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「マビノギ」の「チャプター3 〜アルケミスト〜」導入について聞いてみた(1/2 ページ)

12月11日に導入される大型アップデートについて開発陣にインタビュー。錬金術師(アルケミスト)ってなんですか?

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左から八木沢彰彦氏、キム・キョンヨプ氏、ハン・ジェホ氏、ファン・チャンヒ氏

 ネクソンジャパンは、12月1日MMORPG「マビノギ」の大型アップデート「チャプター3 〜アルケミスト〜」を12月11日に実施すると記者説明会にて発表した。

 韓国では8月に導入された「チャプター3 〜アルケミスト〜」は、その名を冠するように「錬金術」という新しいスキルとともに、ウルラ大陸の拡張、パーティーインスタンス空間といえる「影の世界」という新たな概念が追加されるほか、プレイヤーから望まれていたメインストリームが再開される(記者説明会とチャプター3についてはこちらを参照)。

 説明会を終えた翌日、Nexon 開発3 本部 devCAT 1室 マビノギチーム チーム長のハン・ジェホ氏とNexon 開発3 本部 devCAT 1室 海外ライブチーム チーム長のキム・キョンヨプ氏、同じく海外ライブチーム Localization ユニットのファン・チャンヒ氏、そして日本側からNexon Japan 運用部 第2 運用室 運用1チーム チームリーダーの八木沢彰彦氏の4名に話をうかがった。


―― いよいよ日本で「チャプター3」が導入されますが、まずはその心境を。

ハン・ジェホ氏(以下、ハン氏) 韓国で「チャプター3」をアップデートしてから4カ月経ち、良い成果を収めています。日本でもいよいよということで期待してもらえるものになると思います。

キム・キョンヨプ氏(以下、キム氏) 韓国でも良い反応を得ています。日本で投入されるバージョンは、韓国とは異なる要素がいくつか入っています。その点も日本の方に愛されることを期待しています。

八木沢彰彦氏(以下、八木沢氏) 日本での運用に関しては我々が。日本側で準備していたのは無料転生です。韓国とは異なるバージョンなので、正直どういった反応になるのか怖かったのですが、たぶん、喜んでもらえるとは思っていました。昨日の発表を受けてプレイヤーの皆さんが喜んでもらえているようなので安堵しています。

―― 「錬金術」に注目した理由を教えてください。

ハン氏 韓国で企画する際、チャプター2からチャプター3にアップデートするのであれば、画期的で新しい刺激がほしいと考えました。その時思いついたのが、古い素材ではありますが、想像力とファンタジーを刺激するのに良いテーマだと思いました。もちろん、投入するのに対して、錬金術を素材にしたほかのマンガやゲームとの差別化にも気をつけました。そこでまず、「マビノギ」がモチーフにしているケルト神話において、「ドルイド」と「吟遊詩人」に並ぶ3つの職業の1つ「ヴァテ」についてどういう位置づけにするかを考えたのです。いえ、ヴァテに注目したというよりも、錬金術を使う職業を探したといったほうが正しいですね。ヴァテについてはあまり知られていませんが、歴史書籍を調べるとけっこう「マビノギ」の中の錬金術師とマッチングしているんです。

―― 錬金術師がかまどを使うというのはユニークですね。

ハン氏 どちらかというと魔法使いが魔法薬を精製するというイメージでしょうが、錬金術を使用するほかのコンテンツと異なるものにしたかったのです。とはいえ歴史的考証を得て、歴史に沿った形にしたかった。そこで、4つの元素を利用するなりかまどを利用するなりに着目したわけです。魔法という話をしましたが、できるだけ“ありていの魔法”という要素を排除したかったんです。実際、湿式かまどや乾式かまどを使っていたのは事実ですし、歴史的事実にシリンダーという架空の要素を導入し、よりファンタジーにしたのです。

錬金術師
かまど
シリンダー

―― かまどで結晶化させたものをシリンダーで打ち込む、またシリンダーで新たに練成するというアイディアは?

ハン氏 シリンダーは錬金術師を戦闘や生成でどう接していくかを考え、多様なスキルをどう使用するべきかを考慮した結果です。例えば、錬金術師で使用できる「ウォーターキャノン」ですが、どうやって水でダメージを与えられるのかを科学的にアプローチしようという試みです(この場合は、シリンダーに水の結晶を入れて発射することで攻撃)。シリンダーには火や土の属性が追加されます。ジェネレーション9では1種類のみ導入されますが、このシリンダー1つで4つの属性の結晶を活性化させられます。今後は各属性をより引き出せるシリンダーが追加される予定です。

―― 錬金術のスキルにはどんなものがあるのですか?

ハン氏 錬金術とは何かを何かに生成することです。そこに着目し、かまどでは合成したり分解できるようにしています。合成は、2つのものを合わせて新しいものを作りだしますので、ゴールドインゴットやシルバーインゴットなどを生成できるものです。また、分解は、合成されているものを元に戻すことができるというスキルです。魔法のエネルギーを結晶化して、シリンダーを通して使用できる(マナフォーミング)スキルのほか、ウォーターキャノン、ウィンドブラスト、ゴーレム練成などさまざまなスキルがあります。

―― 今後導入される予定のスキルは?

ハン氏 戦闘スキルであれば、水を利用した「ウォーターキャノン」や風を利用した「ウィンドブレスト」などが実装されますが、今後は炎の属性を付加した「フレイマー」や土の属性を利用した「サンドバースト」などが追加される予定です。その他にも戦闘スキル以外にも開発しています。また、ライフドレインについてですが、高級スキルで4つの元素すべて必要で、結晶を作る費用がかかりますが、効果も高い。ゴーレム練成は土の属性を利用したスキルです。「ウォーターキャノン」と「ウィンドブラスト」以外、日本での実装は4月以降になりそうです。

ゴーレム練成
フレイマー
サンドバースト

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