4月4日から正式サービス開始――「女神転生 IMAGINE」プレスカンファレンス
ケイブが現在オープンβサービス中のオンラインRPG「女神転生 IMAGINE」の正式サービス開始日が決定。ガンホーゲームズでは6月からサービスが行われる。今後のアップデートなど、プレスカンファレンスの内容をリポートしよう。
ケイブによって開発、現在オープンβサービス中のオンラインRPG「女神転生 IMAGINE」の正式サービスが、4月4日(水)から開始されると決定した。すでに告知されているとおり、本作は基本料金無料のアイテム課金制を導入している。この度、正式サービス化されるにあたり、プレス向けの発表会を行い、本作の内容とともに今後のスケジュールやアップデートについて説明が行われた。また、ガンホーゲームズでのサービスは6月になることが明かされた。
プレスカンファレンスには、ケイブの代表取締役社長 高野健一氏やガンホー・オンライン・エンターテイメント代表取締役社長 森下一喜氏、ケイブで本作のプロジェクトディレクターを担当している谷川ハジメ氏、同社西山竜大氏、そしてガンホー・オンライン・エンターテイメントより市川慎一氏が登壇した。
「女神転生 IMAGINE」は、アトラスの家庭用ゲームソフト「女神転生」シリーズの世界観をネットワーク上に再現したシリーズ初のPC向けオンラインゲームで、「真・女神転生」の直後に当たる大破壊後の東京が舞台となっている。プレーヤーは悪魔と契約を結び、使役する存在「デビルバスター」となり、ほかのデビルバスターと協力しながら、大破壊と神秘的な力により出現した悪魔の巣窟と化したダンジョンに挑むことになる。
2月14日よりオープンβテストを実施している本作は、これまでに実装してきている「悪魔合体」、「プライベートダンジョン」、「エキスパート」などの新システムが特長で、現在までに累計登録者数が10万人を越えている。
プレスカンファレンスでは、まず最初にケイブの高野氏が「自信のあるいいオンラインゲームになっています。ガンホーとの協力体制も万全で、このことからも成功する確率は高いと自負しています。国産ゲームということもあるので、リアルタイムにユーザーの意見を反映していきたい」と、ゲームをユーザーとともに育てていきたいと挨拶して始まった。
続いて登壇したガンホーの森下氏も、現在国内でサービスされているオンラインゲームの約90%が韓国をはじめとした海外タイトルであることに触れ、「国産でしかも家庭用ゲームソフトだった本作だけに、ブロックバスタータイトルのひとつとなりえる」と、成功のために寄与していきたい旨を強調する。日本を代表するRPGに関われることに純粋にうれしく、期待しているとも。
正式サービスではどうなるの?
実際に正式サービスが開始される際に、以下のようなアップデートがなされると説明に立ったのが、本作プロジェクトディレクターを担当している谷川ハジメ氏。本作は「真・女神転生I」と「真・女神転生II」の間にある“空白の時代”が描かれている。正式サービス時にはエピソードACT.3「襲撃」とACT.4「アズラ」が追加される。セツという名の少年のほかに物語の鍵となるアズラの登場で、物語はいよいよ混迷を深めていくという。
エピソードのほかにも、「第三ホーム搬入口」や「スギナミ魔階坑道」、「旧イチガヤ駐屯地」などダンジョンが追加。現在のレベルキャップ45が50に引き上げられ、新しい悪魔も20体ほど追加されるとのこと。もちろんアイテムも追加される。
これらアップデートは正式サービス開始後も定期的に行われ、大きな機能追加などは4カ月周期でアップデートしていく計画であることが紹介された。悪魔「亜種」も定期的に追加され、プレーヤーに飽きがこないよう、そしてユーザーの意見をなるべく反映していくようフレキシブルに対応していきたいとしている。
今後は、プライベートダンジョンの攻略に要した時間を競うダンジョン早解きトライアル「タイムアタック」や、三身合体や合体事故(特定条件下で発生し、想定外の結果を招く)、エンチャント(アイテムと悪魔の合体による強化)など、「邪教の館Max」と題した合体バリエーションの充実がはかられるほか、アイテムに修理改造が施せたり、素材アイテムの組み合わせで薬品の「調合」を行ったり、ロストテクノロジーとの調合で「銃・刀剣製造」などができるようになると説明。また、他プレーヤーの仲魔と戦わせる「悪魔コロシアム」など、ユーザー主導のイベントが行えるような施策も発表された。
