業界の突破口はネットワーク?:くねくねハニィの「最近どうよ?」(その29)(1/3 ページ)
「CR花の慶次」断ちをして業界の復調を念じてるみたいですけど……それって? な、くねくねハニィがお送りする「最近どうよ?」。相変わらずふざけた感じですが、中身はガチンコ。北米での市場状況が変わってきたことを切り口に書いているので、よしなに。
いまさらですが丑年ということで
もぉ〜。……文句ではありましぇん。丑年なのでウシの鳴き声で新年を開幕してみました。あけおめ&ことよろ&今年も頑張りまする〜(つかおせぇ)! ずいぶんと遅れてきたくねくねハニィがお届けする、2009年最初の「最近どうよ?」です。円高が進んで海外旅行するにはサイコーだよね? なんて脳天気なことも言っていられないくらい日本経済も寒々しくなってまいりました。この不況はハニィにも影響しています……(涙)。
それにしてもひとり勝ち任天堂のパワーを見せつけられました。昨年11月の北米販売データを見てびっくり。どうやってそこまで準備できたんですかぁ? な、Wiiの台数をご覧あれ。
世界最大だったエレクトロニック・アーツ、昨今の株価暴落が止まりませんの。前回の「最近どうよ?」で書いた人員を6%減らすって話が実行されたんだけど、さらに「Dead Space」、「Mirror's Edge」などの販売不振が売上予算の未達に結びついて、さらなるリストラを断行する予定らしいですわ。しか〜し! オリジナルが不発に終わった今商戦期だったんだけど、めげずに「Dante's Inferno」を発表したEA。後で触れますけど、こういうオリジナルの流れは止めないで頑張ってもらいたいものですね。
今回は、新年から大風邪をひいて鼻で息ができなくなってるハニィがリポートする、「オンラインがゲーム業界を救う?」。と、その前に11月の北米市場報告をするのだっ! 年末商戦ピークのデータだからチェックしてくれぇい。
11月の北米市場報告であるぞっ!
ハード
Wii | 204万 |
Xbox 360 | 83万6000 |
プレイステーション 3 | 37万8000 |
プレイステーション 2 | 20万6000 |
ニンテンドーDS | 157万 |
PSP | 42万1000 |
よくぞまぁ、Wiiを200万台も準備できましたね、任天堂さん。増産もされたんでしょうけど、ようやく落ち着いた日本とかから振り分けたんでしょうか? それでも出したら出した分、売り切っちゃうって意味では、まだまだWiiは衰え知らずの人気なんです。
Xbox 360も好調で、前年商戦期(77万台)を上回る売上台数をたたき出したんだけど、値下げ効果はもちろん、「Gears of War 2」や「Call of Duty: World at War」などが牽引した様子。Xbox 360を持ってる人の約8人に1人は、昨年11月中に発売されたばかりの「Gears of War 2」を購入したようです。さらに、Xbox 360はマイクロソフトの欧州戦略が効を奏して、年末商戦を終えて欧州地域でのインストールベースが800万台以上になった! とのニュースがございました。
マイクロソフト関連のニュースでは今年1月にラスベガスで行われたCES(Consumer Electronics Show)で、Xbox 360にBlu-Rayを積む? って噂の否定がありましたわ。一番の理由はコスト高とのこと。Xbox 360の一番安いバージョン(Arcade)はWiiより安いってのがウリだから、確かに正しい判断かもね。
ちなみにPS3は、せっかく実質的に値段を下げたのに、前年割れの38万台弱(前年同月47万台弱)。「Resistance 2」というエクスクルーシブを持ってきたものの、なかなか年末商戦に苦戦していますね。エクスクルーシブがメガヒットじゃなくても、たくさんのソフトが生まれれば多様化するユーザーニーズへの喚起になるんですがね……、タイトル数はそれほど増えていません。PS3の11月の新作タイトル数は22タイトルで、Xbox 360の31タイトル、PS2の24タイトルをも下回ってます。そのうち16タイトルは、マルチプラットフォームもの……。PS3らしいタイトルの発売が期待されます。
さて、ご存じのとおりHomeが12月11日にワールドワイドでやっと立ち上がりました。開始早々いろいろあったけど、ようやくPS3ならではのファンクションをユーザーに提供できるようになったってわけで、今後のPS3に期待したいところ。で、ここでもCESのお話ですが、Homeがすでに340万もダウンロードされたと発表がありました。さらに、1700万アカウント(Homeのおかげか、12月だけで210万登録があったそうです)がPSNに登録されてて、現在までコンテンツが延べ3億3000万ダウンロードされたとのこと。がんばってますよぉ!
