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間口は広く、こだわりは深く――あのパズルゲームがいよいよ正式サービス開始「メテオスオンライン」インタビュー(2/2 ページ)

キューエンタテインメントのPCオンラインゲーム第1弾は、ニンテンドーDSで人気を博した打ち上げパズルゲーム「メテオス」をベースにした「メテオスオンライン」だ。本作ディレクターの平井武史氏に、正式サービス稼動前の多忙な時期に話を聞くことができた。

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「メテオスオンライン」の世界を広げるさまざまな要素

―― オープンβテストでは3つの惑星がありましたが、惑星の数は今後増えますか。

平井 もちろんです。正式サービスでは「ビューブーム」がまず追加されます。DS版に登場した惑星は全て出ますし、DS版に登場しなかった惑星も登場します。最初に選択できる惑星は1つですが、そこから合成して他の惑星を手に入れることができるようになります。

――惑星はどれくらいのペースで増えていきますか。

平井 月次もしくは隔週で更新を行う予定です。

――本作にはプレーヤーのレベルが存在します。βテストでのユーザーのレベルは、どういう状況でしたか。

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平井 現状、高い人だとレベル15くらいの人もいます。本作のレベルは、RPGと同じで最初は上がりやすく、だんだん上がりにくくなります。自分よりレベルの高い人を倒すとより上がりやすく、逆に低い人を倒すと上がりにくいんです。クローズドβテストでは1日でレベル8になるヘビーユーザーもいました。βテストを開始して、いきなり100戦プレイしてるんです。しかもどうやら毎日きっちり100戦やってるみたいでした(笑)。

 ちなみにクローズドβテストのユーザーの平均プレイ時間は1日2時間でした。私もユーザーとして参加してみたんですが、強い人はたくさんいましたね。制作者としては負けられない! と思って、けっこういい勝負をしてましたよ(笑)。

――1回のプレイは短いですが、またすぐやりたくなってしまうんですよね。

平井 レベルが近い人と対戦すると面白いですね。いい勝負ができる人とはまたやりたくなってしまいます。プレイが終わって部屋に戻ってくると、さっき対戦した5人が全員「Ready」(対戦準備OKの状態)で待っていたり(笑)。あと、プレイ中に首位のプレーヤーがやはり狙われるんです。2位くらいをキープしてトップを活かさず殺さず様子を見ておいて最後に逆転、という勝ち方が理想的かもしれません(笑)。

――男性、女性、子供という大きく分けて3種類のプレイキャラクターが存在しますが、正式サービスで増えたりしますか。

平井 正式サービスにおいても男性、女性、子供のみです。ただ、実は4つ目のプレイキャラクターとして“太った人”のバージョンがあったんです。愛らしい感じのキャラでしたが、残念ながらボツになりました。男性でも女性でも着た服によって体格を変えることができるので、服飾のバリエーションでその手の個性付けというのはカバーできると判断したんです。

 プレイキャラクターはさまざまな装飾アイテムを身につけることができるのですが、帽子にはこだわりました。例えば、ツンツンした髪型のキャラがいたとして、帽子をかぶったときに帽子からツンツンが突き出ていたらイヤじゃないですか。だから、帽子をかぶったときには、隠れる部分だけツルツル頭になるような処理をしています。それを徹底していくとデータが倍にふくれあがってしまうんですけどね。ストレス対策ではなくて、こうなってほしいという願望に対して忠実に妥協なく作りました。

 そういうこだわりは他にもあります。プレイ中に画面上にいる各プレイキャラクターは、装飾が変わったらアニメーションやボイスが変わるんです。男性、女性、子供にそれぞれ3、4種類ほど用意されています。ヒップホップの髪型にすると声が英語になったりするし、特定の組み合わせでしか出ないアニメーションもある。子供が着られるクマの格好が人気ですね。クマの格好の時だけ「困った」が「クマった」になるんです(笑)。

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――そうした小ネタを見つけるのも楽しそうですね。1人でIDを複数とって男性、女性、子供のプレイキャラクターを登録するのは可能なんですか。