特筆なのは、とかく移動が多いRPGにはありがたい仲魔に乗って移動できる「騎乗」システムだ。これは、特定の悪魔に騎乗することで、単に連れて歩くだけではなく、苦楽をともにすることで愛着を持つ効果もありそうだ。さらにカンファレンスでは、ディープな闇の東京を現出させる意味でも、シリーズではおなじみのカジノを実装する予定であることも告げられた。
マーケティング展開
本作は正式サービスに移行するにあたり、基本プレイ無料・アイテム課金制をうたっている。ゲーム内通貨「CP」にチャージして、移動スピードを上げる「疾駆の玉」や獲得経験値が2倍になる「経験の香」、ディスペナルティなしに生き返れる「反魂香」などのアイテム類(価格帯は10CP〜180CP:100円〜1800円)や、キャラクターをカスタマイズできる装飾アイテム(価格帯は30CP〜120CP:300円〜1200円)などと引き換える。
ケイブの西山氏は、正式サービス開始記念として新規登録キャンペーンが実施されることを報告。4月4日から5月6日まで、期間中に登録しゲームにログインすると、「お試しアイテムセット」のほか、1名に女神転生 IMAGINE推奨PC、3名に推奨グラフィックボードが贈られる。また、同期間でレベルアップキャンペーンも催され、レベル11以上でピクシー(80名)の、レベル20以上でケルベロス(80名)の限定オリジナル悪魔図鑑WebMoneyをプレゼントするとのこと。
さらに正式サービスを記念して、4月1日午後1時〜午後8時まで新宿南口 FLAGS前にて「20XX年新東京みやげ」の配布が行われる。中にはタウン情報誌「Tokyo Warrior」と「女神転生 IMAGINEスターターキット」のほか、IMAGINE名物「女神の非常食」(フリーズドライ)などが入っている。新宿にお出かけの際にはぜひとも獲得していただきたい。
西山氏はこのほかにもケルベロスのフィギュア化や、既報のプレミアムパッケージ販売について言及した。
最後に登壇したガンホー・オンライン・エンターテインメントの市川慎一氏は、本作のガンホーゲームズにおけるディストリビューション展開について説明。6月を目処にガンホーゲームズにおいても「女神転生 IMAGINE」のサービスを開始すると改めて報告した。ケイブに遅れること2カ月後の正式サービス開始については、あくまでも内容充実とサービスが安定したのち、アップデートのタイミングを考えてのスケジュールとのこと。今後は、ガンホーゲームズ内に本作のプロモーションサイトを設置し、ユーザー登録への誘導や情報開示に努めるとしている。アイテム購入に関しては、ガンホーコインからCPにチャージする仕組みだが、これは正式登録を必要とする。
ガンホー側でもプロモーション展開としてガンホー・スタート記念キュンぺーンを実施し、「女神転生 IMAGINE」のアトラクションIDを作成するとゲーム内アイテムやアバターがプレゼントするとしている。コミュニティの充実もはかられ、「女神転生IMAGINEサークル」の開設も予定している。
現在、MMORPGは海外タイトル・国内タイトルと数多あり、これから正式サービスに移行するニューフェースとしては、どうユーザーに広く認識させていくかにかかっているのだろう。ケイブとガンホーはがっちりとタッグを組み、多くのユーザーに本作を波及できるよう、そして機会損失をしないように展開していこうと、改めて意思確認するとともに、それを呼びかける意味があったのだと思われる。
(C)CAVE
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ケイブが今冬にサービス開始を予定している「女神転生 IMAGINE」。このたびはプロジェクトディレクターの谷川ハジメ氏に、本作のデモプレイを交えながら、さまざまな話をうかがう機会を得ることができたので、その模様をお伝えしていこう。