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2度の挫折を経て「FFXI」にハマりつつある独身男性の物語(その12)ヴァナ・ディールをもう一度(1/2 ページ)

少し遅れた冒険者がお届けするヴァナ・ディール奮闘記。とりあえずは今年で最後の連載なのでまとめて年末恒例の挨拶を……。メリークリスマス! 良いお年を! そして来年もよろしくお願いします!!

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新たな世界へ旅立つまえの長い準備

 11月22日の午前10時頃、近所(といっても徒歩で20分くらいかかる)のゲームショップで拡張ディスク「アルタナの神兵」を購入した。「FFXI」ではこれまで計4枚の拡張ディスクが発売されているが、発売日にプレイできるのは今回が初めて。つまり長年「FFXI」をプレイしてきた人とも同じスタートラインに立ってヴァナ・ディールへ旅立てるわけだ。

 ものすごく些細なことかもしれないが、遅れを取ってプレイし始めた僕にとって、皆と同じタイミングでお祭り騒ぎに参加できるのが、ちょっとうれしかったりする。家に帰って早速プレイステーション 2(以下、PS2)本体にディスクを挿入。……しかし、なかなか読み込まない。

ようやくインストールまで辿りついたときは思わずガッツポーズ。PS2よ、よくがんばった!!

 それも当然と言えば当然で、僕のPS2は2000年3月4日に発売された初期型のもので、かれこれ7年も使い込んでいる年代物だ。多少の読み込みの悪さは覚悟していたので、ソフト購入時に借りたDVDを見ながら気長に何度も電源を入れなおす作業が続いた。DVDを1枚、2枚……と次々と消化し、その内容がまったく頭に入らないままいつの間にか夕飯時の時間になったが、まだ起動しない。(これはいよいよ本体購入するしかないのか……今さらぁ!?)と予想外の出費に落胆したものの、最後の悪あがきで試してみたディスククリーナーによってようやくソフトが起動し始め、懐の寂しい年末を送る事態は何とか回避できた。

 時計を見るとちょっとした宵の口の時間帯。結局、本格的にプレイを開始したのは翌日からになり、この1日の遅れのあいだにイベントを進めている人がいると思うと若干悔しくなったが、まだ見ぬ世界に期待を膨らませてこの日は就寝。待ってろよ、アルタナさん!!

禁断の口から過去のヴァナ・ディールへ

 「アルタナの神兵」のインストール後、ジュノ上層に行ってみると踊り子取得クエストに関係するらしきNPCを発見した。その周囲にはクエストを受けていると思われるプレーヤーがギャラリーのように集まっていたので、僕も早速クエストを受けることにした。

 とくに強敵と戦う必要はなく、NPCとのイベントをいくつかこなすだけでクリアできることは事前に確認済み。しかもその過程で「アルタナの神兵」の目玉である20年前の過去のヴァナ・ディールへ行くことになると知っていれば、これはもうクエストを受けざるを得ないのが冒険者の性だろう。なお、初めて過去へ行く場合は、バタリア丘陵、ロランベリー耕地、ソロムグ原野にある「禁断の口(Cavernous Maw)」を調べるとイベントが発生し、これら3カ所のエリアのうちランダムで過去のヴァナ・ディールへ飛ばされる仕組みだ。以降は過去エリアにある禁断の口から現在に戻ると、そのエリアの現在と過去を自由に行き来できるようになる。とりあえず僕はバタリア丘陵にある禁断の口から過去へ向かった。

ほかのプレーヤーと同じタイミングで、同じクエストを受ける喜び。まだクリアしていない人たちがガヤガヤと話し込んだりしている模様は見ていて楽しい
過去へ行く前に現在のサンドリアの酒場で、自分のダンスを披露するイベントをこなす必要がある。ゴツイガルカが踊る様は少し異様な雰囲気が……。タルタルだったら可愛いのかな?
禁断の口は「FF」シリーズの敵で登場したアトモスに似ていてちょっと怖い。この場所にも初めて過去に旅立とうとしているプレーヤーで賑わっていた

 禁断の口を調べると発生するイベントの内容をいまいち理解し切れぬまま飛ばされたが、そこは過去のソロムグ原野のようだ。過去といっても現在のソロムグ原野とそれほど雰囲気は変わっていないが、いくつかの建造物が確認できた。これは現代では崩壊し瓦礫と化しているものだろう。こういう部分に時の流れというものを感じることができる。現代と明らかに違うのは、やたらと名前の長いゴブリン族や見たことのない敵が徘徊していることだ……。そのなかで「Lynx」という名前の敵を調べると「楽な相手」だったので、せっかくだから戦ってみようと意気込んで攻撃を仕掛けてみた。

