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レベル100からの新たな成長、新大陸の政治を変える「派閥システム」の導入──「GE2.0」によりどう変わったのか「グラナド・エスパダ」レビュー(2/2 ページ)

MMORPG「グラナド・エスパダ」の大規模アップデートとなる「グラナド・エスパダ2.0」が、1月19日に実装された。その変更点について迫っていこう。

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悪党という“ロールプレイ”をたしなんでみる

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 これまで「グラナド・エスパダ」では、党vs党のコロニー戦における「宣戦布告」および、個人ではなく2つの党が合意の元で行う「デュエル」以外でのPK行為は、システム的にできなかった。しかし、GE2.0ではデュエルをさらに進化させたシステムとして、「決闘」が導入される。決闘はプレーヤー同士が1対1で行うもので、負ければ経験値減少のペナルティがある。

 ただし、決闘は言わば騎士道精神基づいた戦いのようなもので、申し込まれた側が受諾しなければこれは成り立たない。しかしGE2.0にはさらに「強制攻撃」という手段が新たに用意されるのだ。相手を右クリックして強制攻撃を選択すれば、フィールド上の相手は誰であろうとも、その場で攻撃対象にできるわけだ。

 もちろんこのPK行為には大きなペナルティが付く。まず、強制攻撃を選択した時点で、その家門の全キャラクターは頭上に赤いドクロマークが浮かぶ「ブルロン」状態となり、自分以外の全プレーヤーからはモンスター同様に、攻撃可能な対象となってしまう。またブルロンとなった状態で相手に倒されれば、所持アイテムからランダムに3種類をドロップ。回復アイテムなどの消耗品はもちろん、装備品を失うリスクを背負わねばならない。

 一方でブルロンには専用のバフ効果、攻撃力が上昇し防御力が下がる「ブルロンの枷」が受けられるほか、一般プレーヤーは立ち入れない特殊な街「ロス トルドス」への出入り、専用クエストなどが用意されている。コロニー戦を熱心に行う党員でもない限り、これまでフィールド上で注意すべきはモンスターだけだったが、今後はエリアのどこにいても不意打ちを食らう可能性がある。まだまだ未開の土地が続く、新大陸“グラナド・エスパダ”で、あえて悪党と呼ばれるロールプレイに挑戦するプレーヤーはどれだけ登場するだろうか?

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より高度な政治をゲーム内に作り上げる「派閥システム」

画像 その外見からか、人気の高い「ガブリエラ姫」は王党派を率いるNPCだ

 既存のMMORPGにない政治システムを構想に掲げていた「グラナド・エスパダ」だが、実際には党と言う名のギルドと、攻城戦システムと全く変わらない「コロニー戦」だけの時期が長く続き、差別化が図れないままだった。しかしGE2.0ではその政治システムの第1弾として「派閥システム」が実装される。ユーザーは任意で王党派、共和派、傭兵団のどれかに所属可能。党同士のコロニー戦を超える、派閥によるRvRのほか、派閥内のリーダーはユーザーによる投票で決定するなど、実際の選挙に酷似したシステムも用意されている。

画像画像 オーシュに本拠地を置く共和派の「自由の家」内部(左)と、どちらにも属さず状況によって味方にも敵にもなるコインブラの「傭兵団」の部屋の様子(右)

 ゲーム内でのユーザーの興味は今のところ、もっぱら新スタンスの習得と、新スキルを試すことにあるようだ。レイドモンスターの強さなどゲームバランスにも多少調整が入ったため、より強いキャラクターを育てて挑戦しようというプレイ目標が、GE2.0の実装により新たに生まれた点は評価したいところ。しかしそれだけでは単に上級者向けのコンテンツが増えただけで終わってしまう。今回はあくまで政治システムのための第1弾として実装された派閥が、これからどのようにゲーム内に影響を与えるのかが気になるところだ。

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