シリーズ史上最高のプレイアビリティを実現できました――「カルドセプトDS」ステージ:東京ゲームショウ2008 セガブース
3日目のセガブースで行われた「カルドセプトDS」のトークショーでは、開発元の大宮ソフトの鈴木社長に加え、1作目から関わっているというイラストレーターの二人を交え、これまでの苦労話などを披露した。
「TGS 2008」3日目のセガブースでは、来週10月16日に発売を控えた「カルドセプトDS」のクリエイタートークショウが行われた。
今回登壇したのは、開発元である大宮ソフト代表取締役社長・鈴木秀夫氏と、シリーズのメインイラストを手がけるイラストレーターの加藤直之氏、そして同じくシリーズ通してカードアートを担当している、イラストレーターの中井覚氏の3名。壇上ではそれぞれの視点から、本作の見所や、制作中の苦労話などが語られた形となった。
初代「カルドセプト」から通して、シリーズのイメージイラストを担当している加藤氏だが、今回「カルドセプトDS」のパッケージイラストを描くにあたって、ひとつだけ鈴木社長から注文があったと語る。その注文とは、シリーズファンにはお馴染みの女神カルドラ(加藤氏は親しみを込めて「カルドラさん」と読んでいた)を、「より母性的に」描いてほしいというもの。そこで加藤氏がとったのが、あえてもう一度アナログに立ち返り、一旦キャンバスに描いたカルドラさんを再度パソコンに取り込んで加工する、という手法。結果的にこの試みは非常にうまくいき、普段とは少し違ったカルドラさんの表情が描けたのだという。言われてみると、他のイラストに比べて今回のカルドラさんは表情がどことなく柔らかいようにも見える。
続いて中井氏にマイクが渡されると、スクリーンにはこれまで中井氏が手がけてきたカードイラストがびっしりと表示された。中井氏によれば、その数実に355枚。当然、現在と10年前とでは書き方や使用しているツールも変わっており、中井氏は自分の仕事を振り返りながら「まるで地層のよう」と、その感想をしみじみと述べていた。また、今作は特に初代「カルドセプト」のリメイク的な色合いが強いため、新カードを描くにあたっては、なるべく初代のカードと並べても違和感が出ないよう、色合いやタッチを工夫したとのこと。なお、ステージでは中井氏が描いた3枚の新カードが紹介されたが、このうち「ドラコエイビス」については発売から2週間の期間限定で、Wi-Fiにて先行配信されるそうなのでお楽しみに。
また、本作の開発を行った鈴木氏は「今までで最高のプレイアビリティを実現できたと思っています」と、DSとの相性のよさについて触れた。シリーズでは初の携帯機版となる本作だが、2枚のスクリーンを活かした画面レイアウトや、ワイヤレス通信・Wi-Fiコネクションを使った対戦機能など、たしかにDSとの相性は抜群と言っていい。いよいよ来週に発売が迫ったことを踏まえ、鈴木氏は最後に「自分で作戦を立てて、それがうまくいけば嬉しいし、逆にうまくいかなければ悔しい。そんなゲーム本来の楽しさを、ぜひ本作で味わってみてください」と呼びかけ、イベントを締めくくったのだった。
スクリーンショット
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