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くねくねハニィは見た! 本当のE3くねくねハニィの「最近どうよ?」(その13)(1/5 ページ)

なかなか明けない梅雨だったけど、皆様体調壊してませんか? 胃潰瘍寸前のくせにまったく体重が減らないくねくねハニィがお送りする「最近どうよ?」第13回目。実は密かにくねくねハニィはE3に潜入していたのであった! ちょっと遅れてしまったけどハニィの目から見た本当のE3をリポートしてみたので、よろしこ。

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 前回の渡米から帰国して2週間も経たないうちにまた渡米。そんなこんなでカリフォルニアサンシャインがサンサンと照りつけるサンタモニカで行われたE3(正式には、「E3 Media & Business Summit」)に行って来たくねくねハニィが送る、第13回目の「最近どうよ?」。時差ボケも吹っ飛ばしてリポートしますわん。はい、E3に関しては既に報告されているから、ハニィはE3のリアクションとそれを受けての今後について述べたいと思っているのでよろしこ。

さて、またニュースから!

いつの間にか8月ですね

 E3の話の前にいつものニュース行きますか。NPDから6月の北米での売上状況が発表されたのだ! NPDの6月のデータによると、北米におけるゲーム業界全体のマーケット規模は前年に比べて22%もアップしたとのこと。さすがに次世代機が出揃ってソフトもたくさん出てきたことが影響して市場を押し上げたみたい。そのうち家庭用ゲーム機だけだと対前年比69%アップ、逆に携帯ゲーム機に関しては6%のダウンだって。ってことはニンテンドーDSにかげりが……?

 いえいえいえいえ、これは前年の6月にニンテンドーDS Liteが北米で発売されたため、去年が異常値であったってことらしいの。今年の6月も北米の売上ナンバーワンハードはDSで56万台超。2位はWiiの38万台でした! 一方のソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)勢もがんばってますよぉ。PSPで29万台(薄型/軽量化発表前)、プレイステーション 2(PS2)が27万台、プレイステーション 3(PS3)が10万台弱。マイクロソフトのXbox 360は20万台弱。コンスタントに20万台くらいを毎月きちんと売ってるよね〜。あ、忘れちゃならねぇのがゲームボーイアドバンス(GBA)。まだまだ売れていますね。6月単月で11万台弱売りました。まだ続くかぁ、GBA! 7月度の売上データは8月の後半に発表されるらしいけど、PS3の値下げが断行されただけに、PS3の数字は楽しみだよね!

 ソフトはというとトップ3はすべて任天堂ソフトが占めてました。1、2はWiiタイトル。「Mario Party 8」が42.6万本ってことで、発売から1カ月ちょっとで74万本を売り上げてダントツのナンバーワン。「Wii Play w/Remote」(Wii Sports)は29.3万本。Wiiのローンチタイトル、好調に売れ続けてるよね。3位はDSの「Pokemon Diamond」が28.8万本でした。

 タイトル不足と言われていたWiiタイトルは続々と発売されてトップ10にも入ってきてる。「Pokemon Battle Revolution」 は発売直後で15.7万本売り上げているし、カプコンの「Resident Evil 4」(バイオハザード)は発売月であるにもかかわらず14.7万本を売り上げた。いよいよWiiのソフトが揃ってきたので、今後はランク入りが激しくなりそうな予感。

 DSソフトは相変わらず好調で、「Pokemon Diamond」が28.8万本、「PokemonPearl」が21.5万本。そして、2005年8月に発売された「Nintendogs」はシリーズあわせて6月も15.7万本売り上げたんだけど、驚異的なのはロングランってことだけじゃなくて、トータル450万本を超えたってこと。DSの累積販売台数が1200万台近いってことを考えると、ほぼ3人に1人は「Nintendogs」を持ってるってことだよね。発売当初は北米では「Nintendogs」は売れないと予言されていたの。だって、日本と違って北米では本当の犬を飼いやすい環境だから、ゲーム機では飼わないだろうって。ふたを開けてみれば、やっぱり面白いものは面白いんだなという結論なんだけどね。立派です、ホント。

 マイクロソフトの「Forza Motorsports 2」は発売2カ月目で19.7万本。TVのかっちょいいCMは続いています。注目すべきはアクティビジョンの「Guitar Hero 2」だね。PS2版もさることながらXbox 360版も発売以来(PS2版は2006年11月、Xbox 360版は2007年3月にそれぞれ発売された)常にトップ10に入ってる。バカデカい箱(ギター同梱)で売られてるんだけど、売れてるんだなぁ。今回のE3では、Wiiでも発売されると発表されてました。

 元気がないのがPSフォーマット。PS2のタイトルがそこそこ売れているものの、トップ10入りしているのは前述「Guitar Hero 2」のみ。バカ売れはしないものの、じわじわと行くタイプなので、こうやって月間販売数を比べるとあまり芳しく見えないのかも。3月に発売された「God of War 2」は100万本を超えましたよ。

