「ニッポンのあそこで」で話題の、GPSいらずの新技術「PlaceEngine」を試してみた:日々是遊戯
PSP用ソフト「ニッポンのあそこで」にも利用されている、GPSユニットを使わずに現在地を測位する新技術「PlaceEngine」。GPSなしで、いったいどこまで正確な場所を割り出せるのか、実際に使ってみた。
手軽に利用できるわりに、精度はかなりのもの
みなさん、今日も元気に調査してるっチュか? ――というわけで、現在PSPの「ニッポンのあそこで」に夢中な筆者です。
このゲーム、「実在の日本地図上を舞台に“釣り(チュリ)”をしながら、東京タワーや都庁といった建物やスポットを釣り上げていく」という一風変わった作品なのですが、地図の空白を自分で埋めていく楽しさもさることながら、何と言っても“知っているようで知らなかった日本”を再発見できるのが面白い。自分の地元とか、昔通っていた学校の近くとか、あちこち探索してみると思わぬ発見があったりして、地図好きな人にぜひオススメしたい1本だ。
で、ここからが本題。本作には、ソニーコンピュータサイエンス研究所が開発した「PlaceEngine」という新技術が組み込まれているのだが、これがなかなかの優れもの。実際使ってみて、その精度と使い勝手にすっかり感心してしまった。
どういう技術かというと、要するに「GPSユニットを使わずに現在地を測位する」というもの。どうやら周囲のWi-Fiアクセスポイントを検出し、その電波強度からおおよその現在位置を割り出しているとのことなのだが、これがけっこう侮れない。最初は筆者も半信半疑だったのだが、外出する度にあちこちで試してみたところ、都心などWi-Fiアクセスポイントの多い場所なら、だいたい数十〜数百メートル程度の誤差にとどまった。もちろんホンモノのGPSに比べると精度では劣るし、そもそも周囲にWi-Fiアクセスポイントが存在しない場所では使用できない(ちなみに筆者の自宅は対応範囲外だった)といった欠点もあるとは言え、PSP本体だけでここまで正確な位置を取得できるなら十分すぎるほどだろう。特に難しい設定や登録も必要なく、メニューから「ワープする→現在地へ」と選ぶだけで、数秒後にはもう現在地を取得してくれている手軽さ、レスポンスのよさもうれしいところだ。
「PlaceEngine」技術自体は、ノートPCやスマートフォンといった無線LAN搭載機器にも応用可能とのこと。使い方次第では、今後いろいろな用途に利用できそうな、ユニークな技術と言えそうだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.