Take-Two取締役会、EAの敵対的TOB阻止へ
Electronic Artsによる1株26ドルでの公開買い付けを、Take-Twoの取締役会は「過小評価」と結論付け、株主に対して買い付けに応じないよう呼び掛けている。
米Take-Two Interactive Softwareの取締役会は3月26日、米Electronic Arts(EA)からの買収提案を徹底的に検討した結果、「さまざまな面で不適切であり、株主にとって最善でない」として、全会一致で買収提案を拒否する結論に達したと発表した。EAは、株式公開買い付けによる敵対的買収を宣言しているが、Take-Two取締役会は自社の株主に対し、EAの買い付けに応じないよう呼び掛けている。
Take-Twoは、人気タイトル「Grand Theft Auto IV」のリリースを4月29日に控えており、一方、EAの株式公開買い付け期限は4月11日。Take-Two取締役会は、「1株26ドル」という提示額が同社を過小評価している上、タイミング的にも新タイトルのリリースに便乗したものだと結論付けたという。
Take-Two取締役会はまた、「EAの現提案以上の株主価値をもたらすあらゆる選択肢を検討する」と明言。選択肢には、独立企業としての運営継続に加え、EAを含めた他社との事業統合なども含まれるという。Take-Twoは、Grand Theft Auto IVのリリース後に実際の検討を進めるが、リリース前の段階でも、機密保持契約を結んだ上で他社との仮協議に入る用意があるとしている。EAによる買収提案の発表以降、既に数社から事業統合の可能性について打診を受けたが、実質的な協議には入っていないという。
同社はまた、EAによる敵対的買収への対抗策として、180日間のポイズンピル(毒薬条項)を採用したことも発表。敵対的買収者などが同社株の20%以上を取得するか、既に20%以上の株式を所有する株主が、持ち株をあと2%追加すると発動される。ストラウス・ゼルニック会長は「これは、公正で株主にとって最善な条件での買収を妨げるものではない」としている。
同社は、年次株主総会の日程を4月17日に延期。これに伴い、新取締役候補の推薦期日を延長するため定款に修正を加えた。
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