平井 可能ですよ。ぜひいろいろ試していただきたいです。

オンライン環境について

――βテストにおけるサーバの混雑状況はいかがでしたか。

平井 サーバの負荷は特に問題ありません。ユーザーからはサーバが止まったように見えたときもありましたが、ソフト側のバグでした。ハードウェア的なトラブルはないです。会員登録などもスムーズにできていて、βテストは順調に稼動しています。あとは正式サービスに向けてプロダクト開発の方が間に合うかどうかですね。

――オープンβテストをやってみた限りでは、プロダクトの完成度はバッチリなように思いましたが。

平井 現状残っている調整事項は、アイテムの数と値段設定、アイテムを使用したときのゲームバランスですね。アイテムを買ったユーザーは有利にならなくてはならないんですが、アイテムがないユーザーが不利になりすぎないように、という点です。あとは、どこの惑星が強いか弱いか、やりやすい惑星、やりにくい惑星はどこか、という惑星間の強弱の調整もしています。

――本作はMacに対応しますか。

平井 現状予定はありません。需要が高いのであれば動きはあるかもしれません。

――正式サービスでは季節ごと記念日ごとなどのイベントはありますか。

平井 あります。12月はイベントが目白押しなので、いろいろ用意していますよ。

――ロビーの種類は今後増えますか。

平井 βテストではコンペのロビーが閉じていましたが、コンペは今後開放されます。

根底にあるのは“より多くの人に遊んでほしい”という気持ち

――アイテム課金を選択した理由は何ですか。

平井 より多くの方に遊んでほしいからです。月額課金の場合は従来の「メテオス」ファンはついてきますが、新規ユーザーにとっては敷居が高い。それではマスに広がっていかないと思ったんです。どんなに強い人でも攻めていけば必ずHPは削れていく“HP制”にしたのも敷居を低くしたかったから。ヘビーなユーザーとの対戦でも初心者2人で立ち向かえばHPを削って倒すこともできます。DS版より勝ちやすくなっているんです。1ユーザ最強説はオンラインでは通用しません。あくまでライトユーザに対して訴求するものであり味方をしたいと思ってます。

 なお、課金については100P=100円です。WebMoney、クレジットカードに加えてソフトバンクペイメント様のPremoが対応する予定です。まとめて多額のポイントを購入した際のサービスポイントの付与も致します。ガチャガチャ課金も用意しています。ガチャガチャ課金は通常でアイテムを買うよりもお得になっています。

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――本作にはロースペックとハイスペックの2つが用意されています。ハイスペックの条件に若干満たないスペックのPCでハイスペックを選択したのですが、特に問題なくプレイできました。

平井 そうなんです。ロースペック版とハイスペック版がありますが、実際は使用推奨スペックを多少満たしていなくてもプレイできるんです。各メーカーのラボに行って変わったチップセットのPCを100台くらいテストしました。描画まわり、CPUまわりの負荷を見つつ「ビデオメモリが少ないからメモリ転送が頻繁に行われておりこれは遅いんだ。でも動作する。」とか確認して、それに対してああしようこうしようと調整を加えて、できるだけ多くのPCでプレイが実現するようにしました。

――ハンゲームとの提携はどういったものでしょうか。

平井 ハンゲームの瓜生さんとはセガ時代から縁があります。弊社がオンライン市場に参入する前から「一緒にやろう」と言っていました。しかしいざ参入してビジネスとして考えた場合、提携させて頂くことをカジュアルに決めたわけではありません。一緒に市場を盛り上げるべく頑張りたいと考えております。ハンゲーム内で使える通貨「ハンコイン」をメテオスのポイントに変換できるなどの連携があります。

――ズバリ、メテオスオンラインの魅力は何でしょうか。

平井 対戦対戦と言いすぎですけども、やはり“チーム対戦”です。時間を忘れるほどにハマれるものになりました。お金をかけてもそうでなくても、たくさんの方に満足して頂ける形になっております。存分に楽しんで頂ければ光栄です。年内には大会を開きたいと思っていますので、期待していてください。

――ありがとうございました。

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