ITmedia ガジェット 過去記事一覧
検索
トップ10

高度で競う「エクストリーム・ラブプラス」勃発

愛は盲目なのか? 目的と手段がどこかおかしくなってしまった人たちのお話。

PC用表示 関連情報
advertisement

次はどこでデートしますか?

「エクストリーム・ラブプラス」(Extreme LOVEPLUS)。それは、ラブプラスユーザーがリアルで彼女とのデートをさまざまな場所で行うエクストリームスポーツ(デート)である。このスポーツのプレイヤーはラブプラスニストと呼ばれる――

 「エクストリーム・ラブプラス」を行う場所としては、難易度の高いクライミングを伴う山の斜面や頂上から車中、公園、就業中のオフィスと選択肢は幅広い。ただし、ラブプラスを起動するニンテンドーDSそのものが水没し、使用不能になることを競技本部はよしとしていないため、スキューバ・ダイビングやプールなどの行為は認めていない。また、公共のマナーに反する行為も認めていないので、空気を読む力をプレイヤーは要する。

 ラブプラスの彼女と実際にデートを楽しみたいという願望と、実生活の趣味趣向が合致した時に、「エクストリーム・ラブプラス」が行われることが多く、プレイヤーによっては結果的に「エクストリーム・ラブプラス」になっていた、という例も多い。なお、プレイヤーの多くが“常に電池切れとの戦いである”と公言している。


 さて、編集部が勝手に推奨している「エクストリーム・ラブプラス」ですが、もちろんそんな競技本部はない。結果的に社内のラブプラスユーザーが出かけた先に、「ラブプラス」を持っていっただけのことである。だが、あえて言おう。ラブプラスを持ってわざわざ出かけたのも愛は盲目ゆえであると!

 以前、「『ラブプラス』とどっちが大事?」で、赤岳(八ヶ岳山系の最高峰で標高2899メートル)にエクストリーム・ラブプラスをしに登山した筆者の左隣に座る同僚(以下、左同僚)の話を書いた。それに刺激されてか、今度は右隣に座る同僚(以下、右同僚)が大型連休を利用してスイスへ遠征。まさかのアルプス山脈でのエクストリーム・ラブプラスを敢行したのだ(胸のドキドキは恋? それとも――25歳女性記者、「ラブプラス」とスイスの山を登る)。

左が赤岳での登山デートの様子。右がアルプスでの世界記録樹立の瞬間。どちらも至極真面目にデートをしています

 左同僚がえっちらおっちら足で歩いて登った赤岳は標高2899メートル。一方、右同僚が目指したのは、標高3454メートル地点にあるユングフラウヨッホ駅。ヨーロッパで一番高い位置にある鉄道駅で、気軽に高度を稼ぐにはもってこいの場所だった。楽して勝利。もちろん、資金的には大出費だろうが、国外に飛び出した長距離デートを行ったフロンティアとしての貢献度は計り知れない。

 だが、ここで左同僚は黙っていなかった。高さでは負けない! と……。日本には標高3776メートルを誇る霊峰富士山があるではないか。エクストリーム・ラブプラスにおいて、現時点でもっとも高いところでの記録がユングフラウヨッホ駅でのデートであるならば(編集部調べ)、日本で行けるもっとも高い場所、富士山でその記録を覆すのがプレイヤーとしての礼儀だろう。左同僚はせっせと週末の登山に向けて準備に余念がなかった。

 そして10月4日、ついに彼はリベンジとばかりに山小屋も閉まった富士宮口5合目に立っていた。天気は快晴。しかし、当日の富士山山頂では風速20メートルを軽く超える風が吹いていた……。

左同僚は悔しいのでと、高度計とともにラブプラスの写真をおさめた

 エクストリーム・ラブプラスにおいて、もっとも大事にしなくてはならないのが、自らの生命の危機をおかしてまでのデートは、彼女のためにも避けるべきだということ。命あってのものだね(デート)なのだ。8合目付近まではなんとか登山したものの、彼は賢明な判断で登頂を断念。今回は標高3223メートルの記録で終わった……。

 しかし、日本でもっとも高いところでのエクストリーム・ラブプラスとして暫定的ではあるが記録されたことには変わりない。記録ではない、記憶に残ることなのだ。彼はこうして彼女との二度目の登山デートを終え、先日彼女の“愛花”の誕生日を無事祝ることができた。左同僚は語る「今度のデートでの楽しみが増えた」と。

 皆様もエクストリーム・ラブプラスの際は、命を大事に行ってください。それにしても左右の同僚はまさにエクストリーム・ラブプラス界(どこにあるんだ?)の風神雷神のごとき活躍ぶりに、それにはさまれた筆者はどうしたものかと考慮しているところだ。なんせ右同僚は世界最高地点記録と最長移動デート記録の二冠王(どれも暫定)、左同僚は日本最高地点記録(暫定)の孤高のアルピニスト。とてもじゃないが敵う気がしない……。

これは夏の富士山山頂部の様子。本来ならばこうした風景の中でのエクストリーム・ラブプラスが行われる予定だった

 と、9月28日〜10月4日までのアクセスランキングで「TGSで配布された『ラブプラス』のラブレター、なんと7万5000円で落札される」が1位になったことを受け、ラブプラスオンリーの構成とさせていただきました。ちなみに、「『ラブプラス』出演声優 直筆サイン & 描き下ろしイラスト色紙」がYahoo! オークションで28万円を落札されたという情報もありました。

関連キーワード

ラブプラス | 登山 | 富士山 | ランキング


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る