 結果は瀕死状態で辛くも勝利という残念な結果。ようやく念願の過去の世界へ旅立ったというのに、ヒーリングに時間を費やしてしまった。HPも全快したところで、今度こそは無駄に戦いを挑まず過去の世界を満喫しようとソロムグ原野をウロウロと移動した。いつ敵に襲われるか分からないのでインスニ状態(視覚遮断のインビジと聴覚遮断のスニークを同時にかけておくこと)にしていたのだが、突然敵の攻撃を受けたらしくいきなり僕のカッコいいガルカが爆発の炎に包まれたのだ。

 そういえば近くに見たことのない名前のゴブリン族がいたが、コイツに攻撃されたのか? しかもインスニを見破るタイプの敵……!? これはヤバイ!! と敵から逃れようとその場から逃げ去ったが追ってくる気配はない。おかしいな、と思ってログを確認してみると、

Goblin Mineは、マインブラストの構え。

Goblin Mineは、マインブラストを実行。

 と表示されていた。ここで僕はピンと来た。マイン=地雷だ。地雷を設置するタイプのゴブリン族が潜んでいるのだ。しかも500ダメージという驚異的な大打撃を受けている。これはもう、のんびりと旅行気分で歩けないではないか……!! それからというもの、僕は怪しい物体、それこそ地面に生えている草も避けるように慎重に移動した。あとで知ったことだが、地雷といっても地中に埋められているわけではなく、爆弾のようなグラフィックがちゃんと視認できるので、注意深く観察していればいきなり不条理なダメージを受ける危険はない。しかし、初めて地雷を踏んだときにビックリして僕と同じ行動をとったプレーヤーも少なくないはずだ。恐るべし、過去のヴァナ・ディール……。

クァール族に該当する新たなモンスター、Lynx。「楽な相手」にここまで追い込まれるとは思いもよらなかった。さすがにLSメンバーと会話する余裕すらなかった

パーティで大活躍の踊り子の力

 慎重に慎重を重ねて、ようやく過去のジャグナー森林へ到着。このエリアにある湖で踊り子クエスト習得に必要なアイテム「星くず石」が手に入る。僕と同じ目的でジャグナー森林を訪れているプレーヤーが多かったので迷子になることなく湖に到着し、難なく星くずの石を入手することに成功。

 ついでにジャグナー森林を散歩してみようと再びウロウロとし始めたが、現在と違って移動可能範囲が若干異なっており、現代ならラテーヌ平原へ抜ける道がバリケードのようなもので封鎖されていた。周囲の敵はどれも僕のレベル65からしてみれば「とてとて」クラスがほとんどなので戦う余地はない。知覚遮断アイテムも残り少なくなってきたので、ここは泣く泣くジャグナー森林の探索を諦め現代へ帰還。ジュノ上層へ向かいNPCに星くずの石を渡して踊り子を習得した。これで踊れるガルカライフが満喫できるというわけだ。最終的には歌って踊れるガルカを目指したいのだが、吟遊詩人はまったくレベルを上げていないのが現状。加えてレベル上げ目的のパーティでメインジョブとサポートジョブの設定を踊り子+吟遊詩人(逆もまた然り)にしているプレーヤーはほとんどいないので、現在のところこの組み合わせはあまり需要がなさそうだ。

 実際、何度かレベル上げ目的のパーティで踊り子と組んだことがあるのだが、サポートジョブを忍者に設定しているプレーヤーが圧倒的に多かった。踊り子は、踊りの力でパーティメンバーのHPを回復したり状態異常も治したりと支援系が得意なジョブと思いきや、戦士の「挑発」に似た「A.フラリッシュ」という技もあるので、サポートジョブを忍者にすれば「空蝉の術」を使って一時的に盾役もこなせるのが利点だろう。

 自分で踊り子を操作していたわけではないのでその真価は分からないが、かなりバランスのいい組み合わせであることが見てとれた。しかも「ジグモード」でインスニ状態になったり、移動速度が速くなったりするという移動時に便利な技も備わっているとなると、すでに踊り子を高レベルにまで育てているプレーヤーが羨ましくて仕方がない。僕も早く踊り子に精を出したいところだが、メインの戦士がようやくレベル65になったばかり。これをレベル75にするまで踊り子人生の楽しみをとっておくつもりだ。しかし、いつになることやら……。

バトル中に華麗に舞う踊り子がパーティにいると、見た目もちょっと華やいで楽しい。「ドレインサンバ」とか攻撃時のエフェクトも派手だしね。まだガルカの踊り子と出会ったことがありません……

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