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4頭身のかわいい3Dキャラがくり広げる剣と魔法の世界――「夢世界-武林外伝-」(2/2 ページ)

まもなくクローズドβテストを予定している「夢世界-武林外伝-」。それに先駆けてテストサーバでこのゲームについて体験することができたので、ご紹介していこう。

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“かわいい”の基本要素がすべて詰まった変身・アバター・ペットシステム

画像 ペット専用スキルや固有の能力を使える、ペットと合体するシステム。合体中はキャラクターがまばゆい光に包まれている

 ライト系MMORPGにはもはや必須(?)の、ペットシステムやアバター要素も夢世界にはもちろん用意されている。夢世界ではプレーヤーの後ろをチョコチョコとついてくる「ペット」と、騎乗可能な「騎乗ペット」の2種類が存在。クエスト報酬で入手、あるいは有料アイテムとしての購入が可能だ(騎乗ペットはゲーム内NPCからの購入も可能)。

 クエスト報酬としてゲーム序盤〜中盤に手に入るペットは「てんとう虫」、「鳥」、「虎」の3種類。プレーヤーとともに戦い経験値を得ることで成長し、レベルが上がれば専用スキルを習得させられる。さらにプレーヤーは自分のペットと“合体”が可能に。てんとう虫には防御力が高いなどの特徴があり、合体すればその特徴をごく短時間ではあるがキャラクターも享受できるというわけだ。もちろん合体中はペット専用スキルの発動も可能となる。

画像画像画像 左からペットの虎、鳥、てんとう虫だ。てんとう虫は防御力が高く、鳥や虎は攻撃力に優れるといった特徴を持つ。ちなみに少女は有料アイテムとなっている

 一方の騎乗ペットは、その名の通りキャラクターの移動速度が早くなるなどのメリットがあるペット。虎や竜などの凛々しいものから、ピンクの豚といったユーモラスなものまで様々なタイプがこちらも用意されている。ゲーム内のNPCより購入する騎乗ペットには、レベル制限もあるが、一方で有料アイテムの騎乗ペットにはレベル1からでも使用可能なものもある。それぞれ移動速度が異なるので、能力値と見た目、あとは自分のお財布と相談して選んでほしい。

 また、夢世界ではペットに騎乗したままで、戦闘可能というのもポイントの1つだ。機動力を生かして攻撃できるようになれば、遊び方の幅もまた広がるだろう。

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画像 変身してミニドラゴンになってみた。使える攻撃スキルは変身前のクラスと変わらないのだが、スキル使用時のエフェクトが異なっている

 さらに、プレーヤー自身が別の生き物に一定時間変身することも可能だ。こちらもクエスト報酬で手に入るアイテムを使えば、何度でも変身でき、変身している間はペットとの合体同様に攻撃力や防御力があがるなどのメリットが得られる。

 さて、プレーヤーの分身たるキャラクターを着飾れるアバター要素だが、かわいいアイテムほど実用性が薄いという悩みが起こりやすい。しかし本タイトルではレベルや敵に応じた実用性重視の防具とは別のスロットに、気に入ったファッションを反映させる、いわゆる“重ね着”が可能だ。見た目と個性を重視したいプレーヤーには、嬉しい機能だろう。なお、武器や防具は生産スキルを利用しての強化、各種オプションの付与を行えるが、アバターアイテムは全て有料アイテム扱いとなり、サービス開始時には帽子やスカート、メガネなど、数十種類が実装される予定だ。

画像 キャラクター情報ウィンドウの左側が、実用性の高い防具スロット。右側がお洒落アバターアイテムのスロットだ
画像画像 ゲーム内から直接購入可能な有料アイテムの数々。ピエロの鼻や眼鏡、ビーチサンダルに水着と、かわいいとはいえ、ちょっと世界観を無視しすぎなアイテムが多い気も

