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乱世に己の義を示せ――「三國志 Online」発表会(1/2 ページ)

コーエーは12月7日、六本木アカデミーヒルズ タワーホールにおいて、Windows用新作オンラインゲーム「三國志 Online」の発表会を催した。コーエーのオンラインゲームノウハウをつぎ込んだシンガポール産まれの三國志とはなんだ?

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 コーエーは三国志を題材とするゲームソフトを過去も多数取り扱い、現在11作目となる歴史シミュレーション「三國志シリーズ」やタクティカルアクション「真・三國無双シリーズ」などを展開。オンラインゲームでは「信長の野望 Online」や「大航海時代 Online」、「真・三國無双BB」などを手がけている。今回発表された「三國志 Online」は、コーエーが得意とする「三國志」と「オンラインゲーム」のノウハウを結集した集大成とも言える作品となるという。

コーエー代表取締役社長 小松清志氏

 まずはコーエーの代表取締役社長である小松清志氏から挨拶。冒頭、本作がシンガポールのスタジオで開発中であることを伝えた。「弊社はグローバル化ということで販売拠点、開発拠点を海外に広めている。また、シンガポールは電子産業、エンタテインメントコンテンツ産業を広めていこう、伸ばしていこうという方向に動いている。我々の努力とシンガポールの動向が実を結んで、弊社が海外の拠点として初めてシンガポールにスタジオを設けたのが2004年のこと」と、スタジオ設立の理由を説明。

 「シンガポールは日本と同じように島国で大変アグレッシブなお国柄を持っている。ある経済指標によると“世界で一番競争力のある地域”と評価されているほどだ。中国語、英語なども話せて日本と縁の深い国なので安心して進出することができた」と小松氏。

 「シンガポールは国をあげて産業を伸ばしていこうとしている。今年8月のシンガポールの独立記念日にリー・シェンロン首相が、国家としてデジタルメディア、バイオ産業を育てていかなくてはならない、若い人たちを教育していかなくてはならない、とメッセージを出した。そのメッセージの中で、コーエーとシンガポール経済開発庁が一緒に行っているプロジェクトは成功しているというコメントをいただいた。そんな『三國志 Online』を、日本で始めてお披露目できることを非常にうれしく思っている」と締めくくり、シンガポール経済開発庁のリム・スウィニエン氏を壇上に招いた。

シンガポール経済開発庁 日本部門代表 電子産業担当局長 リム・スウィニエン氏

 リム氏は、経済開発庁が経済産業省の中のひとつの政府機関であることを説明。加えて「ゲーム、アニメーションなどのデジタルコンテンツを重要な産業と考えている。これからこの分野を強化して育てていこうと思っている。シンガポールの強みは、マレーシア、インドネシア、タイ、インドなどの周りの国から開発要員を呼べる点だと思う」と開発環境のよさをアピールした。

 例えば、一昨年「スターウォーズ」シリーズを製作したルーカスアーツが初めて海外にスタジオを作る際、なぜシンガポールに選んだのかとたずねると、やはり“人員を集めやすい”という意見があったと報告。「『三國志 Online』はシンガポールのスタジオで開発したもの。2004年からなので大変短い期間だったが、コーエーとの仕事は大変うれしいことだった」とコメントした。

プロデューサー上野彰三氏

 続いて荘厳な音楽と雄大なビジュアルで本作のデモムービーが上映され、その後、本作のプロデューサーである上野彰三氏が登場。本作をデモプレイしての説明へと移った。

 本作のテーマは「乱世に己の義を示せ」だという。「数多くの英雄がいて、国のため、信じる仲間のため、愛する者のため、自分のために戦った。それぞれの武将たちが、それぞれの義を持っていた。『三國志 Online』で集まり、遊び、さまざまな体験をする中で、ユーザーにも三國志の世界の義を体感していただきたい」と上野氏は語った。

 本作には魏、呉、蜀の3つの勢力がある。いずれかの勢力に仕え、自国を勝利に導くという目的以外にも、さまざまなダンジョンを攻略し、モンスターを打倒、動乱の中にうごめく闇の陰謀を打ち破っていくことのほか、自ら武器、防具、アクセサリーなどを生産して生産者として名を残すなどの選択肢があり、幅広いプレイが可能となっている。

 また本作では、体型、声などの様々な外見的特徴、武器、防具などのカスタマイズで個性が出せる。既存のMMORPGでは職業という概念があって、各キャラは職業ごとにできることが決まっているケースが多い。しかし、本作では装備する武器を交換することによって戦闘時の役割を変えることができるフレキシブルなシステムを採用している。たとえば、回復役がいない、という時に回復役のキャラクターがログインするのを待たなくてはならない。というケースがある。本作では、仲間内の誰かが、武器を変えて「今日は私が回復役をやります」というふうに柔軟にパーティを組めるのだ。


 作品コンセプトは「〜人衆ければ天にも勝つ〜」――いわゆる“団結は力”をうたっている。同勢力内での“団結”がキーとなっており、徒党(パーティ)や連合(レイド)、そして同一勢力下でのプレーヤー組織、部曲(ギルド)が作成可能となっている。ちなみに徒党は最大5人まで。シームレスに数百人規模のプレーヤーが参加できる合戦では、他プレーヤーと共同しての布陣や連携攻撃、巨大な攻城兵器や超自然的な聖獣召喚などスケールの大きいバトルが繰り拡げられる。


片手武器
片手に剣、片手に盾を持ち、敵の攻撃から仲間を守ったり、引きつけたりする盾役を担当する
両手武器
味方の能力幇助、敵の能力低下の技能を覚える

遠距離攻撃に長けている。さまざまな弓攻撃を覚える

双手武器
近接攻撃に特化したさまざまな技能を覚える。敵に大打撃を与える
妖術
術による攻撃。さまざまな攻撃術を覚える
練丹
本作では回復術を練丹と呼ぶ。徒党の回復役として、さまざまな回復技能を覚える

 これらの6つの技能を使って、徒党のそれぞれのメンバーがオープンフィールドで繰り広げるタクティカルオープンバトルを採用している。また、巨大なボスモンスターに対しては徒党同士が組んでの連携ができる。

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