 6月ってことで、2007年1月〜6月の上半期のデータがそろったわけで、北米では前年の2006年上半期と比較すると、ゲーム業界全体の売上規模として43%拡大となったんですね。まだまだ大きくなるぞ北米市場! ソフト売上だけで見ると24%アップ。ハードだけで見ると何と98%もアップとのこと。やっぱり次世代機すごいなぁ。あ、この98%アップの話、台数が2倍になってるってことではなくて、金額ベースで比較しているので、次世代のハードの単価が旧世代と比べると高いってのもあるから、ハードだけ異常に売れているってことにはならないのでご注意を。

 販売数以外でちょっと大きなニュースとしては、マイクロソフトのマイクロソフトコーポレート バイスプレジデントで、E3のプレスカンファレンスでも「MSはすごいんだ!」って熱弁を奮ってたピーター・ムーア氏が、何とこのたびEA Sportsのヘッドに転職されることになったの。あらら、あの勢いのあるプレゼンからわずか1週間でそんなことに。マイクロソフトの体制がまた変わるかもしれませんね〜。本当に展開が早いですね、この業界。

 そんなゲーム業界の最大のイベントだったE3について、いよいよ語るぞと!

メイン会場

どっかの工場かと思った入口(ま、整備場なんだけどね)

 まずはメインのショー会場なんだけど、サンタモニカ空港(ローカルの小さな空港)のドック(飛行機整備場)で行われたの。参加者登録を行う会場(フェアモントホテル)で登録時にもらった地図通りに運転して、どんどん近づいているはずなんだけど、「こんなところに何かあるの〜?」と心配になるくらい何もないのよ。かろうじて道の右側に「E3ゲストパーキング」って表示がしてあったので気がついたけど。で、「どこに会場が?」って思ったら、人がまばらに(ホントにまばら)出入りしている道路を挟んで反対側に何となく、入り口がある倉庫みたいな場所が……。近づいて確認したところ、小さな文字で「Media Only」と書かれておる。うーん、きっとこれに違いない。


こちらが昨年のE3 2006の正面入口付近。規模からして違う

 なんちゃって警備員にパスを見せて入ったらいきなり何もない。なんだか体育館の裏みたいなところに台(テーブルともいえない)があって1人女性が電話しながら座ってるけど(笑)。確認したら、問い合わせがあったら対応する場所らしい。当然「インフォメーション」とも何とも書いてない。まさに「体育館の裏の用具室」のようなインフォメーションもどきを通り抜け、会場へ。 


トイレもぱちり。仮設です

 あ、体育館だ! 派手なスクリーンも重低音も皆無。各ブースに並ぶのは試遊台のみ。そして説明員(社員と思われます)が各社1名〜2名。なんてこったい。その地味さで行くと、中学校の体育館で行われる文化祭並み。これがエンタメ業界のエクスポなんだろか……。まいったなぁ。そして困ったのはトイレ。ほら、飛行機の整備場だから建物自体にトイレなんてないわけですよ。「トイレは?」と係員に聞いたところ、「外にあるよ!」ってことで、これがそのバスのトイレ。


いつも巨大なブースを構えるEAもこの規模

 会場は一番大きいブースとされていたハードメーカーさん3社とEAさんですら試遊台を10台置けるかどうかくらいの広さ。入場者を制限している関係上しょうがないんだろうけど、人影もまばら。まぁ好きな試遊台は何でも遊べるし、説明員にも質問しまくりができる! って特典もあったけどね。去年までのE3って、バカデカい各社ブースで迷子になるくらい人がごった返してたんだけど、まったく違いました。迷子になりようもありません。で、メディアセンターは? って聞いたら、「フェアモントホテルです」って、参加者登録をしたホテルですかぁ?

 歩いてはいろいろな会場に行けない(登録会場=パスをもらうところとメイン会場では車で15分〜20分ほどかかる)こと、シャトルバスは本数や行き先で融通が利かずあまり便利でないこと、なので移動にはどうしても車を要する。日本と違ってタクシーはなかなかつかまらないのだ)こと、その車を駐車するたびに高額なお金がかかるなど、実際にハニィも苦労したの。

 また、公的にはこのメイン会場とフェアモントホテルだけのはずなんだけど、実際には各メーカーさんが独自で近隣のホテルの宴会場(Ball Roomと言いますが)を借り切って展示/ミーティングしていることが多く、実際のメイン会場よりもそっちのほうに人がいたりして。メイン会場では見せていない映像なんかも、そちらの展示会場に行ったら見せてくれたりしてね。それなら、最初からメイン会場を大きくするか、もしくは一カ所のホテルでそれぞれのメーカーさんが一個ずつ部屋を持つとか。何とかしてもらえませんかね? と、思っていたら、北米パブリッシャーが「この会場は、他に展示するところがないのなら意味がある」。つまり、このメイン会場では秘密映像なんてないわけで、ホントにいろいろ見たいなら、プライベート会場に行けってことみたいね。何だかなぁ。

 ということで、総評すると“地味”、“小さい”、“人が少ない”、そして“場所が不便”。不便なところにあっても、行く価値があれば別ですが、「期間中に一度行って、数時間で全試遊台でプレイしたのでもういい」という方も多数だったので、やはり魅力に欠けるんですね〜と。混みあってないのもリピーターがいなかったからだろうね〜と。分かっちゃいたけど、ホントに小さかったし盛り上がらなかったなぁ。

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