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韓国最大のゲームショー「G★ 2006」開催――オンラインゲームのちょっと未来が見えてくる「G★ 2006」(1/2 ページ)

今年で2回目となる韓国最大のゲームショーが11月9日〜12日の期間中、ソウル北西に位置する高陽市の韓国国際展示場(KINTEX)において開催した。どうもFPSが多い気が……。

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KINTEXは、ソウルから車で1時間ほど北西に行った場所にある国際展示場で、昨年春にオープンした新しい施設

 国内で乱立するゲームショーを統合し、オンラインゲームでの国際競争力をつけるために組織されたG★組織委員会主催のもと、今年で2年目となる「G★ 2006」(GSTAR:Game Show & Trade, All-Round)が、韓国の京畿道高陽市にある韓国国際展示場(KINTEX)で開催された。会期は11月9日から12日までで、全日一般公開となっている。

 会場となったKINTEXは、ちょうど幕張メッセを少し小さくしたくらい。昨年に比べ、NHNやGravityが出展を見送ったこともあり、規模的には縮小したように見える。しかしその分、新規の会社や小規模ブースに勢いを感じるものがあった。会場は一般向けのショウスペースとバイヤー向けの商談専用スペース、そして開発者やプレス向けへのカンファレンススペースに分かれており、すべてを含めば東京ゲームショウとほぼ同等の規模となるのではないだろうか。ちなみに昨年の入場者数は15万人を越え、今年も増員の期待がかかっている。

 今年の出展メーカーは、Nexon、NCsoft、WEBZEN、HanbitSoft、JCEntertainmentなど昨年から引き続き出展したオンラインゲームメーカーたち。午前中は平日ということもあり、来場者はまばらであったが、午後にもなるとどのブースも人で混み合っていた。中でもブースの華ともいえるコンパニオンのお姉さんの周りには、多くのカメラを構えた男性がひっきりなしにシャッターを押す姿が。このへんは日本でもおなじみの光景といえる。また、MicrosoftやKonami、BANDAI KOREAなどが家庭用ゲーム機タイトルを出展していた。

「G★」のコンパニオンはレベルが高いと評判らしい。なるほど納得。ごちそうさまです

オンラインゲームに目立った動きはないようだが

 もっとも大きなブースをかまえたNexonは、北米市場の強化や組織変更、さらに「メイプルストーリー」のマッドハウス制作によるアニメ化、ニンテンドーDSとXbox 360への参入を発表するなど、今回のイベントで一番の勢いを感じた。上記の内容についてはこちらを参照のこと。

 オンラインゲーム関連では、先述したとおりNHNやGravityが出展を見合わせたこともあり、多少寂しい感じを受けたが、NexonやNCsoftを筆頭に、他ブースでも時間が進むうちに集客を伸ばし、盛り上がり的にはなんの問題もないように見えた。目立ったところでは全体的にFPSが増えた印象。従来から人気のMMORPGや現在も隆盛を誇るカジュアルゲームに続く新しいジャンルとして、FPSがにわかに活気づいているように思えた。現在「Special Force」が人気の韓国では、軍役のあるお国柄か、日本とはまた違ったゲーム趣向が見て取れた。

 各ブースを見渡してみると、Nexonブース内には「メイプルストーリー」や「マビノギ」など日本でもおなじみのMMORPGと、カジュアルゲームとして日本へのサービス展開が気になる「KartRider」や「Nanaimo」などが体験できるようになっていた。今イベントで一番大きなブースを構えているほど力が入っている。

 Nexonの力の入れようは発表会にも色濃く出ていた。カジュアルゲームの雄として「BnB」や「KartrRider」のキャラクターたちによるシューティングゲーム「PROJECT.BF」を会場にて発表したほか、ブース内では格闘ゲームの「KoonPa」を試遊可能で展示。サッカーゲームの「KickOff」も映像出展されていた。また「PROJECT.BF」とともにスリラー映画のようなMMORPG「プロジェクト SP1」もステージイベントで開発途中であることが発表され、トレイラー映像が流された。日本での展開にも期待がかかる。

発表会の様子。詳しくは後ほど

 これらはすべて新作で、本日発表された「PROJECT.BF」や「プロジェクト SP1」の2つに続き、明日も「KoonPa」と「KickOff」のほかに隠された1タイトルが公開されるとのこと。こちらについては既報どおり、本日北米市場の強化のためカナダのゲームスタジオNPNA(Nexon Publishing North America)の代表に就任した、アレックス・ガーデンによって発表されるとのこと。新作については2日目の発表を待って、後日詳細にお伝えしたい。

 NCsoftは今年も「リネージュ」など既存のタイトルは一切出展せず、現在開発中のMMORPG「AION」とアクションカジュアルゲームの「ATrix」をプレイアブルで出展していた。韓国でオープンβテストが行われている「SPJam」もあったにはあったが、映像出展のみと新作お披露目の場という趣きだった。

 また、HanbitSoftでは日本でバンダイナムコゲームスが販売権を獲得している「ヘルゲート:ロンドン」をプレイアブルで出展。韓国語へのローカライズも進められており、ブースでは既報の新クラス「ハンター」が仁王立ちし来場者を出迎えてくれる。会場では3種類そろったクラスを体験することができた。

 ストリートバスケゲーム「FreeStyle」(クールにバスケ FREESTYLE)の開発元であるJCEntertainmentも、昨年のG★で発表された横スクロールタイプのオンラインアクションRPG「Ghost X」や、オンライン飛行シューティングアクションが楽しめる「Aeronauts」など、開発中のタイトルプロモーションを上映。「Ghost X」は善悪入り乱れる仮想の街で妖怪退治を行うというもの。協力してくれる妖怪を武器にして戦い、アイテムと合成させることもできるのが特徴。「Aeronauts」は、仮想の国の飛行学校を卒業したプレーヤーが、自機をカスタマイズし、飛ぶことの欲求を満たしてくれるほんわかした世界観が描かれる。両タイトルとも日本でのサービス化を検討しており、パブリッシャーを探しているところだという。

NCsoftの新たなMMORPGとして「AION」は、常に席が埋まっていた
HanbitSoftは「ヘルゲート:ロンドン」1本勝負。ブース両脇に試遊台が並ぶ
とにかく長い行列ができてたJCEntertainment。どうやらプレゼント攻勢が効いている様子

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