知ったかぶりはもうしなくていい！ 新たな鍛脳ゲームで“常識力”を養おう：「大人の常識力トレーニングDS」レビュー（2/2 ページ）

“常識”ってホントにトレーニングで身につくの？　と疑問に感じているアナタ。そんな疑問を解決すべく「監修 日本常識力検定協会 いまさら人には聞けない大人の常識力トレーニングDS」を遊んでみました。常識力のない人間は、果たしてこのソフトでどこまで常識力を養えるのか!?

[雛見沢秀一，ITmedia]

息抜きのパズルにハマってしまう

　そんなこんなで、数日間のトレーニングを順調にこなす筆者……と思いきや、息抜きのパズルにすっかりハマっている毎日でした。本作ではオマケとして、バラバラになったピースを動かして絵や言葉を完成させる、スライディングブロックパズル（いわゆる15パズル）が遊べるのだ。

　日々は過ぎ、トレーニング開始から5日目。そう、2回目の常識力診断を行うときが来たのだ。“今の自分なら誰よりも常識人だぜ！”とハイテンションで診断にいそしんでみる……が、結果はなんと50。あれれ、減ってますよ？　パズルに没頭しすぎたことが原因なのか!?　と、突きつけられた現実を受け入れられない筆者。正直、勘で答えた問題もちょっとあり、まだ勉強不足だったのかもしれない。

パズルは個人的にかなりはまった。これをプレイしてからトレーニングを終えなければ、その日が終わった感じがしないほどだ

常識力が上がるどころか、「平均以上の常識力」から「そこそこの常識力」に落ちてしまった筆者。これは完全に想定外でした

1日のトレーニングを終えると、ハンコを押す仕掛けも、「脳トレ」シリーズゆずり。5個押されるたびに、新たなデザインのハンコが手に入るのだ

周りの人の常識力が気になってきたらこれ！

　中間点である5日目に、なぜか常識力が下がってしまった筆者。ふと、自分の常識力が全国の人たちと比べてどの程度なのか、気になりはじめた。しかし、いきなり知らない人をつかまえて「あなたは自分の常識に自信がありますか？」なんて聞くのは、それこそ非常識だ。

　だが本作では、そんな心配は無用。「ニンテンドーWi-Fiコネクション」を使えば、全国のプレーヤーの平均常識力や、自分と同じ常識力の人の割合を、簡単に比べることができる。

　ちなみに、筆者と同じ数値（常識力が50）の人は、全体で26％を占めていた。“俺って割と普通じゃん”と安心したのもつかの間、全国平均の常識力指数を調べてみたところ、筆者より大幅に上回る57.2であった！　息抜きにWi-Fi通信を始めたつもりが、焦らされる結果となってしまった。ヤバイ、これはヤバイ！

ちなみにWi-Fi通信では、「30代の方が苦手な問題」といった、世代や性別で分けられた問題も楽しめる。その問題では、正解率が高い都道府県などが表示される

Wi-Fi通信での問題では、各項目の回答率も表示される。つまり、その問題の正解率もわかってしまうのだ

この指を絡めている立ち絵が萌える！　問題文の語尾にある「〜書きなさい」をこのメガネお姉さんが言っていると想像すると、もうたまりません！　また、手をよく見ると指輪をしておらず、お姉さんに結婚を申し込めることに気づいた筆者。自分でも「近年まれに見る冴え」と思った瞬間

　トレーニングに励む反面、実は本作のナビゲート役であるメガネのお姉さんに萌えていた筆者。「毎日常識力」モードの始めにあるプロフィール作成場面でのセリフ「もっと、人とのつながりを大切にしていきたい……」を、こんな知的美人に言われたら！　なんだってがんばっちゃいますよ。“見た目の印象から、たぶん観葉植物の手入れが趣味だろうな”とか、“スカート系よりパンツルックがよく似合いそうだ”とか、もう勝手な想像ばかりが働く。問題を解いたら、ご褒美として、お姉さんの特別グラフィックが見られたらなあ……と個人的に思った。

10日間の結果はこれいかに？

　本作をプレイし始めて10日目。これまで毎日、10分間前後のトレーニングを続けてきたわけだが、その成果を見せるときがついにやってきた。なんだか、学校でテストを受けたときのような気分になり、緊張が高まってくる。10日間の思いを胸に秘め、タッチペン片手にスタート！

常識力指数の55→50→60という微妙な推移で不安はあったが、なんとか上達することがわかった

　5日目以降は、しっかりと復習を行ったのが功を奏したのか、なんとか正しい解答がわかる。以前に出題された、滝廉太郎に関する問題が再び出題されるなど、運も味方しているようだ。果たして診断結果は？

　やった、僕はやったよ！　常識力指数が60になったよ！　10日間にも及ぶトレーニングのすえ、筆者としては大満足の結果を得ることができた。上がった数値が少ないと思われるかもしれないが、常識力の向上は個人差があるものだ。

　さて、本当の勝負はここから。RPGで言うならば、まだラスボスとの決戦を控えている状態。つい10日前はこてんぱんに打ちのめされてしまったが、筆者はその後、本作で毎日トレーニングを積んできた。

　ひとつのDSを4人で囲み、早速対戦を始める。筆者の勢いは波に乗っていたのだが、やはり壁は高かった。前回1位を獲得したライターが2冠のチャンプとなり、筆者は2位という結果となった。それでも最下位だった10日前と比べたら、俄然健闘しているではありませんか!?

　というわけで、本作を通して、常識力のなさを痛感してしまった筆者。やはり「學問ノスゝメ」の著者が“夏目漱石”と答えるようでは、一社会人として恥ずかしい。今後このような思いをしないためにも、このトレーニングはこれからも続けていこうと思う。

「監修 日本常識力検定協会 いまさら人には聞けない大人の常識力トレーニングDS」
対応機種	ニンテンドーDS
メーカー	任天堂
ジャンル	常識トレーニング
発売日	2006年10月26日
価格	3800円（税込）
対応	ニンテンドーWi-Fiコネクション

(C)2006 Nintendo/HAL Laboratory. Inc. (C)日本常識力検定協会