全力全開! 「魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st」アフレコ現場に突撃
2010年1月23日に劇場版「魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st」が全国公開される。アフレコを終えたばかりのスタジオにお邪魔し、キャスト陣にコメントをいただいた。
TVアニメ「魔法少女リリカルなのは」第1期シリーズをパワーアップリメイクした劇場版「魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st」が、2010年1月23日に新宿ミラノ/渋谷東急/シネ・リーブル池袋ほかにて全国公開される。全国共通特別鑑賞券は10月31日から販売開始予定で、価格は1500円(税込)。特典として田村ゆかり&水樹奈々プリントサイン入りメタルポスター(A3サイズ)が用意されている。
魔法少女リリカルなのはは、2004年10月から12月に第1期シリーズ、2005年10月から12月に第2期シリーズ「魔法少女リリカルなのはA's」、2007年4月から10月に第3期シリーズ「魔法少女リリカルなのはStrikerS」を放送。海鳴市で暮らす平凡な小学三年生、高町なのはを主人公に、いかにもな魔法少女スタイルを見せながら、SFテイストを取り入れた魔法の描写や、家族・友情をテーマにした人間ドラマ、熱く華麗なバトル描写で話題を呼んだ。
取材日当日の収録現場には、高町なのは役の田村ゆかりさん、フェイト・テスタロッサ役の水樹奈々さん、ユーノ・スクライア役の水橋かおりさん、アルフ役の桑谷夏子さん、クロノ・ハラオウン役の高橋美佳子さん、プレシア・テスタロッサ役の五十嵐麗さん、リニス役の浅野真澄さん、エイミィ・リミエッタ役の松岡由貴さん、リンディ・ハラオウン役の久川綾さんがそろい踏み。アフレコを終えたばかりだというキャストの皆さんに、劇場版になった感想などを伺った。
―― 劇場版になった感想を聞かせてください。
浅野さん TVアニメシリーズでは第2期に出演しているので、(第1期のリメイクである劇場版に)声を掛けてもらえてうれしかったです。リニスはとにかくおいしい役だと思っています。視聴者の皆さんの“フェイトを守ってあげたい”という想いを代わりに実践しているのがリニスなので、その辺りを考えながら演じています。
高橋さん これまで私が演じてきた中で、レギュラークラスのキャラクターとしては唯一の男の子を演じさせてもらっていて、第1期、第2期はクロノ、第3期では別のキャラクターを演じさせてもらうなど、リリカルなのはにはすごくお世話になっています。集大成として劇場版になってしまうなんて、スタートしたころは想像もしていなかっただけに、とても喜びを感じています。
水橋さん 劇場版のユーノは、フェレット姿でも“きゅ〜”と鳴いているのではなく、ひとりの男の子であることを主張していますが、なのはには華麗にスルーされています(笑)。ただ、魔法を使う場面が細かく描かれているので、魔法使いのユーノとしては結構活躍できているかなと思っています。美佳子ちゃん同様、私もなのはシリーズには色んなキャラクターで出させてもらっているので、映画になって独特の感動を覚えています。この感動をそのまま伝えることができればと考えています。
田村さん ずっと映画になるなると聞いていて、やっとなったという感じでした。2日に分けて収録したんですけど、台本が普通の劇場作品より厚くて、手がちょっと腱鞘炎みたいになっています(笑)。第1期のリメイクということで、核になっているストーリーは分かっているはずなんですが、今回改めてアフレコをして、TVアニメの時には気にならなった部分が気になるようになりました。TVアニメの時は、なのはのことだけを見ていたんですけど、劇場版ではプレシアさんのことが気になっています。
水樹さん とても思い入れ深い作品なので劇場版になったことが本当に夢のようで、幸せな気持ちでいっぱいです。第1期のDVDとドラマCDを改めて聴いて気合いを入れて収録に望みました。TVアニメやドラマCDでは表現できなかった部分が、しっかりと描かれています。特にフェイトとプレシア、そしてアリシアという家族の関係性が細かく描かれていて、ますます心が温かくなる作品になっています。2日間の収録を終えて、今は達成感でいっぱいです。
桑谷さん 劇場版に参加するのは初めてなので、隣にいた奈々ちゃんに“台本ってこんなに分厚いものなの?”とか聞いていました(笑)。なのはのTVアニメシリーズにはすべて出演しているので思い入れも強いですし、長く演じれば演じるほどキャラクターにも愛着が出てくるので、そういった作品で初の劇場版をやれたのはうれしいです。(劇場版のアフレコ時の)初めてのダメ出しで“アルフ、何かちょっと暗いです”と言われてしまうなど、若干キャラクターを忘れていた感もあるんですが、演じているうちに取り戻せたはずです(笑)。
五十嵐さん 映画化の話は少し前から風の噂で聞いていました。でもきっと、プレシアは思い出の中に出てくるのだと思っていました(笑)。かつて喋ったセリフを全部覚えているぐらい、プレシアは非常に印象深い役です。劇場版になるに当たって、心が壊れてしまう前の優しいお母さんだったころのシーンも盛り込まれています。非常に楽しい収録でした。
久川さん 私も麗さんと一緒で、映画になるという噂を聞いた時、自分が出られるかどうかも分かりませんでした。台本をいただいた時にはびっくりしました。
松岡さん 劇場版に出していただけるのか不安だったんですけど、台本を見たら意外とセリフがあって、エイミィは要所要所で結構登場しています。(アフレコを終えて)“色んな愛の形があるんだなぁ〜”ということにびっくりしました。ご覧になる方には、そういった部分を見てもらえればと思います。
―― 田村さん、水樹さんにお聞きします。第3期で19歳を演じましたが、今回、9歳に戻ったということで、演じるうえで気をつけた点などはありますか?
