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アキバの受け師(?)に原作者の柴田ヨクサルさんが挑戦――「ハチワンダイバーWii&DS」発売記念イベント

「ハチワンダイバーWii」と「ハチワンダイバーDS」の発売を記念したプレス向けイベントが、ゲストを招いてメイドカフェで開催された。

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DS「ハチワンダイバー」はパキっとしている

ゲストで招かれた柴田ヨクサルさん(左奥)、鈴木大介八段(右奥)、藤田綾女流初段(中央奥)とメイドさん

 シルバースタージャパンが製作した「ハチワンダイバーWii」(3月24日発売)と「ハチワンダイバーDS」(3月26日発売)の発売を記念した、プレス向け発表会が秋葉原のメイドカフェ・ぽぽぷれで行われた。

 本作は、週刊ヤングジャンプで連載している漫画「ハチワンダイバー」の世界観を再現した将棋ゲームで、将棋を知らない方への入門編としてでなく、将棋を十分に知り尽くした人でも楽しめる難易度設定で楽しめるというもの。特にイージーガイドは、良手か悪手かを二者択一で示してくれるというもので、駒の動かし方からみっちりレクチャーしてくれる。もちろん、原作主人公の菅田が駆使する“ダイブ”も使用でき、最善の差し手を示してくれる(使用制限とリスクがあるため、使いどころが重要)。

 なお、Wii版にはストーリーモードとVS対局、将棋教室を収録。DS版にはストーリーモード、VS対局、将棋教室のほか、2P対局や修行、各局観賞、なるぞうくん はさみ将棋などのモードが収録されている。Wii版のほうがモードが少ないように思えるが、思考時間は断然Wii版のほうが早く、10倍ほどの高速思考で対局が進むため、ストレスなく遊ぶことができるのが利点となっている。


ストーリーモードでは原作ままに、菅田健太郎となってハチワンダイバーの世界を追体験できる。イベント対局によって、アキバの受け師こと中静そよの好感度も変化(スクリーンショットはWii版)

プレイ中の選択肢や勝敗、各イベントによってシナリオが変化。なお、ストーリーモードでの対局は、マンガと同じ盤面の状態で開始する(スクリーンショットはWii版)

もちろん、マンガと同じ戦法を使うキャラクターたちと自由に対局できる。5分切れ負けや10秒将棋など、原作に登場するルールも設定可能。駒落ちもできる(スクリーンショットはWii版)

各キャラクターの得意戦法の差し手をガイドで表示。誰でも雁木や穴熊が指せる(スクリーンショットはDS版)

将棋のルールを基礎から解説する「将棋教室」も収録。マンガに登場する“雁木囲い”などの戦法や囲いも紹介してくれる(スクリーンショットはDS版)

その他にも、二こ神が出題する100問の詰将棋プレイ「修行」や、マンガで行われた対局の棋譜を収録した「各局観賞」、DVDに収録されたものをパワーアップした「なるぞうくん はさみ将棋」もDS版には収録されている(スクリーンショットはDS版)

ダイブ!(スクリーンショットはDS版)

左から柴田ヨクサルさん、鈴木大介八段、藤田綾女流初段、開発責任者の棚橋雅憲氏。柴田さん曰く、DS版はテンポもよく“パキっとしている”ので気に入っているのだとか。藤田女流初段はメイド服で登場

 イベントはゲストに、原作者の柴田ヨクサルさんをはじめ、ハチワンダイバーの監修を務める鈴木大介八段、藤田綾女流初段を迎えて行われた。原作では秋葉原の将棋センターに現れるというアキバの受け師こと中静そよが、普段はメイドの仕事をしていることから、会場はメイドカフェになったようで、藤田初段もメイド服で登場した。

 柴田さんはマンガを書く前は、真剣に将棋のプロになることを夢見ていたが、あえなく挫折。マンガを書くことができたので、いつかは将棋を題材にしようと心に決めていたとのことで、まさに念願かなっての仕事を現在も行えていることがうれしいと発言。柴田さんの棋力は鈴木八段もお墨付きのもので、打ち合わせになると将棋盤を持ってきては教えを請うのだが、知識も半端なく、油断できないほどなのだとか。打ち合わせではすでに絶版になっている定跡本を鈴木八段に提供するなど、逆に勉強させてもらう場面もあるのだとか。

 藤田女流初段もマンガのファンで、ゲーム化に期待していたひとり。原作に忠実なところもお気に入りとのこと。柴田さんは、原作でも一番大事にしているテンポの良さが、しっかりと再現できていると太鼓判を押す。開発責任者の棚橋雅憲氏は「どう原作をゲームに落とし込めるか」に悩み、まさに“らしさ”を出す上でテンポを重視した点を挙げ、原作者の太鼓判に胸をなで下ろしたと語った。ゲーム中のイラスト作成も柴田さんの手が入っているとのことで、特にオススメとして最弱キャラの斬野クルのアクションを挙げていた。

 イベントの最後には、柴田さんと藤田女流初段による、DS版を使用しての対局が実現した。ルールは互いに平手の10分切れ負け。鈴木八段は解説にまわった。今回の衣装から、藤田女流初段は受けにまわると宣言。原作どおり囲飛車で対抗しますと余裕の発言をする藤田女流初段に対し、柴田さんは花々しく散りますと弱気のコメント。しかし、鈴木八段によると、柴田さんはこの日のためにハチワンシステムを開発したとかで、中盤までに優勢に進める腹づもりなのだとか。さて、勝負の行方は――?

 序盤は宣言どおり余裕の受けで対応する藤田女流初段だったが、柴田さんは居玉、振り飛車と端から攻撃する気まんまん。するすると銀を進め、気がつけば藤田女流初段も攻めに転じなければ苦しい体制に持っていかれていた。鈴木八段もこのままいけば、もしかしたら10に1つは勝てるかもと分析していたが、20手目にしてなぜか通信エラーに!

 しかし、そこはプロ。ちゃんと棋譜を記憶しており、危うげなく再開することに。途中、悪手で形勢が不利になり王手の嵐に耐えながらも、柴田さんがそのまま藤田女流初段を追い詰め、103手目で詰みとなった。

プレイヤーで使うとしたらとの質問に柴田さんは、「ハチワンダイバー」を練っていた時に主役の予定だった、澄野が気に入っていると答えていた

「タイトルハチワンダイバーWii」
対応機種Wii(Wiiウェア)
ジャンルエンターテイメント将棋AVG
発売日2009年3月24日
価格(税込)1000Wiiポイント
CEROD

「タイトルハチワンダイバーDS」
対応機種ニンテンドーDS
ジャンルエンターテイメント将棋AVG
発売日2009年3月26日
価格(税込)4980円
CEROD
(C)SilverStar Japan (C)柴田ヨクサル/集英社


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