 このほか、完美世界でも男女のキャラクターで(相手が許可すれば)できるお姫様抱っこは、本タイトルにもきっちり受け継がれている。結婚システムによるメリットは、結婚相手の居場所にワープできるアイテム以外、特にない。あえて言うならば、結婚していないと例え男女のキャラクターが揃ってもキスエモーションが出せないことぐらいなので、ここを最重要視するプレーヤーは頑張って相手を見つけてほしい。

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 「夢世界」ならではの魅力は、4頭身キャラとアバター要素にかわいいぺットのほか、一見日本ではありがちなカジュアルMMORPGだが、中身は「完美世界」や「リネージュII」に相当する充実したコンテンツと機能を備え、ライト層からコアゲーマーまで楽しめところにある。

 確かに3回の転職と、スキルによるそれぞれの役割分担とキャラクター育成、ともに成長するペットに騎乗ペット、変身システムに生産スキル、広大なフィールドとプレーヤーを飽きさせない豊富なコンテンツを揃えているが、クエストを進行させることで無理なく毎日少しずつでも経験値を獲得できるシステムは、多忙な社会人やMMORPGが初めてというプレーヤーにとっても敷居を低くしている。それに加えてノートPCでも快適な動作によって、フル3DのMMORPGというだけで諦めていたプレーヤー層にもアピールしていると言える。

 本作のターゲットとなるタイトルは「ラグナロクオンライン」(以下、RO)。MMORPGの経験は一通りあるが、大型タイトルには手を出し切れない「RO」プレーヤーの方が、ややハードルの高い「完美世界」をいきなりプレイする可能性は低いと同社は考えている。そこで前段階として、3Dで描かれる世界、豊富なコンテンツを持ちつつも、敷居の低い「夢世界」に遊びに来てほしいとのこと。

 日本国内ではすでにサービス5年目に入っている「RO」は、βテストから今もなおプレイし続けている古参ユーザーもいれば、この1年以内に「RO」を始めた新規まで実に幅広いユーザー層を獲得している珍しいタイトルだ。しかし「RO」プレーヤーは単純にPCのスペック不足で諦めているというよりは、淡い色合いで描かれる独特の2D世界に魅力を感じているという部分も強い。夢世界がどこまで彼らを世界に引き込めるかは、これからにかかっている。

 また、日本でのβテスト開始にあたり、グラフィックス以外に、日本向けの独自システムやバランス調整など変更点が用意されているかについてだが、同社によると、クエストの内容は日本人にも理解できる内容に変えるが、ゲームシステムやバランスは中国版とほぼ同じものが実装されるという話だ。MMORPGの経験豊富なベテランプレーヤーで、かわいいビジュアルが好き、という人が参加してくれる可能性はある。それゆえに最初からライトゲーマー向けだからという理由でゲームバランスを調整したり、フィールドPKの要素を削除するのではなく、これからプレーヤーの反応を見て徐々に調整していきたいとのことだ。

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 中国では最大同時接続数50万人という数字を打ち出している「夢世界」。1時間程度の短い体験プレイを通じての率直な感想は、ノートPCでも動作可能な軽さに、チュートリアルを受けなくてもMMORPGのプレイ経験があれば、ほとんど直感だけで操作可能なインタフェースに着せ替え要素の強いキャラクターとペット達。役割のはっきりしたクラスチェンジと、既存のMMORPGでやれることは全て入れました! とばかりに内容は充実しており、しかして敷居は低くライトゲーマー層へのアピールも十分だ。本文でも述べたとおりキャラクターや背景グラフィックスについては、日本向けにさまざまな修正が入るということなので、どんな雰囲気の世界になるのかは期待できるだろう。

 キャラクターの成長速度など細かいゲームバランスに一切手を入れず、中国版と同じ物をローカライズしてβテストに踏み切る、という点だけは果たして日本のユーザーに受け入れられるのか少々気になるところ。昨今のMMORPGではβテストが実質お披露目に場にあたり、ここでユーザーの気持ちをぐっと掴めないと正式サービスまでに心変わりを防ぐのが難しくなっている。とはいえ同社は既に「完美世界」の運営で得たノウハウもある。「夢世界-武林外伝-」でその経験がどう生かされるのかが楽しみだ。

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