新たなメインストリームを導入――「『マビノギ』チャプター3 〜アルケミスト〜」記者説明会(1/2 ページ)
ネクソンジャパンは12月11日にチャプターアップデートを実施すると決定するのに伴い、記者説明会を開催。開発担当者からコンセプト説明が行われた。
約2年半年ぶりのチャプターアップデート
ネクソンジャパンは、12月1日丸の内コンファレンススクエアにおいてMMORPG「マビノギ」が大型アップデートを12月11日に実施することについてメディアを対象とした記者説明会を開催。「チャプター3 〜アルケミスト〜」の開発コンセプトや日本における展開などがディレクターであるハン・ジェホ氏らによって紹介された。
「マビノギ」の2005年4月に正式サービスとほぼ同時に「チャプター1」を開始、2006年4月には「チャプター2」が導入され、新大陸イリアを中心とした冒険と探検をコンセプトとしたアップデートを実施してきた。今年4月には「マビノギ3周年記念オフラインイベント」が催され、新たにザルディン地方とドラゴンをフューチャーしたストーリーが追加。気球に乗って戦うことや、新アイテムなどが実装。現在日本では、G8のシーズンアップデートがすべて実装済みとなり、G9の導入を待つばかりとなっていた。ちなみに、「チャプター3 〜アルケミスト〜」は、韓国において8月1日に実装されている。
記者説明会にはNexon 開発3 本部 devCAT 1室 マビノギチーム チーム長のハン・ジェホ氏とNexon Japan 運用部 第2 運用室 運用1 チーム マビノギ担当の佐々木浩明氏が登壇。Nexon 開発3 本部 devCAT 1室 海外ライブチーム Localization ユニットのファン・チャンヒ氏が通訳に当たった。
冒頭、ハン・ジェホ氏よりチャプター1とチャプター2が導入された時のように、大きな変化が訪れるとの説明を受ける。それは、錬金術という新しいスキルであり、ウルラ大陸の拡張であり、影の世界という新たな概念の追加である。もちろん、チャプター3において要望が多かったメインストリームが再開されることも大きな要因となる。
タイトルにもあるように、チャプター3では「錬金術」がもっとも大きなテーマといえるとハン氏。錬金術は、変化の時代に新たに発生したエリンの新しい哲学であり科学である。万物を火、土、風、水の4つの属性に分類し、物質を変形させたり自然の力をコントロールすることもできるというものだ。
錬金術
「マビノギ」の世界観のベースとなるケルト文化では尊敬される3つの職業があると言われている。それが、吟遊詩人、魔法士として称されるドロイド、そして最後に占い師や医師、科学士と称される「ウァテ」であり、本作ではこのウァテを錬金術士とカテゴライズされている。ドロイドが法王庁の支持を得た魔法使いなら、ウァテはエイリフ王政の積極的な後援を受けた実用主義者であり、物質と精神の流れを覚醒した者だ。従来の錬金術師のイメージとは異なっており、魔方陣や練成陣などは使用せず、かまどやシリンダーといったアイテムを活用することとなる。
「かまど」は、錬金術の基本的な練成道具で、乾式かまどと湿式かまどを使い分けることになる。湿式は結晶を作り出す際に、乾式はアイテムの調合や合成、分解に使用する。また、「シリンダー」は、かまどと同様、錬金術に重要なアイテムで、錬金術師たちの携帯可能な錬成装備である。あらかじめ湿式かまどで作っておいた結晶を活性化させるアイテムで、戦闘することも練成することも可能となっている。シリンダーは腕に装備するため、シールドを装備することもでき、接近戦もできる。
錬金術は、スキルの形で投入され、生活、戦闘、魔法に継ぐ新しいスキル群を形成している。既存キャラクターのステータスに影響を受けず、高いレベルのユーザーと初心者との差がなく錬金術を試せるのが特徴となっている。物質を合成・分解できる生産系列、学習戦闘スキルなど多様なタイプのスキルを公開予定とのこと。
ウルラ大陸の拡張
ウルラ大陸に錬金術の都市「タルティーン」と王国の首都「タラ」が追加される。G9では、タラを守る関門都市であり要塞都市タルティーンが追加。タルティーンは、モイトラ2次戦争の激戦地でもあり、戦争後は錬金術の都市となっている。ここでプレイヤーは錬金術を習うことができるというわけだ。また、タラは王国の都市であり、チャプター3の間に実装される。
メインストリーム
チャプター3は、チャプター1とは異なり背景も主人公も異なり、G1〜G3をクリアしなくても楽しむことができる。メインイラストにある3人(ゼナ、レイモア、ケイ)が主人公となり、ウルラの世界観とイリア大陸の世界観を繋ぐ架け橋的存在になるという。ここでは影の世界が開き、ソウルストリームの脅威に立ち向かうアルケミストたちと3種族の英雄たちの物語が描かれる。今回、人間だけでなく、3種族でも遊べるのが特徴ともいえるほか、バイヴ・カハ最後の女神「ネヴァン」がチャプター3の間に登場するのも注目とハン氏は紹介した。
影の世界
影の世界は、現実世界とは異なる平行世界で、チャプター1の「あの世の世界」と同様と理解すれば分かりやすい。影の世界はメインストリームにとっても重要で、ゲームプレイ上でも重要な役割で、マギノギダンジョンに次ぐ新しいパーティーインスタンス空間である。パーティー単位でこの空間に入ることができ、多様な種類のミッションをプレイできる。既存のダンジョンでは感じることがなかった新要素として、単にボスを倒すだけでなく、暗殺や救出などのミッションをクリアしなくてはならないものもあるとのこと。
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