5月より「ナイトオンラインクロス」へ――「ナイトオンライン」運営移管発表会
エムゲームジャパンは、「ナイトオンライン」の運営移管に関する発表会を開催。「ナイトオンラインクロス」へのタイトル変更や、運営移管の手続きについて説明した。
エムゲームジャパンは4月9日、「KNIGHT ONLINE」(ナイトオンライン)の運営移管に関する発表会を東京・渋谷キリストンカフェにて行った。発表会ではエムゲームジャパン代表取締役社長の崔正濬(チェ・ジョンジュン)氏のほかに、取締役の崔炳台(チェ・ビョンテ)氏、プロジェクトリーダーの田中択真氏、ヘッドマネージャー遠藤哲也氏が登壇。運営移管に至った経緯や移管後のサービス展開など、今後のスケジュールを含んで説明した。
「KNIGHT ONLINE」は、人間族と魔族、2つの国家に別れてユーザー同士が戦う対人戦主体のオンライRPG。プレイヤーはエルモラドとカルスからひとつの国家を選択し、プレイヤーのレベルが高くなる経験値と、別途で国家貢献度のポイントを通じ、同じ国家のユーザー同士が助け合い、国家の勝利のために戦争へ参加する内容となっている。
まずはじめに、崔正濬氏から「KNIGHT ONLINE」がゴンゾロッソより契約期間の満了によってエムゲームジャパンへ運営が移管される旨が告げられる。この発表を持って、2003年秋より日本で運営され、延べ登録者数50万人の本作は、5月7日(水)にエムゲームジャパンへと移管されることとなった。ちなみに運営が終了する5月7日時点のナイトポイント(以下、「KP」)および、キャラクター、アイテム等のゲーム内データは、エムゲームジャパンへの移管後も引き続き利用できるとのこと。なお、このような運営移管に伴う発表会は事例的にも珍しい。
崔正濬氏は、オンラインゲームビジネスというのは子供を育てるのと似ていると挨拶。長い年月をかけて開発し、世に送り出したあとも十分気を配らなくてはならないオンラインゲームは、子供が誕生し育て、成長を見守り、具合が悪くないか、仲良くやっているか、成績はどうかと様子をうかがうのとなんら変わらないと、本作だけでなくリリース後のケアやサービスが大事という持論を展開。「KNIGHT ONLINE」の運営移管を歓迎した。
続いて崔炳台氏からは、ユーザー移管手続きについての説明が行われた。移管手続きは5月8日から開始され、移管手続とともに旧ナイトポイント(KP)もデータ移行され、エムゲームにて引き続き使用可能となるとのこと。5月8日以降にKPを補充する際は、エムゲームの仮想通貨Mintを購入し、KPへのチャージを行うことになる。下記の換算表のようにポイントが大きくなるほど、換算率も高くなる仕組みだ。
KP換算表
価格(Mint) | Knight Point(KP) |
500Mint | 5000KP |
1000Mint | 1万1000KP |
1500Mint | 1万8000KP |
2500Mint | 3万KP |
5000Mint | 6万5000KP |
1万Mint | 13万KP |
「KNIGHT ONLINE」は元々、韓国のエムゲームにおいて開発されたタイトルということもあり、運営移管後は日本独自の要素を追加することも含めて、エムゲームジャパン内に開発を常駐させ、運営と開発を集約させてサービスの向上に当たるとしている。
田中氏からは、今後のアップデートについての説明が行われた。5月以降に予定しているアップデートでは、新戦争システム、レベル上限UP、アイテムオークションへの対応などを予定。7月以降には新ダンジョンシステムの追加やレベル上限のアップなどが予定されている。
5月以降実装予定
- 新戦争システムの実装
全サーバーのプレイヤーが統合サーバーにて、大規模戦争を可能とした新戦争システムでは、戦争に参加することでしか手に入らないアイテムを実装し、既存の戦争よりもよりプレイヤースキルが重要視される戦闘システムへと昇華している。日本をモチーフとしたマップも戦いの舞台になるとしている。
- 新アイテム(バハムートコスチューム、パトスグローブ)の追加
バハムート衣装は既存のコスチュームアイテムで、名前の通りドラゴンをモチーフとしたミネルバ衣装の新作アイテムとなる。コスチュームアイテムとは、通常装備の上から着用することができ、装着することでキャラクターの能力を上昇させるアイテムのこと。なお、プレイヤーはNPCを通じてHP/防御力/獲得経験値/ゲーム内マネーの獲得率と4つの中から2つだけ選んで付加することができる。
パトスグローブは今までにはないまったく新しいアイテムで、こちらも通常装備の上から着用が可能なグローブ型のアイテムとなっている。装着することで手にエフェクトがかかるのが特徴で、いままでにない効果が発動されるとのこと。
7月以降実装予定
7月以降は「新ダンジョンシステムの追加」、「レベル上限UP」、「ペットシステムの改良」、「アイテムオークションへの対応」などが予定されている。新ダンジョンシステムの追加では、高レベルユーザー向けのダンジョンのほか、アイテム作成機能、ダンジョン内でのPvPが可能、新モンスターが追加されるだけでなく、いたるところに罠が設置されることになる。レベルの上限も80以上に改められ、それに伴い新しいスキルやクエストが実装されることになる。
また、2008年中にはアイテムオークションへの対応も考慮されている。アイテムオークションとは、エムゲームジャパンの仮想通貨「Mint」を利用した、オークション形式のユーザー間アイテム取引仲介サービスで、エムゲームジャパンが運営するMMORPGタイトルのゲーム内アイテムを、Webサイト上から安全・簡単にユーザー間で取引できるゲーム業界初の試みである。現在、エムゲームジャパンでは「英雄」で対応している。
「KNIGHT ONLINE」から「KNIGHT ONLINE Xross」へ
エムゲームジャパンは2006年、「英雄」や「ラピスオンライン」のサービスを皮切りに、現在複数のタイトルを運営している。今回、「KNIGHT ONLINE」の運営を移管するに当たり、「KNIGHT ONLINE」から「KNIGHT ONLINE Xross」へとタイトルを変更する旨が遠藤氏より報告された。
「KNIGHT ONLINE Xross」とした由来について遠藤氏は、未知数=X(常に変化)に、「KNIGHT ONLINE」の醍醐味であるPvP(国家間・種族間が戦う・交差する)をモチーフとし、さらにエムゲームとプレイヤーの交流をさらに発展・活性化させたいという願いも込めたと解説。5月の大型アップデート時に変更するとのこと。新イラストによるキャラクターも公開された。これらはイラストのままNPCとして登場するとのこと。
また、新たな試みとして早稲田大学と明治大学の広告研究会の協力を得て、プロモーションコンテストを開催すると告げられた。学生ならではの新しい視点を取り入れた、ユーザーに喜んでもらえるプロモーションプランが出てくることを期待していると遠藤氏。
なお、今後のスケジュールは、4月24日から26日までプレオープンテスト(時間制限有)を行い、5月8日にオープンβテストを開始(移管開始)。5月15日に正式サービスを開始(課金サービス開始)する。そして5月、7月には先述した大型アップデートが予定されている。なお、プレオープンテストについては、以前のプレイデータを引き継いで参加することができない。エムゲーム会員になり、テスト用クライアントをインストールする必要がある(4月16日に告知ページ公開予定)。
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