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「グラナド・エスパダ」が大幅リニューアル――新コンセプトはProductive Online RPG(2/2 ページ)

優雅なグラフィックスに3人同時操作のMCCなど、独自のスタイルを築いたMMORPG「グラナド・エスパダ」も正式サービスから2年目を迎え、「グラナド・エスパダ プラス」へとリニューアルされる。中世ヨーロッパをイメージさせるような会場「キリストンカフェ東京」にて、新マップや新システムの概要が公開された。

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コミュニティ活性化の解決策?「シークレットガード」

 アップデート第1弾、3つ目の新システムは「シークレットガード」だ。これは家門レベル10未満の初心者と、家門レベル10以上のプレイヤーが一緒にプレイできるようになるシステム。シークレットガードの契約を結んだ状態でモンスターを倒すと、初心者側には経験値が、上級者は名声値を獲得できる。初心者は少し背伸びした狩場で経験値を稼げ、上級者は経験値の代わりに一部のミッション遂行で消費される名声値を獲得でき、どちらにもメリットのあるシステムだ。

 GEの問題点としてレベル差が10以上開いてしまうと同じエリアで遊ぶことが難しくなり、古参と新規、あるいは一時期プレイをお休みしていたプレイヤーとの間にできた溝を埋めるのは難しかった。シークレットガードの実装により、これからGEを始めようという新規プレイヤーが、誰もいない狩場で1人黙々とプレイ……という寂しい思いをしなくてすむ点は高く評価したい。ただ、もう少し早い時期に実装してほしかった、とも思わずにはいられない機能だ。

 第2弾以降のアップデートスケジュールだが、第2弾は「開拓」をテーマに2008年11月下旬の実装が予定されている。今までは中世ヨーロッパをイメージした町並みが中心のGEに、どうやらまったく異なる文明をモチーフにしたエリアが追加されるようだ。

 アップデート第3段のキーワードは「絆」。親子、恋人同士、ライバルなどNPC達が持つバックストーリーに注力した内容になると言う。こちらは2009年以降の導入というだけで、具体的な時期などは未定となっている。


NHN Japanとの業務提携を発表

 アップデート内容発表の後に、HUEとNHN Japanの業務提携に関する発表が行われた。この業務提携により、今後はハンゲームIDでも「グラナド・エスパダ プラス」がプレイ可能となる。ハンゲームID専用ワールドなどは設置されず、既存のサーバで新規キャラクターを作成することになるため、ここはシークレットガードシステムを活用してほしいところだ。

 この他、9月16日からスタートする「キャラクターデザインコンテスト」や、リニューアルを記念したパッケージ販売についても発表された。キャラクターデザインコンテストの入賞作品は、日本オリジナルのNPCとして編入が可能になる。「グラナド・エスパダ プラス プレミアムパッケージ」はゲームクライアントのDVDほか、インストールガイド、アイテムと交換可能なチケットを同梱。パッケージデザインはGEのコスチュームも手がける、小林智美氏が担当している。

 発表会終了後、キム・ハッキュ氏に話をうかがうことができたので、最後にこちらを紹介しよう。

―― 私自身が第1次クローズドβテストから、「グラナド・エスパダ」を実際にプレイしてきたのですが、βテストから正式サービスまでの期間は、多くのプレイヤーがグラナド・エスパダに対して「今までにない新しいMMORPGになるかもしれない」という期待を感じることのできるパワーを持っていました。また、未実装ながらキム・ハッキュ氏が語る政治システムも非常に魅力的でした。しかし、正式サービス開始後は3キャラクターを同時に操作できるMCCの部分以外、既存MMORPGと差別化があまり見えず、また政治システムの実装も遅れた結果、ユーザー離れを招いてしまったと思いますが、いかがでしょう。

キム・ハッキュ氏 まず既存のMMOと差別化ができていないということですが、膨大な時間を割かなければレベルが上がらないタイトルと違い、GEは社会人でも楽にプレイできるというのが大きなポイントだと思います。おっしゃる通り、クローズドβテストの頃のグラナド・エスパダは私自身のチャレンジ精神が反映され、さまざまなアイディアや意欲が取り込まれていました。しかし、すべてを実現するのはやはり難しいことです。また、バランスやシステムがようやく安定してきた現在、開発者として試してみたいアイディアはたくさんありますが、急激な変化は今いるプレイヤーを混乱させてしまいます。オンラインゲームは終わりのない作品ですから、既存のプレイヤーを満足させつつ、開発者としての私のアイディアを反映させられるよう、慎重に時間をかけて変化させていきたいのです。

―― キム・ハッキュ氏が本当にGEで実現したかったことの一体何割がこれまで実現できたのでしょうか? また、GEプラスに生まれ変わることで、どこまで目標に近づけたのか教えて下さい。

キム・ハッキュ氏 何割という数字で答えるのはちょっと無理ですね。今後のグラナド・エスパダは方向性として、よりNPC達のストーリーにうまく関連性を持たせ、新しい広がりを持たせていくつもりです。また、ペットシステムの導入によりMCCの組み合わせの自由度も高まり、プレイヤーの遊び方、楽しみ方にも幅が出て、真のMCCの良さが出てくるのではないでしょうか。

―― NPCのバックストーリーに注力というお話ですので、ちょっと細かすぎる質問だとは思いますが……、コインブラのNPCエミリアの失踪した父親は、いったいいつ見つかるんでしょう?

キム・ハッキュ氏 実は今後エミリアがシナリオの主人公となります。その時、ローレンツ博士にまつわる裏のストーリーが分かるでしょう。そんなに先の話ではないので、間もなく情報を公開できると思います。

―― ありがとうございました。


 「グラナド・エスパダ プラス」として9月16日に生まれ変わる本作品。一時期はコンテンツ不足からユーザー離れを招いてしまった本作品だが、繊細優美なグラフィックスだけではなく、MCC機能のさらなる向上やNPCのストーリー進行など、今後のアップデート内容にはかなり期待できそうだ。一時期グラナド・エスパダから離れていたプレイヤーも、この機会にぜひ復帰してみてほしい。

(C)2003-2008 IMC Games Co.,Ltd./ Published by Hanbit Ubiquitous Entertainment Inc.


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