庭を眺めるぜいたくな時間が、我々には必要なのかもしれない――「四季庭」(1/2 ページ)
オリジナルの庭を作成し、成長する植物と移ろいゆく季節の変化を楽しむ癒しの時間をあなたに。最新の自然環境シミュレーションエンジンで、造園するぜいたく。
気分は庭師
この季節、ふと窓の外に目をやると、青々と葉を広げる低木の中に、ひときや鮮やかなあじさいの花が咲いているのが飛び込んできたものだ。実家にある小さいながらも自慢の庭では、季節ごとにその表情を変え、都市部にありながらも意外にも多くの生物の営みを垣間見ることができたものだ。しかし現在、東京でマンション暮らしをする身には、せいぜい他人様の家の庭を横目に見るか、公園でひとときの自然を感じることしかできなくなっている。
庭をぼっと眺める時間がほしい……。癒しを求めているわけではないが、そうした何もしない時間は人間にとって重要なのかもしれない。ソニー・コンピュータエンタテインメントは、プレイステーション 3の描写能力をフルに活用した“庭園”を、6月26日にPLAYSTATION Storeで配信する。価格は1500円(税込)。
庭を眺めるゆとりは心の余裕をもたらす。そんな、ただ庭を眺めるというぜいたくを極めた環境シミュレーションソフトが「四季庭」(しきてい)だ。
「四季庭」でのプレイヤーは、自分だけのオリジナルの庭を作成して、植物の成長や四季の変化を楽しむことが目的となる。庭のロケーションは和風4種類、洋風1種類の中から選ぶことになる。一般的なゲームとはかけ離れているものの、植物を成長させて新たな種の苗木を獲得し庭を充実させるといった、シミュレーション要素は取り入れられている。庭には時間が流れており、昼夜や天候、四季の変化で成長に影響が出、表情をガラリと変える。その様子を眺めるのだ。実に優雅ではないか。
しかし、もしも基本的に忙しい人間が一瞬でも庭の成長を見守りたいと願ったらどうだろうか? そんな悲しくも多忙なプレイヤーのために、急成長や逆成長システムを使うことでプレイヤーの生活サイクルに合わせるといった機能も組み込まれている。素早く作ることもでき、手間のかかるメンテナンスも一切不要だ。なお、植物にも寿命はある。逆成長システムを使用しても、寿命をむかえた植物は枯れてしまうのであしからず。
さて、植物を成長させると新たな種を獲得することができる。プレイを重ねる度に入手できる植物や景物で、庭を充実させていくというコレクション要素も本作の魅力のひとつだ。また、こうして庭が充実してくると、動物も出現するようになるという。登場するアイテムは植物や景物だけでも150種類以上で、動物も40種類以上が出現する予定となっている。各アイテムにはそれぞれ解説文が伴っており、庭作りの知識を得ることもできると至れり尽くせりだ。ちなみに、今後「動物パック」の配信販売を予定しているとのこと。このパックでさらに多くの動物が庭を訪れるようになる。
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