「デッドオアアライブ」シリーズ初となるPCオンラインゲームを発表――「DOA ONLINE」
テクモは中国において、中国でも有数のインタラクティブ・エンターテイメント・メディアである盛大と提携し、「デッドオアアライブ」シリーズ初となるPCオンラインゲームを提供することを北京で発表した。
「デッドオアアライブ」シリーズ初のPCオンラインゲームが中国でサービス化決定
テクモと中国上海にある盛大は、テクモのオンラインゲーム開発チームである「Lievo Studio」が開発するPCオンラインゲーム「DOA ONLINE」の、中国における運営において提携したと発表した。
「DOA ONLINE」は、世界市場で1996年からアーケードゲーム及び家庭用ゲーム機向けにテクモが開発販売してきた対戦格闘ゲーム「DEAD OR ALIVE」(以下、DOA)をベースとした新機軸のPCオンラインゲームで、DOAシリーズのPCオンラインゲーム開発を発表するのは今回が初となる。
テクモは、アジアを中心としたグローバル市場を視野において「DOA ONLINE」を開発するが、市場投入第1弾として、中国での運営サービスを先行。盛大の優れたネットワーク技術やセキュリティ技術を中国向けの「DOA ONLINE」に積極的に取り入れるとしている。
「DOA ONLINE」は、来年2008年の北京オリンピックの開催に先駆けて正式サービスを行うことを計画中で、今回の提携をもってテクモは、SeedCとの共同事業である「Lievo」の中国地域におけるグローバルパートナーに中国オンラインゲーム事業会社の最大手である盛大を迎えることになった。当面は500万人の会員数獲得を目標としている。
両社は「DOA ONLINE」にとどまらず、「Lievo Studio」のタイトルの中国展開などについて継続的に協議するほか、盛大の所有するオンラインゲームタイトルをLievoのグローバルネットワークを通じた展開を行うなど、様々な協議を進めていく予定とコメントしている。
気になる日本での展開については言及されていないものの、グローバル展開を考慮しているとのことなので、状況が整い次第、日本でもサービス化されることになると思われる。
「DOA ONLINE」は、どんなゲームになるの?
“Webで進化するDOA”として、「DOA」シリーズファンはもとより、過去に格闘ゲームを体験したことのないユーザーにも楽しめるオンラインゲームとなる本作。ゲームの中で戦うことにより生まれるさまざまな感情は、時としてライバルや仲間、師匠や弟子という関係性を生み出し、1つのコミュニティを作り出すことに目をつけ、そのプロセスを「バトルコミュニケーション」と称し、その創造される世界へ誰もが気軽に参加し、さまざまな自己表現を行っていくことができるカジュアルオンライン格闘ゲームを目指すとしている。
「DOA ONLINE」では、ユーザーはKIN(カイン)と呼ばれるキャラクターを操作しゲームに参加することになる。強さの称号となるランキングごとに開催される大会は、誰でも参加することができ、トップランカーともなれば大会の主催者から招待状が届き、歓声を浴びる大舞台での格闘大会へ出場することも可能となる。
ユーザー同士が互いに強さや自己表現を行う大会には、公の場にて定期開催するものから突発的に開かれるもの、誰もが知らない闇の大会など数々の形態があり、なかにはユーザー自らが「プロモーター」(興行主)として運営・開催する大会も存在するとか。未知なるスタープレーヤーを発掘し、育て上げ、ゆくゆくは観衆を沸かせるマッチメイクで興行収入を得ていくなど、プレイ次第ではそんな闘い以外の自己実現ができるかもしれない。
また、気の合ったユーザー同士が集まれば「ユニティ」(結束)というグループを結成できる。1対1の対戦格闘ゲームが、複数のメンバーで構成される「ユニティ」を組むことで、作戦・チームワークを要するオンラインならではのコミュニティバトルゲームへと変化するわけだ。
ゲーム内では個人から団体まで様々なランキングが存在し、常に王者が変動するライブ感ある世界を演出。「DOA ONLINE」はWebという新たなフィールドで、「ユーザー同士がプレイモチベーションを高め合い、世界を創造していく」コンセプトのもと、格闘ゲームの“もう一つの進化”を生み出すとしている。
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