新拡張ディスク「アルタナの神兵」も発表された「ファイナルファンタジーXI」――今後の展開を予想する:スクウェア・エニックス「SQUARE ENIX PARTY 2007」(1/3 ページ)
幕張メッセで開催された「SQUARE ENIX PARTY 2007」の会場の中でも、観客、スタッフが一体となって盛り上がっていた「FFXI」ブース。サービス開始5周年を記念したイベント「FINAL FANTASY XI 5th Anniversary」を振り返りながら、今後の展開を予想しよう。
拡張ディスク第4弾「アルタナの神兵」発表
今回のイベントでいちばんのニュースは、なんといっても拡張ディスク第4弾となる「アルタナの神兵」(英語名:Wings of the Goddess)が発表されたことだろう。会場に入って「FFXI」ブースに行くと、まず目についたのが、ブース上空に掲げられた「アルタナの神兵」のロゴだった。この時点で筆者は「またやられた」と思った。
今回の発表は、事前にマスコミに知らされておらず、前日に行われた「PRE-CONFERENCE MEETING」(マスコミ向けの新作発表会)でも告知されなかったため、当日、のんきに会場に行くと新タイトルのロゴが……というパターンだったのだが、前作の「アトルガンの秘宝」発表の際も、2005年東京ゲームショウ(しかもスクウェア・エニックスではなくマイクロソフトブース)にて、いきなり発表されたからである。
さて、「アルタナの神兵」のロゴはあれど、ブース内に新作に関する情報はいっさいない。通りすがりの田中プロデューサーや、ほかのスタッフに聞いても「あれ(ロゴ)はなんでしょうねぇ」とはぐらかされるばかり。とにかくガードが堅かったのだが、午後2時すぎに行われたステージイベントの「開発者トークセッション」で、情報が少しだけ明かされた。
「5周年のメモリアルムービーを作ったので、ご覧ください」と、これまでのミッションなどの名場面を集めた、思わずほろっときてしまうようなムービーが流されたのだが、途中でBGMが一転。「でもこの物語は……すでに語り終えられた真実。ぼくらはそう思っていた……」という衝撃的な文章が表示された。見慣れた世界が写ったあと、似て非なるパラレルワールドのような世界(現在のゲーム中では荒廃した土地なのに、パラレルワールドには建物がある)に切り替わるというのが何シーンか繰り返される。最後に「アルタナの神兵」のロゴと「Winter 2007」という文字が出ると、会場は大歓声。しかし、その後のトークでは、新ディスクの舞台は東の国でも西の国でもなく、映像にヒントが隠されているということしか語られなかった。
今わかっている情報で、新ディスクを考察していこう。まず、タイトルにもなっている「アルタナ」とは、「FFXI」プレーヤーなら知らない人はいないだろう、ヴァナ・ディールに生きる5種族の人間を創造した女神の名前である。「神兵」が何を意味するのかは、現在のところはまだわからないが、なんにしても戦争を連想させる単語だ。
そして、新作キャッチコピーの「いま、失われた物語がふたたび時を刻み始める」では、「時」という文字が強調されている。現在のヴァナ・ディールで語られているストーリーは、闇の王率いる獣人軍と人間種族が戦ったクリスタル戦争(天晶歴862〜864年)から約20年後の話だが、冒険者にとって「すでに語り終えられた真実」とはこれを表しているのではないだろうか。もしかしたら、時空を超えた冒険となるのかもしれない。
公開された画面写真を見てみよう。左が公開されている「アルタナの神兵」の写真、右は筆者が現在のヴァナ・ディールで撮影したバタリア丘陵の写真である。建造物の形は違うが、周囲の岩壁の形がそっくりなのだ。新作の写真については何も説明がなかったので、完全に筆者の推測ではあるが、おそらく、これはまだ大戦で破壊される前のバタリア丘陵なのではないかと思われる。
装甲が現在のものとは違うが、オークらしきモンスターが写っている写真もある。これも現在のヴァナ・ディールで思い当たる場所を発見したのだが、画面奥に写っている建物は、ダボイ中央島にある修道院ではないだろうか。現在のヴァナ・ディールでは2つの尖塔が見る影もなく朽ちているが、在りし日の修道院はこんな姿だったに違いない。また、人間の住居らしき民家があるのが新鮮だ。
最後にもう1枚。これははっきりとここだと思う場所は浮かばなかったのだが、道の形状や質感がグスタベルグに似ている。だだし、このように断崖になっている場所は現在のグスタベルグにはないので、もしかするとまったく未知のエリアなのかもしれない。
今回公開された画面写真は以上3点と少ないが、年内発売予定ということは、今後、どんどん情報が公開されると予想されるので、楽しみにしておこう。なお「アルタナの新兵」のムービーは、現在、「FFXI」公式サイトの「アルタナの神兵」特設ページで見ることができるので、まだ見ていない人はぜひ見てほしい。
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