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すべては国内でのオンラインFPS定着のため――「PaperMan」12月21日よりクローズドβテスター募集開始

12月14日、東京・秋葉原のADスクエアにて、サイカンゲームズが運営するオンラインFPS「PaperMan」のプレスカンファレンスが行われた。新キャラやユニークなゲームシステムなどが発表された。

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 12月14日、東京・秋葉原のADスクエアにて、サイカンゲームズが運営するオンラインFPS「PaperMan」のプレスカンファレンスが行われた。

 PaperManはそのタイトル通り、プレーヤーキャラクターが薄い紙でできたぺらぺらボディを持つ、一風変わったFPSだ。2006年および2007年の東京ゲームショウでは、同社ブースには複数のデモ機が並んでいたので、実際にプレイ体験がある読者も多いのではないだろうか。プレスカンファレンスでは、これまでゲームシステムばかりが注目され、あまり触れられなかったPaperManのバックストーリーや登場キャラクターの設定、東京ゲームショウ2007以降の大きな変更点と国内サービス時期といった最新情報が、同社PaperMan事業部長 朝倉脩登氏より発表された。


お姫様のワガママから始まった「PaperMan」

 魔法の国「パピルス王国」のお姫様は、お供を連れて毎日サバイバルゲーム「PaperMan」に興じるという、お転婆を通り越して強烈な個性の持ち主。大好きな遊びPaperManを国技に定め、いずれはオリンピックの正式種目に! とワガママを言い出した……というのが本タイトルのバックストーリー。登場キャラクターはミリタリーマニアの少年やサバイバルゲーム専門誌の記者、お姫様のお供でPaperManに参加するうちにすっかりハマってしまったロボット兵士など。なお、すべてのキャラクターにまだ名前はない。今後、公式サイト上でキャラ名の一般公募を行う予定とのこと。

左から男の子A、女の子A、パピルス王国のお姫様

左から女の子B、包帯男、ロボット兵士(すべて仮名称)

 FPSといえば「Counter-Strike」に代表されるような、シリアスかつハードな作品が圧倒的な中で、PaperManはアニメ調の可愛らしいキャラクターにアバター要素も強く、着ぐるみや着物といったアイテムも用意される。また、東京ゲームショウ2007ではお目にかかれなかった新キャラクターとして、ネコやウサギ、狼などの動物のグラフィックスが公開された。二足歩行のウサギがDRAGUNOVやらAK-47やらを構える様子は、なかなかシュールである……。

 続いて朝倉氏は4つのゲームモードと、新たな武器・ゲームシステムをスライドとともに紹介した。基本となるゲームモードは「チームサバイバル」、「チームマッチ」、「爆破モード」、「個人戦」の4つで、最大8対8の16名が参加できる。チームサバイバルは制限時間内ならば倒されても何度でもすぐに復活でき、終了時によりキル数の多いチームが勝利。一方のチームマッチは同じく団体戦だがラウンド制で、相手チームを全滅させるまで死亡したキャラクターは復活できない。事前に設定した勝利回数に到達した時点でゲーム終了となる。爆破モードはFPSファンならおなじみであろうが、爆弾を設置する側とこれを解除する側に分かれ、キル数だけではない心理戦が加わってくるモードだ。個人戦は言うまでもなく、自分以外はすべて敵。制限時間内でいかに多くの敵を倒し、生き残るかを競うことになる。

 見た目はカジュアルだが、意外にもオーソドックスなFPSである本タイトルに、PaperManならではの味付けを施しているのが、今回初めて発表された特殊武器と特殊ゲームシステムだろう。爆弾で体が燃えても大丈夫な代わりに、紙のボディが塗れて移動速度が低下する「水爆弾」、体のキレが悪くなる上に爆弾や火炎放射器で攻撃されると引火しやすい「ペイント手榴弾」、地面に設置されたファンをジャンプ台にすると、体が舞い上がって建物すら飛び越せる「大扇風機」など、どれもアニメ調のキャラクターデザインや体が紙切れという設定を生かした、コミカルな攻撃方法やアクションになっている。また、混戦時に投げ込むと味方のHPだけ回復する「ヒーラー爆弾」といった投擲武器もあるそうだ。



 この他、実装時期などについてはまだ未定だが、PaperManらしさを生かした新ゲームモード「スチールモード」も発表された。これはAB両チームが相手チームの貯蔵庫から「絵の具」を奪い合うという内容。勝利条件は制限時間内に、相手より多くの絵の具を味方チームの貯蔵庫に貯めることなのだが、絵の具の運搬方法が紙のボディに染み込ませるというもの。運搬中に撃たれた場合はどうなるのか気になるところだが、こちらも先述の大扇風機やペイント手榴弾同様に、PaperManらしさをうまく利用した楽しいゲームモードになりそうだ。

 朝倉氏はこのスチールモードについて、「一般的なFPSにはスナイパーとアサルターの役割があるが、これに染料を吸い込んで運搬するプレーヤーといった役割分担を増やすことで、初心者でも参加しやすいゲームにするのが目的」と説明した。

 気になる国内サービスに関してだが、課金システムは基本無料のアイテム課金を採用。12月21日〜1月17日までクローズドβテスターを公式サイトおよび各メディアを通じて募集し、Cβテストは1月25日より開始予定となっている。βテスト期間中には様々なイベントが企画されており、オープンβ以降もワイプされない限定ゲーム内アバターがもらえるチャンスもある。

 なお、今週末の12月15日、16日には会場となったADスクエアにてプレミアムクローズドβテストイベント「ペーパーマンまつり!」が開催される。参加費は無料でPaperManを心ゆくまで遊べるので、FPS好きプレーヤーはこの機会にぜひとも足を運んでみてほしい。

 PaperManに関する発表はここまでだったのだが、この後ステージ上にゲームヤロウ 統括プロジェクトマネージャー 金明均氏がはゲストとして登場。ゲームヤロウはオンラインFPS「SUDDEN ATTACK」の国内サービスを担当しており、PaperManはいわばライバルタイトルにあたるわけだが、オンラインFPSの普及を目的とする「オンラインシューティング全国推進プロジェクト(仮)」について朝倉氏、金氏の両名からその構想が語られた。

 朝倉氏は同プロジェクトについて、「オンラインシューティングゲームはMMORPGと比べてチームワークが重要な要素となる。全国規模の『支部』を作り、支部限定のキャラクターといった特典を用意することで所属する意味を持たせ、プレーヤー同士の繋がりを促す場を作り、FPSを活性化させたい。いずれは全国規模のオフライン大会を実施したい。目指すはオンラインゲームセンターである」と述べた。ゲームヤロウとサイカンゲームズはオンラインFPSを盛り上げるために、今後も協力体制を敷いていくとのことだ。

ゲームヤロウ 統括プロジェクトマネージャー 金明均氏
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