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「ダレットワールド」は野望であり夢の実現と稲船氏――ダレット事業戦略記者発表会(1/2 ページ)

ダレットは1月16日、今春オープン予定の3Dサービス「ダレットワールド」を中心とした事業戦略記者発表会を開催。マウスだけで操作可能な「ストリートファイターオンライン マウスジェネレーション」も発表された。

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構想は3年前から、やっとこぎつけた

ダレット代表取締役社長兼エグゼクティブ・プロデューサーの稲船敬二氏はこの「ダレットワールド」のための3年間だったと振り返る

 ダレットは、生活の楽しさを演出するゲームを作っていきたいという思いから、カプコンとドワンゴが2006年10月に設立。2007年7月の「モンスターハンター フロンティア オンライン」を皮切りにオンラインゲームサービスを開始し、ゲームポータル事業をスタートさせた。今回の事業戦略記者会見は、今年をダレット元年と位置づけ、「ダレットワールド」を展開するに至った経緯とその可能性を披露する場となった。

 ダレット代表取締役社長兼エグゼクティブ・プロデューサーの稲船敬二氏は、今回発表するダレットワールドのためにダレットを設立したといっても過言ではないと前置きし、「ゲームにできることはまだある」と、新たな挑戦としてこのサービスを選んだことを明かす。今後、ダレットの事業は、3Dエンターテインメントコミュニティポータルとしてのダレットワールドと、オンラインゲーム事業の2本柱となる。


 「コミュニケーションをゲームとしてできないか」という観点から、単なるゲームではなく、遊べるコミュニティーを目指しダレットワールドを立ち上げたと説明。現状、ネットワークの世界に広がるサービスはどれも発展途上であり、テキストベースのものでは面白味が少ないと稲船氏は考えた。ゲーム製作のノウハウからコミュニケーションに“遊び心”を加えてみたいという思いに至ったというのだ。

 ダレットワールドは、マウスだけでユーザーの分身となるアバターキャラクターの基本操作ができ、ペーパークラフト風の街並みと2.5次元アバターが特徴だ。世界初の「フォトアバター」が採用されており、取り込んだ写真をアバターに反映することができる。マイルームなどでのコーディネイトも思いのままで、キャラクターの個性づけは無限といってもいい。


ダレットワールド内には実際にある店舗も利用できるようになる
こちらがフォトアバター。ショップで購入したもの以外にも、自分の持っている服を取り込み、アバターに着せることも可能

 肝心のコミュニケーション部分にもさまざまな“遊び心”が見て取れる。知らない人に話しかけるのは難しいが、ファッションなどから共通の趣味や性格が判断できるため、会話にもっていきやすいという利点があるほか、ユーザー同士のつながりを助長する機能も充実しているとのこと。その一例として、チャットやメールのほかにつながる手段として、「メッセージ魚」がある。メッセージ魚は、魚の形をした「びんせん」にメッセージを書き川などの水辺にNPCを利用して放流すると、ほかの誰かが釣り上げて読んでもらうというもの。メッセージ蝶々やメッセージボトルなども検討されている。

メッセージ魚は、NPCのアラカワ君に声をかけると利用できる
マイルームに招待して2人っきりで会話することもできる
コミュニケーションの障壁を取り除けるかが注目

 ダレットワールドのビジネスフレームは、ユーザーからのコンテンツ・アバターアイテム課金料のほか、参加企業からのコンテンツ・店舗出展料・サーバー運営代行手数料、広告掲載料など、複数で構成されている。バーチャルの世界の中で、どう企業が参画できるかは、さまざまな可能性があると稲船氏は説明する。リアルなショップとつなぎ、通販で品物が購入できたり、広告の場としての利用も考慮。店員を置いてアドバイスを受けながらの購入などもできるので、新しい商品を紹介し情報を的確に解説できる場としての利用も計画されているとのこと。フォトアバター機能で取り込んだ商品を、コーディネイトしてみせることで、より実感できるのも利点といえるだろう。

シャツなどのイン&アウトが思いのままというのがうれしい

 稲船氏はここで、何も着ていない状態の「ダレオ」にコーディネイトするデモンストレーションを行った(男性の基本キャラクターがダレオ、女性の基本キャラクターはダレコと呼称する)。まず、ショップに入り商品からTシャツとパンツをセレクト。これにアクセサリーやブーツを選び、カーディガンを着せると、稲船氏の今日のファッションになるという趣向だ。シャツやアクセサリー、ブーツなどのイン&アウトは任意で選択できるのはうれしい。デモでは、カプコンショップへおもむき、ロックマンのコスプレをする場面も。


ロックマンの着ぐるみ(コスプレ)

 ダレットワールドでは今後、前出のメッセージ魚など自らが自由に放流し、釣り上げることができるようにしていきたいと稲船氏。キャラクターのリアクションなども豊富に用意し会話の間をもたせるなど、細かい部分にも手を入れながらも、あまり押しつけないような気軽に楽しめるサービスに育てていきたいと語った。

 なお、「モンスターハンター フロンティア オンライン」などを遊ぶために必要なダレット会員登録だが、昨年12月で55万人を記録している。2010年にはダレットワールドに内包する形で300万人の登録を目標としているとのこと。動作環境もハードルが低いため、今後は参加企業と合わせてコンテンツの充実に努め、正式サービスを迎えたいと、賛同を求めた。

 明日1月17日には、第1回限定テストとなるクローズドβテストの参加者募集が開始される。申し込みはダレットから。今後の予定だが、2月上旬に第1回限定テスト(クローズドβ1)を実施、2月下旬には第2回限定テスト(クローズドβ2)実施の予定で、3月中にダレット会員全員参加可能なテスト(オープンβ)を実施する予定となっている。そして正式サービスは4月上旬に開始する予定だ。1月17日午後5時開設予定のダレットワールド専用サイトも参考のこと。

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