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今さらっ? 2008年北米市場を振り返るのだ!くねくねハニィの「最近どうよ?」(その31)(4/4 ページ)

年明けからぶっサボってたため、こんな時期に2008年を振り返っちゃってるくねくねハニィ。空前の大市場と化した北米市場をハニィ視点で語ってみたので、「おっせぇよ」と言わずに読んでみてくれぇい。

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余談! JRPGへの批判

 2008年年末にスクウェア・エニックスが「欧米のために作った」と豪語して発売された「Last Remnant」があまり売れなかったのが引き金になって、欧米のゲームサイトでは「JRPG」たたきが始まった感があったのよ。でもさ〜、ハニィも昔からのRPGファンだったので思い入れは強いわけよ。ただ、欧米発のRPGってのが増えてきてて、昔だったらジャンルがRPGと言えば日本のメーカーが供給してるってのが常だったけど、今やそうでもないんですよね。日本のRPGは欧米発のRPGと区別するために「JRPG」と区別されることが多くなったんすよ。

 ちょっとタイトル乱発気味の傾向は否めないのも事実。たくさんのJRPGが発売されてるのに変わり映えしないストーリーは何ぞや? とか、何で子供を操作しなきゃいけないの? とかいろんなこと言われちゃってるんす。

 ま、RPGとは「役になりきる」ゲームなわけで、子供が遊んでたファミコン時代には、子供にとっての世界観的にはファンタジー(空想世界)はとってもよかったわけですよね。でも、Xbox 360やPS3は決して子供がユーザーターゲットになってるわけじゃない。30過ぎのお兄さんが、15、6歳に「なりきって」ってのが無理があるらしいのよね〜。しかもストーリーがあまりにもドラマティックすぎて現実性に欠けるとな。

 「Fallout」シリーズや「BioShock」などのRPGが欧米で受け入れられているのは、やっぱり「リアリスティック」なこと。これはグラフィックというだけではなく、ストーリーや遊び方にしてもそういうこと。ヒーローになりたい! 欧米人にとっては、名もない少年が主人公であること、コツコツと努力で強くなるってのはイマイチ「?」な感じのようですぜ。

 だからと言ってJRPGがタイトルを絞ってキャラ性やゲーム性を押しだせないと、共倒れになる可能性もあるから、日本メーカーはぜひ慎重に海外向けRPGを考えてほしいなと。

ハニィのあとがき

 まとめようと思ってたのにサボってるうちにものすごく遅くなっちゃいましたぁ。ゴメンなさい。2008年は任天堂の「Mario Kart Wii」、「Super Smash Bros:Brawl」、「Wii Fit」などの大型タイトルが連発され、いずれも400万本以上売り上げるというものすごいブームが巻き起こったことによって、市場もずいぶん押し上げられたよね。もう一つ大きなフランチャイズにのし上がったのがギターヒーローシリーズよねぇ。

 いずれにしてもアクティビジョンのことを書いたけど、「売れてる」と必ず儲かる、って訳でもないんですな。莫大な開発費とIPのライセンス代を考えると、旧世代ソフト価格から10ドル(1000円くらい)値上げっていうユーザーへの転嫁ではまかないきれてないってことよね……。莫大なお金をかけてミリオンタイトルを狙うリスクを取るのか、そこそこの開発費でそこそこ売りを狙うのかって選択は、パッケージソフトを作ってくメーカーとしては決断しなきゃいけない時かもね。

 オンラインを進めてるハニィからすると、中堅以下のメーカーに対する1stパーティの協力はイマイチ。実際に手間はかかるかもしれないけど、もうちょっとユーザーの多様性に対応できるプラットフォーム(どちらかと言うとビジネス面でね)の構築を早急にお願いしたいところです。

 2008年に続いて、2009年は1月、2月と好調な滑り出しだったけど、3月からは初の前年比マイナス市場となった北米。年末に向けてどれだけのヒットタイトルが発売されるのかがカギだよね。ってことで、2009年年末以降に発売されるタイトルが一堂に勢ぞろいするE3は要チェックだよ〜ん。

 6月2日(火)〜4日(木)という週のド真ん中っちゅー意味不明なスケジュールになっちょる今年のE3。過去2年の数千人規模のガラガラE3から一転4万人規模になる予定でござるとな。またあの大音響とコスチューム着たおねぇちゃんと遭遇できるのか? こちらもきちんと報告いたしやすよん。

くねくねハニィのプロフィール

1967年アメリカサウスダコタ生まれの日本人。

小学生からはゲームセンターに通いまくってやたら大きく育つ。

1990年に都内K大学を卒業後、大手ゲーム会社にて海外ソフト担当となり、2001年に退職。それ以降は自称フリーのゲームアナリストとして暗躍。暗躍しすぎたので名前を変えて表舞台に。くねくねと唐突に現れて「親父ギャグ」をかまして周りの人々のレベルを下げまくる。独特の語り口調ですが、もう慣れてくださいとしか言えません。言ってる中身は至極マジメなので。ちなみに「風来のシレン」が好物で、名前もそこから借用。なんだか公認してもらったそうです。

今回は早かったけど、2008年を振りかえっちゃってます。でも、なにかしらの今後のヒントもあったんじゃないかと。いかがですか?


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