって来た際の葛藤(かっとう)を交えながら、三上氏のギャグセンスについて語ってくれた。

photo 次から次へと飛び出すエピソードに、会場の笑いは絶えることがなかった

 神谷氏の言葉を借りるならば、100回に1回の大当たりが来たとも言える「ゴッドハンド」だが、先にも稲葉氏が述べたように、三上氏はずっとギャグの入ったゲームを作りたがっていたらしく、それは何と「バイオハザード」も例外ではなかったという。「ジル、クリスのほかに、第3の主人公としてギャグ担当がいたんです。スケジュールの関係で削ったんですけど、その時に一番寂しそうにしていたのが三上さんでしたね」(神谷氏)

 ギャグへのこだわり以外にも、「キラー7」で一緒に仕事をした須田氏からは「打ち合わせをすると、数時間ずっとしゃべっているんです。で、その間はトイレに行けない(笑)」(須田氏)、「ゴッドハンド」でサウンドを担当した高田氏からは「話をする時は必ず電話で、メールは来ません」といったエピソードが披露された。ちなみに三上氏からメールが来るのはとても珍しいことらしく、稲葉氏曰く「5文字くらいのメールが、年に2回くらい来ますね(笑)」とのことだった。

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 トークショー終了後には、稲葉氏より“説明なしでは絶対にプレイできない”という「ゴッドハンド」の基本操作の説明も行われた。回避、ダッシュ、ゴッドリール技、ゴッドハンド開放、コンビネーションセレクト、ガード崩しなど、一度の説明では覚えきれないほどの要素が紹介されたが、この中で稲葉氏が特に強調していのが、“右スティックでかわさないとやられっぱなしになり、すぐに死んでしまう”という回避と、“通常技100種類を自由に組み合わせられる。何が有利不利ではなく、見た目が格好良いとか、自分が好きなように楽しんでもらいたい”というコンビネーションセレクトの2つだった。

 最後には「何回も死ぬゲームです。だからと言って、自分が下手くそとか嫌だと思わず、懲りることなく何度もチャレンジしてください。最初はスルメを噛み始めたみたいな感覚もあるかもしれませんが、負けずに楽しんでください」と、あいさつを行った稲葉氏。

 “死んで覚えろゲーム”という、ひと昔前のアクションゲームをほうふつとさせる「ゴッドハンド」だけに、近ごろのアクションゲームは生ぬるいと嘆いている人、ちょっと異なるアクションゲームをプレイしたいという人、そして何よりとにかく笑いたいという人は、ぜひプレイしてみてはいかがだろうか。

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