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今度は小さな北京原人を育ててみました――こんなヤツに癒されるなんて、く、くやしい……ッ!!「シーマン2〜北京原人育成キット」レビュー(1/2 ページ)

10月に入ったとたん、急に秋めいてきた今日この頃。そんな夜長を(主にひとりで)過ごすのには(いろんな意味で)「シーマン2〜北京原人育成キット〜」がピッタリですよねー。姿こそ様変わりすれど、やっぱりヤツはヤツでした。

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あの「シーマン」が再び!

鳥になっても相変わらずキモイ外見だが、中身だって相変わらずだぞ!

 1999年にドリームキャストで発売された「シーマン〜禁断のペット」は、“音声デバイスで人面魚と会話できる”という内容もさることながら、嫌味タップリながらもなぜか癒してくれる「シーマン」のキャラクターが大きな話題となったタイトルだ。

 その次の年だったか、ある別のタイトルに関するセガのプレス向け発表会に赴いた際、その会場にて、巨大なモニターの中からふてぶてしく語りかけてくる「シーマン」に出迎えられたことがある。故・大川功氏ら、当時のセガの重鎮が臨席する会見にもかかわらず、容赦ない毒舌で自虐的なネタを連発し、会見開始前の会場を大いに沸かせていたのは印象に深い記憶だ。

 閑話休題。「シーマン」はその後プレイステーション 2へ移植され、2003年に完全版が発売されてから早4年、雌伏の時を経て、ついにヤツが帰ってきた。

 帰ってきたんだけど……アレ? シーマンって魚じゃなかったっけ? 「俺だって進化してるわけですよ」とは、シーマン本人の弁。えーと……、そんなサラっとひと言で片付けるような変化じゃないと思うんだけど……。いや、さすがに我々人類の常識のワクをはるかに超えた存在である。

惑星まで作ることになるとはネ

 本作はタイトルにあるように、シーマン本人ではなく北京原人を育成していくという内容。そこにどうシーマンが絡んでくるのかは後述するとして、まずは冒頭から順を追って紹介していこう。

 最初にする作業は、なんと“星作り”。宇宙のどこかにあるチリが一様に漂う空間を“指で”かき回すことにより、チリ同士が集約していって、やがて我々の太陽系に似た、ひとつの惑星系が出来上がる。まさに天地創造、今回はいわば神の視点なんだということが提示されるわけだ。

 次にすることは「生命の創造」。このパートを通し、「地温を上げる」、「雷を落とす」といった、環境に影響を与える方法を学ぶ。これら「環境コマンド」は「電池」を消費することで行うのだが、なるほど、育成キットらしい設定だ。電池は一日一度充電されるが、それでも足りない場合にはゲーム内通貨の別料金を使用し、コマンドを実行することが可能になる。

 さて、原始生命の誕生から10億年後、惑星上のある島に、ひとりの北京原人「ガボちゃん」を発見することとなる。ここでようやく、育成のスタートラインに立つことができたというわけだ。

 ちなみにここまでは、俳優の宝田明さんが音声ナビゲーターとして解説してくれる。宝田さんはこの後もゲーム開始時にちょっとしたコメントを聞かせてくれる。その語りはまさに名調子、じっくりと耳を傾け楽しんでいただきたい。

宇宙にただようチリが渦を巻き、やがて星々が生まれる……のだが、指なんかでかき混ぜてると、壮大なんだか矮小なんだかわからなくなったりして
育成の舞台となる島。山あり川ありの絶海の孤島だ。最初はたったひとりで暮らしているガボちゃんだけど、やがて……!?

北京原人と二人三脚の生活開始

 さてガボちゃん、ずっとひとりで生活してきたので、最初はこちらに対する警戒心もバリバリだ。宝田さんのアドバイスにしたがい、バナナの木をゆらしてその実を落としてあげると、それをうれしそうにほお張ってくれる。これを二度ばかり繰り返すとようやく心を開いてくれて、「でんでん太鼓」をプレゼントしてくれた。

 こうして最初の接触が終わると、ついにシーマン登場。ヤツいわく、この島は自分のテリ(縄張り)であり、かつこの島でとれる真珠が顧客に高値で売れるんだとか。そんなわけで、“ガボちゃんに真珠を採取させる”という最初の目的が提示される。

 ガボちゃんには空腹/満腹と、ご機嫌というパラメータがあり、これらが低いと全然言うことを聞いてくれない。これらをうまく維持しつつ、真珠採取ほかさまざまな作業をこなしてもらうのだ。

 こちらが直接手を下すことが出来ることは「さわる/なでる/地面を掘る」、「(アイテム等を)つまむ/(つまんだものを)離す」、「(でんでん太鼓で)注意をひく」、「つっつく」、「アイテムボックスのアイテムを投下する」といったこと程度だ。なので、実際の作業はそのほとんどをガボちゃんに頼らざるを得ない。

 それらに加え、「質問に答えてあげる」、そして先述の「環境を調節する」といったことが可能で、これらを組み合わせ、さまざな状況、局面に対応していくことになる。

 例えば、機嫌をそこねて動こうとしないガボちゃんのために、バナナの木をつついて実を落とし、それをつかんで目の前に落としご機嫌をとったり、動物に雷を落としてマヒさせ、狩りのお膳立てをしてあげる、といった具合だ。

 そんなこんなでガボちゃんにいくつかの真珠と、たき木の束を採取してもらって1日を終えると、またもやシーマンが登場。あれだけ苦労して集めた真珠を、それこそ二束三文のような値段で買い叩いていってしまった。これって搾取じゃないか?

 と、翌朝。ガボちゃんのために今度は石オノを用意したとか。これで動物を狩ったり、あるイベントを進めるために必須となるアイテムなのだが、それにもかかわらず有料なのだ。ケチなヤツめ。

 このように、お金を稼いで必須アイテムを購入し、さらに次のアイテムを購入するために稼ぐ、というのが、全体の大まかな流れだ。まずは石オノだけど、同時にシーマンが押し付けていった「ルーシーのタマゴ」も気になるところ。もちろん有料で、しかも序盤だとそれなりに高価なモノであり、なんだかドギツイ色をしているのだけど、これっていったいナンダロ?

今回の主役のひとり、ガボちゃん。言う事をきかない時は、このようにつまんで移動させることもできるけど、あんまり強引なのは禁物
ガボちゃんの質問にはマイクで答えてあげる。ここで指差してるものは、シーマンからのプレゼントのカバンだ。もちろん仕事に必須の道具なわけだけど
アイテムボックスの様子。有料のものは、ホテルの冷蔵庫のようにフタがロックされており、代金を支払うことでそれが開くという仕組み
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