ニンテンドーDSは、昨年同様11月単月で150万台以上売ってしまいました。DSiの発売をお待ちにはならないのかしら(夏以降発売と言われとりましたが、4月発売? との噂も)なんて素朴な疑問を持っちゃうハニィでしたが。これでニンテンドーDSは、北米だけで2400万台出回ったことになります。PSPが1300万台ってことを考えると、単純なシェアでは勝負あった! って感じですが、まぁ、同じハンドヘルドゲーム機とは言え、ユーザー層が違うから比べらんないのよね。老若男女が持ってるDSとコアユーザーがクールに遊ぶPSP。集合的にはDSユーザーの枠の中にPSPのユーザーが入っているわけで、DSを持ってる人がPSPも持ってるってこともあるわけです。
ただ、11月に69タイトルの新作が発売されたDSに比べてPSPは6タイトルとな? ぬぬぬ、メーカーさんはPSPユーザー向けに新しいタイトルを作ってくれないのかなぁ?
ソフト
1 | Gears of War 2(Xbox 360) | 156万本 |
2 | Call of Duty: World at War(Xbox 360) | 141万本 |
3 | Wii Play w/ Remote(Wii) | 79.6万本 |
4 | Wii Fit w/ Balance Board(Wii) | 69.7万本 |
5 | Mario Kart Wii w/ Wheel(Wii) | 63.7万本 |
6 | Call of Duty: World at War(PS3) | 59.7万本 |
7 | Guitar Hero World Tour(Wii) | 47.5万本 |
8 | Left 4 Dead(Xbox 360) | 41万本 |
9 | Resistance 2(PS3) | 38.5万本 |
10 | Wii Music(Wii) | 29.7万本 |
「Gears of War」は「Halo」と並ぶXbox 360の看板タイトルとして確立された感。第2弾は11月に発売されて年明け現在、北米だけで250万本とのことです。パブリッシャーがマイクロソフトということもあって、PS3には移植されない……残念です。こういう大きな看板タイトルがPS3にも期待されるよね。11月は「Resistance 2」がんばってますね!
「Call of Duty」も「Guitar Hero」シリーズとあわせてActivisionを代表するタイトルになりました。発売月に2プラットフォームで200万本突破はご立派! PS3版も好調なので、プラットフォームをあわせると、実は一番売れたソフトって言えるんじゃないかしら?
Wiiのハード数から見ても、前月に発売された「Wii Music」など新作が牽引してるのかな(なんと11月はWii向けに新作が50タイトルも発売されている)? と思いきや、相変わらず「はじめてのWii」、「Wii Fit」、「マリオカートWii」なんかが売れてるんだな。「Wii Music」は30万本弱止まり。北米版Wiiは「Wii Sports」を同梱してるから、どっちにしても「Wii Sports」が稼働率の一番高いソフトって言えるでしょうけどね。
あまりにも満足度が高いせいか、Wiiのソフト装着率は1台あたり5本以下になってしまいましたよん……。これってソフトメーカーにとってはたまらんよね。1本あたりの満足度が高い、ってのはすばらしいことなんですけど、ビジネスで考えるとちょっと……。出回ってるハードとは言え、ソフトは回転してない、ってことですからねぇ。
圏外ですが11位に「街へ行こうよ どうぶつの森」(英語名:Animal Crossing: City Folk)が入っていますの。初動でドカンと、ではなくジワジワと行くこの「ぶつもり」シリーズ。2005年に発売されたDS版は、ランキングにはあまり出てこなかったんですけど、2008年までの間にじりじりと販売本数を重ねて180万本を突破してるのよ。これって、北米の「口コミ」プロモーションを物語る一つの例だよね〜。
欧州ではハンドヘルド向けも好調のようだけど、北米ではコンソール向けの販売数量がハンパない感じですな。11月だけで69タイトルも発売されたDSタイトルはどうなってるんだ? と思っちゃうのも事実。インストールベース(出回ってるハード数)が増えてきているのにソフト装着率が高くない、つまり、1本を楽しく長〜く遊べちゃうのだ。前述したまったくWiiの状況と同じですな。
さて、それでは本題に行きまっか! 日本はハリウッド化して北米が日本化するっちゅー訳の分からない話(笑)から、お約束のオンラインに関してお話しさせていただきやす。まぁ読んでみてくんしゃい。
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