田村さん 9歳だから幼く演じるというよりは、なのはの初々しさというか、ひたむきさが出るように演じました。
水樹さん 気持ちの持っていき方に気をつけました。フェイトは第1期から第3期にかけて、気持ちの変化が大きいキャラクターなので、心を閉ざしていたころ、一番初期状態に戻して演じることを意識しました。
―― 劇場版の見どころを教えてください。
浅野さん フェイトに対して温かい愛情をストレートに出せるキャラクターなので、そういう意味では心が和むのではないかと思います。TVアニメやドラマCDでは少ししか描かれなかった部分、幸せだったフェイトの子どもの頃のシーンにもリニスが出てきたりするので、そちらにも注目してください。
高橋さん クロノの見どころは魔法を使っているシーンです。なのはとフェイトの間に割って入るシーンは、TVアニメの時のセリフを全部覚えていたほどでした。クロノにも抱えている過去があって、プレシアに気持ちをぶつけるセリフとかは、結構重みがあって格好良いと思っています。自分のシーンじゃないところの見どころは一杯ありますが、ユーノとアルフがかわいく触れ合うラストシーンが個人的にはすごく好きです。
水橋さん クロノに負けず魔法を使っているシーンでしょうか。男の子らしくて、とても格好良いと思いました。そのほかでは、なのはの初めての変身シーンの時に“成功だ!”というセリフがあるんですけど、どう聞いても“最高だ!”と聞こえてしまうとか(笑)。ユーノを演じる時はすごくユーノの気持ちになって演じていて、なのはのことが好きで好きでしょうがないので、そうなってしまうのだと思っています。
田村さん なのはの見どころは、新しくなった変身シーンです。かなり尺が長く、TVアニメではできなかった感じになっているので、絵的には一番の見どころだと思います。第1期のリメイクということで、魔法を最初に手にした時の、右も左も分からないけど、一生懸命で真っ直ぐななのはが描かれているので、その辺りを見てもらえればと思います。
水樹さん 自分と前向きに向かい合ってくれる、なのはという存在とぶつかり合う姿です。なのはとの戦闘シーンは本気で殺しあうくらいの勢いでぶつかりあっていて、すごく危険なものを放っているので、ぜひとも見ていただければと思います。すごくかわいい9歳の女の子同士なのに、火力は本当に多めです(笑)。後はなんといってもラストシーンがすごく好きです。皆さんもぜひ一緒に、幸せな気持ちになってもらえればと思います。
桑谷さん 第1期でも好きだったシーンなんですけど、唯一、プレシアに食ってかかるのがアルフなので、そこは良いシーンだと思っています。あそこを再度演じ直せたのは、個人的にもすごくうれしいです。物語全体で好きなのはプレシアのシーン全般です。今回、プレシアの悲しい背景がしっかりと描かれているので、そこは見ていて胸を打たれました。
五十嵐さん (見どころはプレシアのシーン全般との発言を受けて)そうです。プレシアが出ているシーンは全部見どころなんですが、掴みとしてはやはり、フェイトにムチを打つシーンでしょうか。激しく叱っているんですけど、その裏にある悲しみが感じられるシーンになっています。後は優しかった時のプレシアを見ていただければ、より一層、“厳しい母親になったのはどうしてか?”ということを考えてもらえるかと思います。
久川さん 艦長としてのリンディと、なのはやフェイトたちと接する時のリンディの演じ分けを見てください。個人的に気になっているのは、突入部隊の皆さんが全員美形ということです。TVアニメの時から感じていたことですが……(顔で選んでいるのではないかというキャスト陣からの声を受けて)私が面接して顔で採用したのでしょうか(笑)。裏の見どころとして、戦艦アースラのクルーたちに注目してもらえればと思います。
松岡さん エイミィのセリフには漢字がいっぱいあって、とても難しいことを言っています。それが“あまり難しくないじゃん”と思ってもらえるように喋れていればいいなと思います。私自身がフェレットを飼っているので、個人的にはユーノくんさえ見ていれば幸せです。本番でユーノくんが出てきた時には、条件反射のように“あっ、かわいい”と言ってしまうのをこらえてました(笑)。
―― 本日はありがとうございました。
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