「台湾ゲーム館」ブースリポート
毎年ちょっと気になるタイトルが並ぶ、「台湾ゲーム館」ブース。今年は出展企業数も盛り返し、新規タイトルらしき看板がチラリと覗く中を取材してきた。
ここ数年、毎年必ず出展している台湾ゲーム館だが、昨年の2005TGSではわずか3社のみ。今年はどうなるかと実は思っていたのだが、また勢いを取り戻したのか計10社が出展し、実機が置かれたメーカーのブースはそれなりに賑わっていた様子である。昨年出展されていた「曙光online」は今年「ホーリービースト」の名で国内でもサービスが決定しており、今回も“掘り出し物”を探して巡った気になるブースをいくつかピックアップでお伝えしよう。
Wayi、2007年度の主力コンテンツは「81Keys Online」
Wayiの担当者いわく、2007年の主力コンテンツとして今一番力を入れているタイトルが「81Keys Online」だ。
タイトルの通りバックストーリーには「鍵」の存在が関わっており(実際にゲーム内に鍵が存在するわけではない)、これを巡って行われる国同士・種族間のRvRやギルド戦が組み込まれている。
ブース内では実際に戦闘やスキルによる変身、キャラクター作成画面などを見せてもらったが、小さな妖精のような種族が変身によって2倍近くのサイズになったり、逆にモンスターを小粒にしてしまうユニークなスキルなど、眺めているだけてもなかなか楽しい動きだ。
対象ターゲットは意外にも15歳〜26歳の女性ユーザーで、ライトユーザー向けにロースペックのノートPCでもプレイ可能。完成度は既に80%で、台湾では11月にクローズドβテストを開始し、2007年1月にオープンβが行われる予定だ。なお、日本でのサービス展開へ向けて既にパブリッシャーと具体的な交渉に入っているとのこと。次回同タイトルを目にする時には、もしかしたらローカライズされたバージョンかもしれない。
日本支社の設立も既に決定。第一弾は「Fantasic Melody」になるのか?
WINKINGは現在開発中のMMORPG「Fantasic Melody」のムービーのみを公開。今年のE3およびChainaJoyにも同じムービーが流れていたのだが、念のために開発の進行具合を尋ねてみたところ、特にターン制戦闘と戦闘時のエフェクトに関して、7割〜8割ほど進んだとの話だ。
2006年末のクローズドβを予定しているが、これは北米・欧州・タイを対象とした展開ゆえに、まず配布されるのは英語版のデモとなる。実は2006年末には日本支社が設立され、このFantasicMelodyを始め、カジュアルゲームを含む数本を引っさげて日本のオンラインゲーム市場への参入を考えているのだとか。こちらも次なる最新情報を耳にするのは、そんなに遠い話ではなさそうだ。
UserJoy Technology、「Angel Love Online」の滑り出しは好調
「幻想三国誌」の開発元として知られるUserJoyは、MMORPG「AngelLoveOnline」を展示。この東京ゲームショウの期間中にも発表されたが、キューエンタテインメントが日本での配信権を獲得。マーケティングパートナーのNHN Japanが、同社の運営するゲームポータルサイト、「ハンゲーム」上で配信する予定だ。
実は2006年2月に開催されたTaipei Game Showで、筆者がUserJoyのブースを訪れた際には、Angel Loveはムービー公開のみで完成度は70〜80%という話であった。台湾では正式サービスが8月の後半にスタート、9月5日にはアイテム課金も開始され、同時接続者数5万人という人気タイトルになっているようだ。日本での展開については、独自アイテム・MAP・ゲーム内イベントなども企画中だと言う。
また、ブースには日本ファルコムから間もなく発売される「幻想三国誌II」のパッケージが。ついでにこれまたTaipei Game Showで見かけた「幻想三国誌III」に関して質問を投げてみたが、台湾では2007年1月の発売が決定しているので、ローカライズされるのは当然もう少し後になりそうとのこと。シリーズ同様に日本ファルコムが発売元となるかどうか……は未定だ。
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