チュンソフト中村氏、8年ぶりの新作「風来のシレン3」を語る――セガブース:東京ゲームショウ2007
セガブースは「龍が如く 見参!」「戦場のヴァルキュリア」「忌火起草」「ナイツ〜星降る夜の物語〜」「不思議のダンジョン 風来のシレン3−からくり屋敷の眠り姫−」の5タイトルを軸に展開。風来のシレン3は中村光一氏によるプレゼンテーションも行われた。
セガブースはプレイステーション 3用ソフト「龍が如く 見参!」「戦場のヴァルキュリア」「忌火起草」、Wii用ソフト「ナイツ〜星降る夜の物語〜」「不思議のダンジョン 風来のシレン3−からくり屋敷の眠り姫−」の5タイトルを軸に展開している。このうち龍が如く 見参!を除く4タイトルはプレイアブル版を出展。戦場のヴァルキュリア、忌火起草をプレイできたので、インプレッションをお届けする。
●戦場のヴァルキュリア
1930年代の架空のヨーロッパ大陸を舞台としたアクティブ・シミュレーションRPG。ゲームは、マップ上に配置されたユニットを見ながら戦略を練る「コマンドモード」、実際にユニットを操作しながら敵を探して攻撃する「アクションモード」の2つで展開し、コマンドモードではユニットを動かすためにCPというポイントを消費し、アクションモードではユニットを移動させるごとにAPというポイントが減少していく。
各ユニットはそれぞれ兵士(偵察、突撃、狙撃)/戦車/対戦車のいずれかに分類されており、兵士は対戦車に強く戦車に弱い、戦車は兵士に強く対戦車に弱い、対戦車は戦車強く兵士に弱い、といったように3すくみの関係にある。また、兵士や対戦車であれば頭、戦車であれば後方に備えられたエンジンが弱点となっており、うまく攻撃を当てれば一撃で倒すことも可能だ。
試遊コーナーではプレイの前に、本作の世界観を紹介したプロモーションムービーと、基本的な操作方法の解説ムービーが見られる。待ち時間を有効活用していることにも好感が持てるが、何よりこの解説ムービーは非常に分かりやすいものなので、プレイする際はマジメに見たほうがいいだろう。
今回遊べたTGSバージョンは、ゲーム開始から7ターンまたは15分経過で終了という条件が設けられたものだったが、3すくみの原理をしっかりと理解していれば、それほど難しいものではない。ちなみにユニットは、必要なCPを消費すれば何度も操作できる。攻撃後、自軍に引き返そうとしたところAPがきれたという場面に出くわしたが、CPさえ残っていれば焦る必要はないのだ。逆に言えば、そういったことも考えて戦略を練る必要があるだろう。
弾薬が残っているならば、再度敵に攻撃を加えた後、安全圏まで移動してもいい。ただし、ユニットの弾薬には制限があり、次ターンにならないとリロードしない。CPの無駄遣いを避けるためにも、自軍の状況はしっかりと把握しておきたいところだ。
●忌火起草
セガ・チュンプロジェクト第5弾となるサウンドノベル。これまでのサウンドノベルと異なる点はキャラクターボイスが随所に盛り込まれている点になるだろうか。表示テキストを音声再生するのではなく、キャラクターボイスを効果音のひとつとして取り入れているのが特徴だ。例を挙げてしまうとネタバレになるので触れないが、キャラクターボイスを聞きながら同時にテキストを読むだけで、これほどまでに臨場感がアップするのかと驚かされた。
残念だったのは、試遊時にほかのプレイ中の音が聞こえてしまったこと。どうにも気が散ってしまい、恐怖を感じることはできなかった。スタッフに聞いたところによると、ヘッドフォンでプレイできる試遊台が2台あるそうなので、体験プレイを考えている人は、うまく引き当てることを願おう。条件がしっかりと整えば、本当の恐怖が味わえるはずだ。
●不思議のダンジョン 風来のシレン3−からくり屋敷の眠り姫−
不思議のダンジョン 風来のシレン3−からくり屋敷の眠り姫−は、ステージにてチュンソフト 代表取締役社長の中村光一氏によるプレゼンテーションが行われた。
前作の発売から8年が経ち、満を持して登場する不思議なダンジョン 風来のシレン3−からくり屋敷の眠り姫−は、充実したストーリーがウリであると中村氏。「主人公のシレンと相棒のコッパを中心に、奥深い物語が展開します。新システムもありますが、これまでのシリーズで一番ストーリーが充実していますね」と話した。
本作にはシレンやコッパに加え、シレンの叔父で剣術の師匠でもあるセンセーや風来の女剣士アスカが登場する。アスカの参戦について中村氏は「外伝が出てしまうほど非常に人気の高いキャラクターで、ファンからの熱い要望に応える形で実現しました」とコメント。また、シレンについては「シリーズ中、一番凛々しくて格好よくなりました。今回はこれまで明らかになっていなかったシレンの生い立ちも明かされる……かもしれません」との爆弾発言も飛び出した。叔父であるセンセーが登場することと、何か関係があるのかもしれない。
ゲームは登場キャラクター3人によるパーティープレイとなっており、シレンは片手剣+盾、センセーは二刀流、アスカはナギナタのような両手武器といったように、各キャラクターの攻撃方法には特徴がある。状況に応じて操作キャラクターを切り替えながら進めていく必要があるだろう。
このほか中村氏は、ダンジョンのとある場所にアイテムを置くことで、数ターン後に付加価値が追加されるという新システム「道具成長システム」や、発売後に追加ダンジョンなどをダウンロード配信する予定があることなどを紹介。最後は「まだまだ話せない要素がたくさんありますが、開発は順調に進んでいます。完成を楽しみにお待ちください」と締めくくり会場を後にした。
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